こんにちは!魚沼三茶ゆいプロジェクト(ゆいプロ)1年の能勢愛海と2年の水野真結です。
2月28日から3月1日にかけて、ゆいプロは新潟県魚沼市を訪問しました。今回は8人のメンバーと顧問の天笠邦一先生が参加し、今年度の活動の集大成として成果報告会を実施しました。
ゆいプロは、現代教養学科が展開するプロジェクトの一つです。現地調査(フィールドワーク)を通して魚沼の実情や魅力を感じ取り、魚沼での暮らし、ひいては地方での暮らしのあり方を考察します。今年度は福山新田班と小出班の二班に分かれ、活動を進めてきました。以下では、今回の訪問の様子を紹介したいと思います!
(1年能勢・2年水野)
◯ 今年度の活動
福山新田で開催されているよらん会という集落の集まりに参加させていただき、そこで聞いたお話や体験をもとにZINEという冊子づくりに取り組みました。ZINEのテーマや規模感については学生間で話し合いを重ね、福山新田の魅力を最大限に引き出せるよう努めました。
今年度は計4回にわたって訪問し、その都度貴重な体験をさせていただきました。制作したZINEを秋桜祭などで配布できるよう、万全な体制を整えていきたいと考えています。
◯ 訪問の様子
今回の訪問では、制作したZINEを福山新田の皆様に見ていただき、私たちの一年間の活動成果を発表しました。ZINE制作が初めてであった私はデザインやレイアウトなどに悩むことも多かったのですが、皆様がZINEを手にとってご覧になり、発表中もあたたかい視線を向けてくださったことでとても安心して発表を終えることができました。また、今年度に取り組んでいた福山新田のかぼちゃを使ったポタージュスープのパッケージ制作活動の報告も行いました。
その後のよらん会では、ZINEに関するアドバイスや追加すべき情報などを伺うことができ、ZINEが私たち学生だけではなく福山新田の皆様と一緒に作られたものだということを改めて再認識することができました。
二日目には、福山新田で行われていた「十二講」という祭事に使用する弓矢の制作をお手伝いさせていただきました。十二講とは3月12日に行われるもので、神社で矢を飛ばすことで山仕事の安全を祈願する行事だそうです。本祭事は地域おこし協力隊の方からの提案で数年前に復活したとお聞きしました。弓の制作時に竹を大きくしならせることや弓矢を実際に射ることなど、初めての経験に驚くことも多かったのですが、昔からの慣習を絶やさないようにしていこうという気持ちにとても感動しました。
〈福山新田班〉担当:能勢
◯ 今年度の活動
今年度は、NPO法人魚沼交流ネットワークの皆様との連携事業に取り組みました。活動の舞台は、魚沼交流ネットワークが運営する魚沼市内の憩いの場「魚沼市響きの森文化会館」及び「子育ての駅『かたっくり』」です。10年後のスタッフ−利用者間の関係性の「あるべき姿」、そこに導くためのパブリック・リレーションズのあり方について検討することを目的としています。
はじめに、両施設の現在のスタッフ・利用者を対象にヒアリング調査を実施しました。そこで得られた結果を用いて、①10年後の理想的なスタッフ像・利用者像(ペルソナ) ②10年後の交流拠点を利用する典型的なストーリー(カスタマージャーニー)の二点を構築しました。5回の訪問を通して、これらの作業を現スタッフの皆様と連携して行い、市民にとって「開かれた場」である両施設の未来を構想しました。
◯訪問の様子
今回の訪問では、2024年3月から始まった本事業の成果報告の機会をいただきました。学問についても魚沼での暮らしについても未熟な私たち学生の意見を受け入れてくださることは本当にありがたく、身が引き締まる思いでした。
ディスカッションの際には、参加者の皆様から示唆に富むたくさんのコメントをいただき、非常に勉強になりました。広報における紙媒体とデジタルメディアの両立、こぢんまりとした規模ならではの人々の深いつながり、関係人口の創出などに焦点を当てたご意見・ご感想が多く、自身の知見を広げることができました。
特に印象に残っているのは、参加者の方からいただいた「ここに来て何に感動しましたか?」という質問です。公共施設を盛り上げる、地域を活性化させるといったスケールの大きい目標を掲げていると、つい純粋な感動を等閑視してしまうことがあると気づかされました。
私が魚沼で感動したもの

成果報告が終わった後、魚沼交流ネットワークの井口美紀さん、文化会館長の桑原幸子さんが「10年後の3月にも文化会館に来てね!発表した責任!」と笑って声をかけてくださったことがとても嬉しかったです。私たち学生のようなよそ者のことも、まるで身内のように受け入れてくださる皆様の優しさに、何度も胸が熱くなりました。約一年間、本事業に携わらせていただき本当にありがとうございました。
〈小出班〉担当:水野