【卒業生便り】仕事と勤務体制の紹介

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皆さんこんにちは。

現代教養学科卒業生のA.Mと申します。

最近、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、生活環境が変化しつつありますね。学生の皆さんもオンラインで授業を行っていると聞きました。

ここでは私の仕事と最近の勤務体制についてご紹介します。

 

私の就職先は「郵船コーディアルサービス株式会社」で、2020年7月現在で2年目となります。この会社は郵船グループの一般事務的な役割を引き受けており、私たちは各グループ会社に常駐して日々の業務を行っています。

私が今働いている会社は「Ocean Network Express(Japan)Ltd.」(以下ONE)です。ONEはコンテナ船による海上輸送を行っていて、邦船三社(日本郵船/商船三井/川崎汽船)のコンテナ部門が統合してできた会社です。

ONEのカラーであるマゼンダが特徴的です。

 

私が海運業界を志望したきっかけは、高校時代のある経験からでした。

現代教養学科を希望した時の将来の夢は他にありましたが、就職活動をしていく中で、自分がやりたい仕事について悩んでいた時に郵船コーディアルサービスが目に留まりました。会社の説明を聞いていくうちに、高校時代にベトナムに行った時に感じたこと思い出しました。

ベトナムは車よりもバイクの利用率の方が高く、ガイドさん曰く日本製のものは少し高いが、壊れにくいからとても人気であるとの事でした。今まで戦争などの歴史上の出来事でしか日本とベトナムの関係性を知らなかったのですが、その時に物流を通して2カ国が繋がっていることに気づきました。ベトナムだけでなく世界中が物流を通して繋がっているを改めて感じて、自分もそのような業界に携わりたいなと思いました。

ONEでは食材、バイク・車・重機、衣類といった様々なものを船で運んでいて、まさに「物流」を感じる場なので、夢が叶っているなと日々実感しています。

 

ONEの中で私はスペースコントロールを行ってます。担当している地域はアジア/オセアニアですが、この地域だけでも約50航路あり、航路や船によって積載できるTEU数(コンテナを数えるときの単位)が異なります。そこでスペースのカウントを行い、与えられているスペース内に収まるようにコントロールしています。

コンテナ業界はキャンセル料がかからないので、本船の入港直前でのキャンセルも多く、これを見越して多めに貨物を引き受けて、最終的に満船の状態で出港させることが目標です。

またスペースコントロールだけでなく、トラブル対応や他船社との交渉、本船の動静確認も行っています。動静確認では主にスケジュール遅延案内や、本船の入れ替え、抜船(コンテナ船は毎週配船があるのですが、GWやお盆は貨物の量が減るので需給調整の為に配船が取りやめになることもあります)等について、各部署/顧客へ連絡しています。最近では「中国を出航した船は、14日間しないと次の港に寄港できない。」といった新型コロナウイルス感染防止のための入港規制もありました。このような情報は、ONEの本社があるシンガポールからスペースコントロール部門に連絡が来るので、旗振り役としてONE Japan内に展開したり、顧客から頂いた問い合わせに対応したりしています。

スペースコントロール部門に入ってきた情報を社内へ共有する為に、メールを作成して展開を行いますが、ケアレスミス等が無いよう日々細心の注意を払っています。メールの受信者は何百人という規模になるので、ミスがあると混乱を招く為責任が重大ではありますが、とてもやりがいを感じます。

また本社のあるシンガポールだけでなく、船が寄港している韓国や香港といった各地の担当者とも日々英語を使って連絡を取りあっています。

実は私自身、英語はあまり得意ではありませんでした。外地とは英語によるメールでのやり取りが基本となりますが、同じ社内と言えど、表現や言い回しはビジネス英語を必要とします。英会話とは単語の選び方も変わり、海運業界ならではの表現や専門用語・略語もあるので最初は苦労しました。(一例として海運業界において、船のことは「ship」ではなく「vessel」と表現します。)

しかし周りの先輩方にアドバイスを頂いたり、数をこなしていくうちに、海運業界独特のフレーズや言い回しもスムーズに理解し、自らも使うことができるようになりました。またトラブルがあった際に、初めて1人で外地の担当者と英語を使って問題解決に取り組み、解決できた時の達成感はとても嬉しいものでした。

慣れない業務を自らの力のみでこなせるようになったことも成長を感じた瞬間ではありましたが、何よりも英語が得意でなかった私にとって、日常的に英語で意思疎通を図ることができるようになったことが1番成長を実感している点です。

英語を学び活かすことで、コミュニケーションの輪も広がりますし、自分の可能性が広がったように思いました。日々の業務の中で国内はもちろん、外地とも協力しないと解決できないことが沢山あるので、このようなスケールの大きい仕事に携わっていることを嬉しく思います。

 

次に、最近の勤務体制と感染予防対策について触れたいと思います。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ONEでも対策を行いつつ業務を行っています。主にフレックス勤務、テレワーク勤務、パーテーションの設置の3点です。

フレックス勤務及びテレワーク勤務については東京オリンピック2020によって通勤に支障をきたす可能性がある場合に備え、柔軟な勤務体制を整える為に2019年夏頃から少しずつ導入を開始しました。

フレックス勤務は、週1回を目安に利用していましたが、新型コロナ禍の通勤時の混雑緩和を目的として、各々の希望するタイミングで利用出来るようになりました。

またテレワーク勤務は、実験的に導入しておりましたが、2020年3月後半より全社員のテレワーク勤務が本格的に開始されました。4・5月はテレワーク勤務、6月以降は国内感染者数の変動により出社率を50%未満又は60%以上等と定め、各部署ごとに2班に分けて隔週でテレワーク勤務をしています。8月以降もこの方針は続く予定です。

そして、7月に各デスクに感染防止のためのアクリル板が設置されました。

1月頃から徐々に新型コロナウイルスが広がり始めましたが、フレックス及びテレワーク勤務の本格的な開始の判断が早く、精神面での不安はだいぶ緩和されました。また状況に応じて柔軟な勤務体制を取り入れ、更なる対策を講じているので安心して業務に取り組むことが出来ています。

 

未だ新型コロナウイルスの収束とはいかず、これからも厳しい環境下での生活は続くと思いますが、家族や友人、先生方と声を掛け合いながら乗り越えていきましょう。

皆さんのご健康をお祈りしています。

 

現代教養学科 2018年度卒 A.M