こんにちは!現代教養学科、CLA Creative Lab楽天担当3年の植田紗良、上村郁乃です!
「ソーシャルデザインラボ」は、現代教養学科の産学連携のプロジェクトである”CLA Creative Lab”の活動のための演習型授業です。
前期、楽天さんとの連携プロジェクトを行う楽天チームは、サービスを担当する「トランザクション」チームと、金融系を担当する「フィンテック」チームの2つのチームに分かれ、議論を進めていきました。
後期には、楽天さんに向け「若者に楽天を選んでもらうためのコミュニケーションの在り方」についての提案を行う予定です。
7月31日、楽天さんに対し、前期中にそれぞれのグループで行ってきたディスカッションと、アンケート調査の結果からの考察を中間報告としてプレゼンさせていただきました。
【トランザクションチーム】
前期に行ったディスカッション
何かを買う、予約するといった楽天のインターネットサービス(楽天市場や楽天トラベルなど)について考える、トランザクションチームでは、若者に楽天を選択肢に入れてもらい、使い続けてもらうためのコミュニケーションを考え、提案することを最終的な目標として活動しています。そのため、前期は、楽天のサービスの課題を見つけること、若者のサービスの利用実態・重視する条件を明らかにすることを目的に、以下の流れでディスカッションを行いました。
1.楽天のイメージ
2.私たちが主に使用しているサービス
3.楽天サービスの課題
4.消費行動分析
5.仮説
6.アンケート結果
7.今後の展望
ディスカッションでは、私たちが普段使用しているサービスと楽天のサービスを比較し、サービスを使うきっかけや理由、条件などの深掘りを行いました。楽天は、金融系のサービスも含め70以上の多様なサービスを提供しています。そのため、グループのメンバーが普段から利用することが多い、ネットショッピング・ファッション・美容予約の3つのサービスに絞り、ディスカッションを進めていきました。
また、アンケートを作成する上での仮説を作るため、楽天の2チーム計9名で、1週間の買ったもの・買おうとしたが買わなかったものの消費行動の記録を行いました。買った物では、物を買うきっかけや決め手、条件などを記録しました。買おうとしたが買わなかった物では、更にどのような条件があれば購入に至ったかについての記録も行いました。更に、チームのメンバー内で記録を共有し、共通点や違う点を分析し、自分達の消費行動の仮説を立てました。
消費行動分析の結果から、私たちが商品やサービスを知るきっかけは2つあると考えました。1つ目は、SNSで受動的に商品やサービスを知り、SNSや口コミなどの比較・検討を行う流れです。新しく物を買うときは、セールなどの大きなきっかけが購入を後押ししていることもわかりました。2つ目は、自分の過去の経験や周りの人の口コミです。消費行動の記録を振り返ると、家族や友達などの周りの人のおすすめが購入に繋がったという例が多くあり、新たな気づきを得ることができました。
アンケートの実施
「若者のサービスの利用実態を明らかにし、若者が楽天を選択肢に入れてもらうための条件を明らかにすること」を目的にアンケート調査を実施しました。
〜アンケート内容〜
①普段よく利用しているサービスと、そのサービスを利用する理由やきっかけ
私達に馴染みのあるネットショッピング・ファッション・美容の3つのジャンルに設定し、それぞれでよく利用するサービスの使い始めたきっかけ・使い続けている理由についての質問を行いました。
②楽天サービスの利用実態について
楽天についての質問では、楽天へのイメージや利用したことがある楽天のサービスを調査しました。
更に、楽天のサービスを継続的に利用している・継続的ではないが利用したことがある・利用したことがないの3つに分け、それぞれの理由の深掘り調査を行いました。この結果を踏まえ、それぞれの立場に対するコミュニケーションを考えていきます。
楽天チームで話し合った内容から仮説を立て、更に楽天の青山さんにアドバイスをいただきながら作成したアンケート調査は、現代教養学科1~3年生の66名に回答していただきました。アンケートを多くの方に回答していただき、自分達の仮説通りの結果もあれば、予想外の結果もあり、多くの気づきを得ることができました。

【フィンテックチーム】
前期に行ったディスカッション
楽天の金融サービス(楽天銀行や楽天カードなど)について考えるフィンテックチームでは、若者に楽天の金融サービスを利用してもらうためにはどうすればよいかを考え、具体的な施策を提案することを最終的な目標として活動しています。まず、前期では、若者の金融行動の実態を明らかにすることを目的として以下の流れでディスカッションを進めました。
1. 楽天に対するイメージについて
2. 私たち自身の金融行動について
3. なぜ楽天の金融サービスを利用していないのか
4. Z世代の金融行動に対する仮説
5. アンケート設計(予備調査)
6. 予備調査の結果をもとにしたアンケートのブラッシュアップ
7. 本調査の実施・分析
