ブログリレー1番の瀬沼です。午前中にもブログをUPさせていただきました。
引き続き、図書の紹介をしたいと思います。
休日は不要不急を除き在宅していなければなりません。そこで、私は昔読んだ本を引っ張り出して、どれを読もうかとあれこれ手に取ってみました。
その中から2冊を皆さんにご紹介します。
専門書は授業が開始できるような状況になりましたら、あらためてご紹介したいと考えています。
1冊目は、柳 宗悦著、『手仕事の日本』岩波文庫 です。
皆さんは「下手物(げてもの)」という言葉をご存知でしょうか。日常品、日々庶民が当たり前に使っている高級品ではない安物の品を指しています。この言葉「下手物」という言葉に替えて、はじめて「民藝」という言葉を使ったのが柳 宗悦です。
庶民の身近な用具に価値を見出した柳のこの書を読んだ上でお薦めしたいのが、日本民藝館(場所:駒場)です。
学生時代に是非一度訪ねてみて下さい。
☟こちらもご覧ください。
http://www.mingeikan.or.jp/about/yanagi-soetsu.html
2冊目の紹介本は、小宮 豊隆編、『寺田寅彦随筆集』、岩波文庫 です。
小宮豊隆氏が寺田寅彦の数々の随筆からより選った内容となっています。
全部で5巻あります。
第1巻の表紙の記述に「寺田寅彦の随筆は芸術感覚と科学精神との稀有な結合から生まれ、…」(写真ではわかりにくいかもしれませんが)とあります。
この感覚です。
皆さんは現代教養学科で「教養」を身につけて卒業しますので、是非、学びのバランス感覚を保ちながら学んで欲しいと願っています。
現代教養学科は社会学を基盤にしていますが、社会学、社会科学に偏ることなく幅広い領域の中から知識を磨いて欲しいと思います。
「教養」を身につけていくためには、自ら学ぶ(学びたい)という働きかけがとても重要です。その方法の一つが「本を読む」ことだと思います。
数多くの本を読むことで力がつきます。
探求心、洞察力、考察力、研究心、発言力(情報発信力)、さらに行動力等々へと繋がっていくと思います(ご自身でもどんな力が身につくのか考えてみてください)。
現代の若者には内容は少々古いかもしれませんが、何かを感じてもらえればと思います。
キャンパスで皆さんに1日も早くお会いできるのを楽しみにしています。 (文:瀬沼 頼子)