みなさん、こんにちは。現代教養学科2年、境港チームの工藤です。
今回は、現地訪問2日目の9月10日(木)午前の様子を紹介します。
前期の活動(学び)について
私たち境港チームの活動は、まず境港について知ることから始まりました。
最初に「境港」と聞いたとき、私が思い浮かべたのは、水木しげるさんやゲゲゲの鬼太郎などでした。境港に対して、観光地としてのイメージが強く、どんな地域なのかを詳しく知っているわけではありませんでした。そこで前期は、境港にはどのような歴史があるのか、どのような文化が大切にされているのか、地域にはどのような魅力があるのかなど、それぞれが興味を持ったことについて調べました。
活動では、一人で調べて終わりにするのではなく、グループで集まって、それぞれが調べた内容を共有し、調べたことをもとに意見を出し合いました。
同じ境港について調べていても、興味を持つところは人によって違います。自分ではあまり気にしていなかったことについて、メンバーから話を聞くことでと新しい視点を持つことができました。また、話し合いを進める中で、単に「境港には何があるのか」を調べるだけではなく、なぜそれが境港で大切にされているのか、そこにはどんな人の思いや歴史があるのかということにも目を向けるようになりました。特に、現地訪問に向けて実際に行ったら何を確かめたいかを考えたことで、調べ学習の見方も少し変わったように思います。調べている段階では分からなかったことを、「実際に自分たちの目で見てみたい」という気持ちを持ちながら、グループで準備を進めていきました。
前期の活動を通して感じたのは、一人で調べるだけではなく、みんなで調べたことを持ち寄って話し合うことの面白さです。自分では気づかなかったことを知ることができたり、話しているうちに新しい疑問が生まれたりすることで、最初よりも境港についてもっと知りたいと思うようになりました。
そして、前期に調べたり話し合ったりしてきたことを、実際に現地で確かめるために境港を訪れました。
水木しげる記念館へ
現地訪問2日目にまず訪れたのは、水木しげる記念館です。事前学習でも水木しげるさんについて調べていたため、実際に記念館に行くことを楽しみにしていました。
館内では、館長の庄司さんのお話を聞きながら、水木しげるさんの生い立ちや作品だけではなく、これまでの人生や戦争体験についても知ることができました。実際に展示を見てみると、事前に調べていた情報がひとつひとつ繋がっていくような感覚がありました。特に、水木しげるさんの戦争体験については、作品だけを見ていたときには分からなかった一面を知ることができ、印象に残りました。また、漫画の原画や資料などを実際に見ることで、水木しげるさんがどのように作品を生み出してきたのかを身近に感じることができました。
それまで私の中では、「水木しげるさん=妖怪漫画家」というイメージが強かったのですが、記念館を見学した後は、その作品の背景にある人生や経験についても考えるようになりました。「ゲゲゲの鬼太郎」などの作品だけを知っているのと、水木しげるさん自身について知った上で作品を見るのとでは、同じ作品でも少し見え方が変わるように感じました。

そして、もう一つ現地で感じたのが、展示の中に水木しげるさんの作品だけではなく、人生そのものを知るための資料が多くあることです。事前学習では、どうしても「境港には何があるのか」という情報を中心に調べていました。しかし、実際に記念館を訪れたことで、なぜ水木しげるさんの作品が境港でこれほど大切にされているのかという背景を少し理解できたように思います。
水木しげるロードを歩いてみて
記念館を見学した後は、水木しげるロードを各々で散策しました。
ロードにはたくさんの妖怪のブロンズ像が並んでおり、歩いていると次々に新しい妖怪を見つけることができます。事前に写真などで見ていたので、ブロンズ像があること自体は知っていました。しかし、実際に歩いてみると、想像していた以上に街の中に妖怪が溶け込んでいることに気づきました。ブロンズ像はただ並べられているだけではなく、道路沿いやお店の近くなど、街を歩く中で自然に目に入ってきます。他にはどんな妖怪がいるんだろうと探しながら歩くことができ、ロードそのものが一つの観光体験になっているように感じました。

また、ロードを歩いていると、妖怪に関するものがさまざまな場所にあり、水木しげるさんの作品が街の一部になっているということを実感しました。ここは、事前学習だけではなかなか気づけなかった部分です。資料で「水木しげるロードは観光地です」と知るだけではなく、実際に歩いてみたことで、街全体を使って水木しげるさんの世界観を感じてもらおうとしていることが伝わってきました。
さらに、記念館を見学した後にロードを歩いたことで、先ほどまで見ていた水木しげるさんの人生や作品と、実際の街並みがつながって見えたことも印象に残っています。
実際に現地を訪れて感じたこと
実際に水木しげる記念館と水木しげるロードを訪れて、事前に調べていた情報を実際の場所で確かめることで、境港に対する見方が変わりました。訪れる前は、水木しげるロードは妖怪のブロンズ像が並ぶ観光地、記念館は水木しげるさんの作品や人生を紹介する場所というイメージがありました。しかし、実際に訪れてみると、想像していた以上に水木しげるさんの存在が街の中に自然に溶け込んでいることが印象に残りました。実際にロードを歩いてみると、妖怪のブロンズ像を探しながら街を歩く楽しさがあり、写真や資料だけでは分からなかった街の雰囲気を感じることができました。