「私たちの金融行動について」のディスカッションでは、普段使っている決済手段やポイントの貯め方、銀行やクレジットカードをどのように選択しているか、資産形成への意識など、さまざまな視点から話し合いました。ディスカッションを進める中では、「なぜそれを選択したのか」「なぜその行動をとっているのか」といった「なぜ?」という視点を大切にし、自分たちの普段の行動を一つひとつ振り返りながら、理由や背景について考えました。
Z世代の金融行動に対する仮説
これらのディスカッションを通して、Z世代の金融行動について、主に4つの仮説を立てました。
①若者は金融サービスを受動的に選択しているのではないか
②金融サービスは分かりやすさが重要なのではないか
③ポイントだけではサービスを選ぶ決め手になりにくいのではないか
④若者は資産形成にハードルを感じているのではないか
これらの仮説や今までのディスカッションをもとに、若者の金融行動や金融サービスに対する意識・利用実態を明らかにするため、アンケートを作成しました。
まずは設問の分かりやすさや回答のしやすさを確認するため、CLA Creative Labのメンバーを対象に予備調査を実施しました。その結果、質問数が多く回答者の負担が大きいことや、自由記述の回答率が低いことなどが課題として見えてきました。
また、楽天の川上さんからも、質問の言葉の定義を明確にすることや、予備調査の結果からさらに深掘りできるポイントについてアドバイスをいただきました。改善点やいただいたアドバイスをもとに、予備調査では聞ききれなかった内容を追加し、本調査に向けて質問項目を改善しました。
改善したアンケートをもとに、現代教養学科の1〜3年生に向けて本調査を実施しました。
131名の学生に回答していただき、これまでグループ内で考えていた仮説を、実際の学生の金融行動と照らし合わせて検証することができました。
その結果、仮説と一致した点だけでなく、新たな発見もありました。
本調査では、金融サービスを選ぶ際に親や友人など身近な人から影響を受ける人が多く、事前に立てた「受動的に金融サービスを選択している」という仮説を裏付ける結果となりました。一方、ポイントはサービスを選ぶ直接的な決め手にはなりにくいものの、クレジットカードや決済サービスを始めるきっかけにはなっており、決め手ではなく、きっかけの一つになる可能性が見えてきました。また、ネット銀行については「便利そう」「口座開設が簡単そう」という印象を持つ人が多いことが分かりました。金融サービスに対して「難しそう」というイメージを持つ若者にとって、こうした分かりやすさや始めやすさは重要だと考えていたため、ネット銀行の特徴は、若者が金融サービスに求めるニーズと一致する可能性があると考えました。一方で、実際には大手銀行を利用している人も多く、こうした印象が実際の利用につながっていない理由について、さらに考える必要があると分かりました。さらに、貯金や資産形成を行っていない人も多く、将来のお金について考える機会が少ないことから、金融サービスを利用してもらう前に、まずはお金について考えるきっかけをつくることが重要なのではないかと考えました。

楽天さんへの中間プレゼン
7月31日の授業では、楽天グループ株式会社グループマーケティング部の川上さん、青山さんにお越しいただき、前期の活動の中間報告としてプレゼンテーションを行いました。
プレゼンでは、トランザクションチームとフィンテックチームの両チームが、前期の活動を通して得た気づきやアンケート結果、そこから導き出した考察について発表しました。
お二人には興味を持って聞いていただき、さまざまな視点から貴重なフィードバックをいただきました。特に、アンケートの質問項目や回答項目について、学生ならではの視点が生かされていると評価していただき、嬉しく感じました。これまで活動の中で丁寧に話し合い、分析を重ねてきたことが、実際のプレゼンテーションにも生かされていることを実感し、達成感を感じることができました。

今後の取り組み
トランザクションチームは、前期の活動やアンケートの結果を踏まえ、楽天のサービスを広げていくための、認知のきっかけ作りや、初回利用のハードルを下げ、継続利用につなげるための具体的な取り組みを考え、提案に繋げていきます。
フィンテックチームは、後期では、これまでの調査結果をもとに、若者の金融行動と楽天の金融サービスの特徴を比較し、共通点や相違点から若者のニーズを分析していきます。その分析結果をもとに、若者に楽天の金融サービスを利用してもらうための具体的な施策を考え、提案につなげていきます。
前期を振り返って、学生の感想
4月から始まったCLA Creative Labの活動を振り返り、企業の課題を自分たちの若者視点から捉え、仮説を立て、アンケート調査の作成から分析・考察、発表まで行う中で、多くの貴重な学びを得ることができました。ディスカッションに何度も同席いただき、たくさんのアドバイスをくださった楽天の川上さん、青山さんをはじめ、このような機会を提供してくださった楽天の皆様に感謝申し上げます。
