【見山ゼミ】楽天グループ株式会社さんに後期のゼミ研究の成果を発表

こんにちは。現代教養学科見山ゼミ4年の石井碧と酒井響、富所遥香です。
私たち見山ゼミ生12名は、3年次ゼミで行った研究発表のため、2月25日(水)に楽天グループ株式会社のオフィスに伺い、前期の研究『Z世代の購買行動における「信用認知」と「信頼認知」の一考察~企業の広告はZ世代の信頼を得ることが出来るか~』の内容を踏まえ後期に研究を進めていった『企業は客観的評価が求められるZ世代の「信頼認知」にアプローチ出来るのか?」について研究発表をさせていただきました。

前期のゼミでは、私たち自身の購買行動を観察し、振り返りながら、無意識を含めた購買までのプロセスを言語化し、企業広告や商品広告からどのような影響を受けているのかを分析しました。女子大学生という視点を活かし、化粧品とファッション(服)を主な分析対象として、①化粧品の視点から広告を考えるコスメチーム、②服の視点から広告を考えるファッションチーム、③広告全般を考察する広告チームの3つのチームに分かれて研究を進め、広告主の団体である日本アドバタイザーズ協会さんで研究発表をさせていただきました。
前期の研究発表の詳細についてはこちらをご覧ください。

そして、後期は前述の通り前期の研究内容を踏まえ『企業は客観的評価が求められるZ世代の「信頼認知」にアプローチ出来るのか?」について研究を行いました。その際、研究の解像度を上げるため、化粧品とファッション(服)も取り扱う楽天グループ株式会社を具体的にイメージし、楽天グループ(主観視点)と私たち学生(客観視点)が連携することにより、『楽天グループは、Z世代の「信頼認知」にアプローチ出来るのではないか?』との仮説のもと、SNSの企画運用を提案する学生発信チームと、私たち学生が潜在的に求めている理想のアプリ企画を提案するコトづくりチームの2グループに分かれ、約半年間研究した企画提案を楽天グループのみなさんにさせていただきました。

1つ目の「学生発信チーム」は、学生の楽天ユーザーを増やすための施策として、学生自身の主観(楽天グループさんにとっては客観)から捉えた価値をSNSやWEBサイトで発信する企画を提案しました。プロジェクト名は、学生の生の声をそのまま届けるという意味を込めて「Student’s Voice(S Voice)」とし、学生主体でSNSの企画から運用までを学生自身が行うものです。この提案では、学生が実際に着用しているファッションの写真や動画を投稿し、楽天のAI機能(Rakuten AI)を活用し、楽天ファッションサイト内で販売されている商品、または類似商品を提案し、購入に誘導することを目的としています。今の時代のリアルな学生のファッションに対する価値観を同世代の学生に届けることで、主観的な企業広告とは異なる共感や関心をユーザーに抱いてもらえるのではないかと考えました。

学生発信チームによる「S Voice」の提案

今回の提案で特に工夫した点は、楽天ファッションの商品だけに限定せず、他社ブランドの商品も含めて紹介することです。これにより企業の主観に基づく宣伝ではなく、あくまで学生視点から学生の実態を伝える発信を目指しました。
発表後には、楽天の皆さんから多くのフィードバックをいただきました。他社商品も含めている点が信頼につながっていること、さらにRakuten AIを活用することで購入までの流れが設計されている点を高く評価していただきました。一方で、SNSで認知した後にWEBで購入する流れになっている理由について質問をいただき、InstagramやTikTok上で直接販売する可能性など、私達だけでは十分検討し切れていなかった点にも気づくことができました。

2つ目の「コトづくりチーム」は、若者にとっての「信頼できる場」を作ることを目的に、「Rakuten Keep」という購買リスト(カート)作成専用アプリの提案を行いました。現在の学生は、購入せずにECサイトのショッピングカートに商品を入れるまでを楽しむ傾向があります。企業からの情報発信では「信用」は得られても、感情的な繋がりである「信頼」は構築されにくいという現状を踏まえ、18歳から24歳までの楽天学割対象者(Z世代)をターゲットに、楽天市場のECサイト内で自分好みのリストを作成し、そのリストを共有できる場として「Rakuten Keep」を企画しました。

