現代教養学科開設科目「アートマネーメント」は、アートの催し物を開催するための基礎知識を学び、授業の集大成としてコンサートを開催する授業です。
アーティストの方にも授業に参加していただき、ディスカッションをしながら、構成やプログラムを決定していきます。
今年度のアーティストは、ピアニストの梯(かけはし)剛之(たけし)さんです!
6月11日に授業に参加していただき、第一回の打ち合わせを行いました。打ち合わせでは、学生全員が一つずつ梯さんに質問をし、梯さんは丁寧に答えてくださいました。そのやりとりの一部をご紹介します。
●学生「コンサート前に気を付けていることは?」
●梯さん「コンサート前はなるべく食事をしないようにしています。」
眠くなってしまい、インスピレーションがわかなくなってしまうからだそうです。
●学生「クラシック以外の曲で好きなジャンルは?」
●梯さん「東アフリカの太鼓が気に入っています。」
東アフリカの太鼓の複雑で多彩なリズムがとてもお好きだそうです。
●学生「好きな作曲家と曲目は?」
●梯さん「好きな曲は、ショパンのピアノソナタ2番と3番です。」
特にアルフレッド・コルトー(1877-1962)の演奏がお好きとのことです。コルトーは生前、日本公演の会場の一つだった下関がとても気に入り、豊浦町にはコルトーの胸像が建てられました(コルトーが滞在したホテル跡地の「川棚の杜」には「コルトー・ホール」があります)。梯さんは下関を訪れて胸像の前でミュージック・プレーヤーでコルトーの演奏を聴き、生前会えなかったコルトーとやっとそこで再会できたような気がした、という素敵なエピソードを語ってくださいました。
梯さんと直接お話をすることで、興味深いお話を多数お聞きすることができ、授業で学んだ、コンサートを開催するにあたっての「5W2H」が具体的に見えてきました。
ここでの「5W2H」とは、「いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、何を(What)、誰に(To whom)、どのように(How)、いくらで(How much)」ということです。
今回のディスカッションは、特に「To whom」(このコンサートは誰に向けたものなのか、どんな人に聞いてほしいか)と「What」(演奏項目を具体化する)の部分を、具体的に考えるきっかけになりました。
また、ディスカッションを進めていく中で、梯さんがとてもユーモアのある方で、私たち学生に真剣に向き合ってくださる方だということを知ることができました。この梯さんのイメージで、チラシを作成したり、本番のナレーションを作ったりすることができるので、演奏者の方と事前にコミュニケーションをとっておくことがコンサート企画において重要だということを学びました。
今年度のコンサートは2016年1月16日(土)の予定です!
まだ打ち合わせがスターとしたばかりですが、魅力的なコンサートが開催できるよう、受講生で力を合わせていきたいと思います。(現代教養学科2年HM)