今回の楽天さんとの活動では、ターゲットが自分たちと同じ若者であるからこそ、自分たちにとっての当たり前をそのまま答えとするのではなく、なぜそう思うのか、深掘りし、意見を発散させていくことの重要性を実感しました。ディスカッションでは、自分たちの経験や感覚だけにとらわれず、「別の立場から考えたらどうなるか」「違う利用の仕方もあるのではないか」と視点を広げることで、意見を発散させることを意識しました。実際に、楽天の方から、アンケート項目に継続利用者や利用したことがない人だけでなく、「楽天のサービスを使ったことがあるが、利用を辞めた人」という選択肢を設けた点について評価いただきました。この経験を通して、一つの視点から結論を出すのではなく、さまざまな立場を想像しながら物事を捉える力を身につけることができたと考えています。
また、チーム内のディスカッションで出た意見を結論とするのではなく、アンケート調査を実施し、より多くの意見を集め、データに基づいて仮説を検証することの重要性も学びました。アンケート調査では、まず何を明らかにしたいのかを整理し、仮説に沿って質問を設計することに加え、回答者の立場に立って答えやすさを考えることも必要でした。特に、明らかにしたいことが多くなるほど質問項目が増えてしまうため、必要な情報を得ながら回答者の負担を抑えるというバランスの難しさを実感しました。楽天の青山さんからいただいたアドバイスをもとに、質問項目を見直し、回答者が答えやすく、かつ自分たちが明らかにしたいことを聞き出せる調査設計を考えることができました。さらに、得られた結果をそのまま受け取るのではなく、なぜこのような結果になったのかと背景まで考えることで、データを多角的に捉え、考察につなげる力を身につけることができたと感じています。
今後は、前期に行ってきたトランザクションチームとフィンテックチームの活動で得た学びや成果を活かし、それぞれの視点を取り入れながら、私たちだからこそできる提案へとつなげていきたいです。
(現代教養学科3年 植田紗良)
前期の活動を振り返り、自分たちの感覚をそのままZ世代の特徴として捉えるのではなく、一つひとつの行動を丁寧に振り返り、その背景にある理由や価値観まで考えることの大切さを学びました。
私たちはZ世代であるからこそ、「若者はこうだろう」と考えやすい部分もありました。しかし、そうした思い込みにとらわれず、普段の自分たちの行動について「なぜ?」と一つひとつ振り返ることで、自分たち自身も普段は気づいていなかった考え方や行動に気づくことができました。そこから仮説を立て、アンケートを実施することで、よりリアルなZ世代の行動や考え方を捉えることにつなげられたと感じています。
また、アンケート調査を通して、自分たちにとっての当たり前と実際のデータは必ずしも同じではないということも実感しました。グループ内で「Z世代はこうなのではないか」と考えていたことも、実際に調査をしてみると仮説通りの結果だけでなく、想像とは異なる結果もありました。この経験から、自分たちの経験や感覚だけで判断するのではなく、実際のデータをもとに考え、仮説を検証していくことの大切さを学びました。
すぐに施策や提案につなげるのではなく、まずは自分たちの行動を丁寧に振り返り、仮説を立て、データによって確かめる。その過程を積み重ねることで、より実態に近いZ世代のニーズを捉え、説得力のある提案につなげられるのだと感じました。
そして今回の活動を通して、グループメンバーひとりひとりの経験や意見が、仮説を生み出すうえで大切な材料になることも実感しました。
また、活動を通して、企業の方と直接意見を交わしながら考えを深めることの大切さを学びました。楽天の皆さまには、何度もディスカッションに参加していただき、アンケートや発表についてもさまざまな視点からアドバイスをいただきました。
実際に意見を交わす中で、自分たちだけでは気づけなかった企業側の視点を知ることができ、異なる視点を取り入れながら考えを深めていくことの大切さを実感しました。学生と企業という立場の違いがありながらも、フラットに意見を交換し、一緒に考えることができたことは貴重な経験でした。親身になって活動に関わり、私たちの意見に耳を傾けてくださった楽天の皆さまに心から感謝しています。今回いただいた学びや気づきを後期の活動にも生かし、より深い議論と提案につなげていきたいです。
(現代教養学科3年 上村郁乃)
楽天の川上さん、青山さんから、学生へのメッセージ
皆さん中間報告お疲れ様でした!調査の設計から集計、そしてその考察までをチームでまとめるのは大変な面も多かったかと思いますが、限られた時間の中、両チームとも議論を重ねながら細部まで意図をもって設計くださったことで、次につながる興味深い結果につながったと思っています。後期の活動がより楽しみになる実り多い時間でした。
引き続きよろしくお願いいたします。(楽天グループ株式会社 川上和香奈)
楽天担当の皆さん中間報告、お疲れ様でした。
若年層の実態を知れる貴重な機会を設けていただき、心より感謝申し上げます。非常に多くの学びがありました。
今回の調査では、設計から実施まで学生の皆さんが主体的に取り組まれた点、特にCLAメンバー内での予備調査を経て全体調査へと繋げたプロセスは非常に素晴らしいと感じました。
回答者の負担を考慮した検証があったからこそ、質・量ともに精度の高い結果が得られたのだと思います。
後期は、前期の調査結果を深く分析し、「楽天のサービス利用促進のために本当に必要なことは何か」を明確にするフェーズとなります。今回の学びを活かし、より良い活動にしていきましょう。
引き続きよろしくお願いいたします。(楽天グループ株式会社 青山緩南)