【シムゼミ】インタビュー調査の難しさと面白さを体験しました!

授業で得られた知識は実践を通してのみ確かな力になるということで、私たちシムゼミ3年生は7月中に3人ずつの3グループに分かれて、普段から気になっている、三軒茶屋にあるお店のインタビューを敢行しました!事前に調査事項を検討・確認しあったうえ、昔から地域の人々に愛されてきた歴史のあるお店がたくさん集まっている三軒茶屋のまちへいざ出立!

以下、三チーム三様にインタビュー調査のファインディングスを簡単にまとめました。

乾物屋(大塚・中畔・牧チーム)

生まれも育ちも三軒茶屋というあだち商店の店主にインタビューしました。現在二代目で、主に食料品を扱っているあだち商店。自らが食べてみていいと思ったもの、安心安全なものにこだわりをもって正直な商売をしています。何より、店主の気さくな性格と奥さんが作る美味しいお惣菜で、常連客の獲得と信頼の形成に努めてきました。バブルの前後で住民がガラッと変わってしまったにも関わらず、現在もお店を続けられている秘訣はここにあったに違いありません。

一方で、「三角地帯」といわれる周辺が再開発指定地区に認定されていることにより、三軒茶屋の独特な雰囲気および景観が十分に発揮されなくなることへの寂しさや、お店の存続に関する課題にも直面しているそうです。初めてのインタビューで至らない部分も多々ありましたが、お店の良さ、まちの変化によるお店のニーズなどを十分に引き出すことができたインタビューでした。

布団屋(池田・上草・三日月チーム)

最近では、馴染みのない布団屋さんを取材しました。大正時代に創業し、元は用賀に綿を加工する工場もあったお店の始まりは、二代目店主が三茶に小売店を開いたことがきっかけでした。現在の店主は四代目であり、後継者問題や店の経営状況などの数々の課題を抱えつつも、昔からのお客様を大切に、営業を続けたいと仰っていました。昭和女子大学が全寮制だった時代は、毎年四月に寮に入る新入生がたくさんこのお店に布団を買いに来たのだというエピソードを聞き、驚きました。布団屋と学生が深く関わっていたことを初めて知ったことも含め、今回の取材がとても意義のあるものとなったと感じました。

カレー屋(小澤・藤富・松村チーム)

 

 

 

 

 

 

 

三軒茶屋に20年近くあるカレー屋さんで聞き取り調査を行いました。店主の女性はお店を1人で経営しており、とてもフレンドリーで優しい方でした。三軒茶屋の昔の雰囲気や昭和女子大生の変化、またお客さんとの関わり方を気さくに教えてくださいました。三軒茶屋というお店の移り変わりが激しい土地で長くお店をやってこられたのは、親しみやすく明るい人柄だからだと感じました。人を大事にする姿勢や楽しいコミュニケーションの取り方など、同じ女性として学ぶことがたくさんありました。

以上の聞き取り調査を通して、まず私たちが感じたことはインタビューの難しさです。インタビュー先のお店のアポイントを取る段階で何軒も断られ、また、何を聞くか予め決めておいても、いざやってみるとうまく話を広げられなかったり…と初対面の方から話を引き出すのは思った以上に大変でした。

ただし、実際に聞いてみて新たな発見ができることも調査の醍醐味です。一例として、三軒茶屋に通って3年目になりますが、三軒茶屋の再開発の話が進んでいることをインタビューするまで全く知りませんでした。建物の老朽化や防災面のことなどを考えると再開発は必要不可欠ではありますが、昔から続く歴史あるお店が立ち並ぶ三軒茶屋らしい街並みがなくなってしまうことはとても悲しいことです。インタビューを行った乾物屋さんと布団屋さんも再開発のことを懸念されていました。老若男女を問わず愛されている三軒茶屋がこれからどう変わっていくのか、見守りながら考えていくことの大切さを改めて実感させていただいた今回のインタビュー調査でした。

 

(記事まとめ:シムゼミ3年・牧)