また、記念館では展示を見るだけでなく、庄司さんのお話を直接伺うことで、展示されている資料の背景や、水木しげるさんが残したものについて考えるきっかけになりました。また、境港市の観光振興課の高田さんからは、境港市の観光政策についてのお話を伺うことが出来ました。
今回の訪問で特に感じたのは、地域の魅力は、その場所にあるものを知るだけではなく、実際にその場所を歩き、自分の目で見て、話を聞くことで初めて分かることがあるということです。事前学習では水木しげるさんという一つのテーマから境港を見ていましたが、現地を訪れたことで、作品や記念館だけではなく、それらが街の中でどのように存在しているのかにも目を向けることができました。
前期の調べ学習と現地訪問を通して、地域を知るためには、情報を集めるだけで終わらせず、実際にその場所へ行って、自分自身で感じることが大切だと学びました。今回感じたことをこれからの境港について考える際にも生かしていきたいです!
貴重なお話を聞かせてくださった、水木しげる記念館の庄司館長、そして境港市の観光振興課の高田さん、本当にありがとうございました。
今回の現地訪問からの学びと、後期に向けた抱負
今回の現地訪問を通して、地域を知るためには、事前に情報を調べるだけではなく、実際にその場所へ行き、自分の目で見たり、そこで暮らす人や地域に関わる人の話を聞いたりすることが大切だと学びました。事前学習で得た知識を持って現地を訪れたことで、調べていた内容と実際の地域の様子を結びつけながら考えることができました。
また、今回の訪問では、一つの観光地だけを見るのではなく、その場所が地域の中でどのような役割を持っているのかという視点を持つことができました。実際に歩いたり、話を聞いたりする中で、目に見える観光資源の背景には、地域の歴史やそこで暮らす人々の思いがあることを感じました。
前期は境港について知ることが中心でしたが、後期は前期に得た知識や現地での気づきをもとに、さらに「なぜ」という部分まで考えていきたいです。実際に現地を訪れたからこそ生まれた疑問をそのままにせず、グループで意見を出し合いながら、境港の魅力や課題についてより深く考えていきたいと思います。今回の現地訪問で得た気づきを後期の活動につなげ、自分たちなりの視点で境港について考え、発信できるように取り組んでいきたいです。
水木しげる記念館館長 庄司行男さんから学生へ
改めての気づき
先ずこの度のフィールド リサーチに水木しげる記念館、水木しげるロードを選んでいただいたことに感謝申し上げます。
皆さまの感想を読んで私自身、様々な思いに駆られました。水木先生が残された素晴らしい財産を果たして有効に活用できているのだろうか、日常に追われ当たり前のように感じてはいないだろうか、などなど。学生の皆さまが高評価をくださるほど自問自答を繰り返しています。
皆さまが訪ねた、小泉八雲記念館、出雲大社、そして水木しげる記念館、水木しげるロードには怪談(幽霊)、神話(神さま)、妖怪とそれぞれ見えないけど人々が認知している存在があると思います。この見えないけど存在している、をキーワードにストーリ展開できれば面白いな思っています。見えないからこそ各々が想像を搔き立てる存在になるのではと。
最後になりましたが、見山先生、学生の皆さま、私も皆さまに負けないように水木作品はもちろん、水木本人の魅力を伝えていけるように頑張ります。
様々な気づきを与えてくださった皆さまに心よりお礼申し上げます。
境港市観光振興課の高田さんから学生へ
この度は境港市に訪問いただきありがとうございました。水木しげる記念館で皆さんが展示内容を真剣な眼差しで見ている姿が印象に残っています。また、現地訪問の前に事前学習をしっかりされていたようで、皆さんの知識量に驚きました。
そして何より、水木しげるロードを含め境港市を楽しんでいただいたようで大変うれしく思います。今回の訪問や学習をきっかけに境港市の観光や文化、水木しげる先生の人生・作品に興味を持っていただき、ぜひまた境港市を訪れていただけますと幸いです。
掲載写真:Ⓒ水木プロ
【授業紹介】フィールドリサーチ研修 in 山陰(3)~島根県松江市編(小泉八雲記念館)につづく