コトづくりチームによる「Rakuten Keep」の提案

この企画では、例えば「今、5万円あったら何を買う?」といったお題に対してユーザーが各々リストを作成し、いいねの数を競うランキング方式など、ゲーム要素も取り入れています 。今回の提案を通して、学生ならではの「共感力」や「情報収集力」と、企業が持つ「信用力」を掛け合わせることで、主観と客観を融合した「新たな信頼創造」に繋がる可能性を提案させていただきました。
プレゼン後に楽天のみなさんからいただいたフィードバックからは、私たちが提案した「新たな信頼創造の場」を、私たちが目指す「周りの人が使っているから」という状態に持っていくまでの最初のユーザー集めをどうするのかといった課題の重要性に気づくことができました。今回明確になった課題を踏まえ、企業と学生の共創による「新たな信頼創造の場」の企画を更にブラッシュアップしていきたいと思いました。


ー学生の感想ー

今回の提案は、前期の内容に加え、授業外で参加したワークショップなど様々な大学での学びから着想を得て作成しました。提案するにあたり、大学生である私たち自身の等身大の購買行動を振り返り、改めて客観的に「購買」について捉えたうえで企画を考えることができました。特に今回は、すでにさまざまな取り組みをされている企業に対しての提案であったことから、どのような部分で学生独自の視点を取り入れるかが難しく、ゼミのメンバーとも何度もディスカッションを行いました。また、発表では学生のアイデアをもとに企業の視点を踏まえたアドバイスを多数いただくことができ、企画についてさらに深く考えるきっかけとなりました。今回の提案やいただいたアドバイスを今後のゼミの活動にも活かしていきたいです。(石井碧)


前期の研究ではコスメについて扱っていましたが、後期からは「コトづくりチーム」としてファッション関連を中心に考えてきました。コスメを扱っていたときとは異なり、ファッションについてはゼミ内だけでもかなり個人差が見られました。買う服の系統から、購入を検討する価格帯、購入方法(サイトなのか、実店舗購入なのか。はたまた、サイトに至ってはどのサイトなのか)など考える点が多かったことで、前期以上に自分についても振り返る機会となりました。また、常にメンバー内で意見を出し続けディスカッションできたことが最終的にゼミ生にとっても楽天の方々にとっても「新たな気づき」を得られた発表になったのではないかと思います。今後はその「気づき」をゼミ全体でより深掘りしていきたいと思います。(酒井響)


1年間を通して、前期に研究した「Z世代の購買行動プロセスや判断基準」に関する内容を、後期の発表へとつなげることができたと感じています。後期の活動では、これまでの研究を踏まえ、Z世代の新規獲得につながるSNS発信やサービスのあり方について、ゼミ全体で何度も議論を重ねながら、具体的な提案として形にすることができました。特に今回は、実際に企業の方々に向けて発表を行い、フィードバックをいただくという貴重な機会を通して、私たち学生の視点と企業の視点の違いや、それぞれを掛け合わせることの重要性を実感しました。楽天の方が提案に対してたくさんお褒めの言葉をいただき、実現できるかを考えながら聞いてくださったことが嬉しかったです。一方で、提案を実現するために必要な視点や課題にも気づくことができ、研究をさらに深めていく上で大きな学びとなりました。今回の経験を通して得た気づきや課題を、今後のゼミ活動や卒業研究へとつなげていきたいです。(富所遥香)


ー楽天グループさんからのコメントー

この度は長期休暇期間にもかかわらずご提案をいただき、ありがとうございました。
ファッション、コスメという皆さんの生活に身近なものから楽天のサービスにつなげていただくことで、より自然に「学生視点」からのご提案をいただき、また楽天と紐づけていただけたことを非常に嬉しく思っております。我々は常に「信用」を得る、そして維持するために様々な取り組みやコミュニケーションを行いますが、感情的な繋がりである「信頼」は皆さんのようなユーザーの方からの視点でしか得られない新しい発見があり、普段の業務にも活きるヒントを沢山いただきました。ご提案いただいたアイデア、インサイトをチームの財産として、今後も「信用」そして「信頼」を得るために何ができるかを考え、実行していきたいと改めて感じました。素敵なご提案をありがとうございました。
(楽天グループ株式会社 川上和香奈さん)


見山ゼミの皆さん、「信頼認知」へのアプローチ企画のご提案ありがとうございました。
学生発信チームの提案であえて他社ブランドの商品も紹介することは、まさに「信頼」認知の獲得のために重要だと感じました。AIに親和性の高い大学生だからこそ生まれるAIを活用した発想には大変驚かされました。また、コトづくりチームの購入した商品ではなく、欲しい商品リストの共有は若年層だからこそ価値のある企画で、カートに入れるまでを楽しむという若年層の新しいインサイトを得ることができました。
どちらの提案も大変興味深く、企画として素晴らしいだけでなく、企画背景から若年層の特徴を学ぶことができました。改めて、貴重な機会をいただき、ありがとうございました。(楽天グループ株式会社 青山緩南さん)