皆さん、「社会問題」と言われて何を思いつきますか!?
身の周り、学校、職場、世界、様々なところに問題は存在します。シム チュン・キャット先生の「社会問題概観」という授業では、その社会問題を自分で見つけ、調べたうえで発表します。毎週、一人ひとりテーマが違うため、たくさんのことを学ぶことができます。また、発表が終わると、少人数のグループで話し合い、クラスでお互いの意見を共有します。教室全体で自分の意見とは異なる、クラスメイトの主張も聞けるため、多様な考え方を学ぶことできます!
この授業の最終回に、外部講師としてシンガポール育ちのノルウェー人であるソンヤ・デール先生にお越しいただき「ジェンダーについて考える ~初めての試みとして~」というテーマでご講演いただきました。普段何気なく生活している中に、ジェンダーについて思い込みをしている場面がいくつもあることに気づかされました。ソンヤ先生は、私たちにとって当たり前になっていることに「なぜ?」を問いかけてくれるのでした。
社会の影響のもと、人々は知らぬうちに性別を気にしてしまい、自分にいろいろな制限、拘束や義務などを課してしまうのだと思い知らされました。例えば、赤ちゃんは男女関係なくかわいいですが、着せる洋服の色が男女で異なったり、使われる言葉が変わったりします。赤ちゃんはまだ自分の性について考えられるはずもないのに、見る人によって性別が決められていることに驚きました。そもそも、もし友達に赤ちゃんができたときに、「女の子?男の子?」と聞きたい自分がいるのもなぜだろうかと考えさせられました。
特に印象に残っている質問は「もし異性に生まれ変わったら?」というものです。自分がもし女子ではなく男子に生まれ変わったら、今の生活は変わっていたでしょうか? 大学への進学、仕事への期待、習い事や結婚について、多少なりとも周りからの見方は異なってくるのでしょう。でも、なぜ異なるのか。それは「女性だから」「男性だから」というように、ジェンダーによって制限されている社会の目があるからだと思いました。これぞ社会問題ではないでしょうか。
日頃どれだけ思い込みをして過ごしていることに、ハッとさせられた素晴らしい授業でした。ソンヤ先生、本当にありがとうございました!皆さんもぜひ、身の回りで当たり前になっていることに目を向けてみてください!新しい発見がきっとあるはずです!!