昭和女子大学では、いつも100件以上の学生主体のプロジェクトが進行中です。現代ビジネス研究所、地域連携センター、コミュニティサービスラーニングセンターやゼミ授業などを中心に進められています。その中で、地域連携センターは、教員・学生の地域研究・活動を推進すると同時に、地域の人的資源を活用し、産官学連携を推進することを目的とした機関です。昭和女子大学の教育研究資源を提供して、地域や企業と共同で教育研究活動に取り組み、社会と一体となり、信頼・支持される学園を目指すもので、大学の地域貢献の一環でもあります。「まなびの広場」は地域連携センターの活動のひとつ。世田谷区と昭和女子大学の包括協定に基づいて、世田谷区教育委員会と提携して進めています。
外国につながる中・高校生の日本語や教科の勉強をサポートする活動が、「まなびの広場」です。学生が執筆したブログ(https://content.swu.ac.jp/chiiki-renkei/category/community_pj/manabi/)によると、専門が異なる学科の学生や院生が平日の夕方や土曜日の午後に、漢字の学習や日本語の理解不足のために解くのが難しい数学、社会、理科等の問題の答えを、生徒と一緒に考えるボランティア・グループです。教員免許取得の見込みが無い学生でも参加が可能で、得意な科目だけ、たとえば、英語とか国語などを教える学生もいたそうです。勉強のサポートだけでなく、子どもたちと一緒の体験活動も、とても楽しく、教える者同士が学び合いながらみんなで学習の場をつくっています。
(2016年度の活動の様子)
具体的に、どんなことをするのかは同上のブログに次のように書かれています。日本とニュージーランドで公式の覚え方が違う三角関数を教えたり、問題文を読んで、教科書の中から該当部分を自分で探せるようにしたり、読めない漢字や文章の意味を掴みきれないところを解説しました。指導したメンバーは、前学期に比べると生徒が、漢字が書けるようになっていて成長したことがとても嬉しかったという感想を書いていました。また、レポートや日記を書くときに、日本人が学ぶ場合はあまり苦労しないことかもしれませんが、書き言葉と話し言葉が混ざってしまうところがあり、その区別を教えることも多かったようです。
夏休みには、宿題でわからない所を指導します。因数分解や展開は、ちょっと難しく、かつて自分も勉強したことを思い出しながら、頑張ったということです。数学をもっと勉強しておけば良かったと思ったとブログに書かれています。
地域連携センターのグローカル・プロジェクト「三茶子育てファミリーフェスタ」は、毎年昭和女子大学のキャンパス内で開催されます。昨年「まなびの広場」では「世界の遊びを体験しよう!」コーナーを作りました。
・ジャガイ(羊の骨を使ったモンゴルの伝統的な遊びと占い)
・カンボジアのジャンケン、マフラー落とし(ハンカチ落とし)
・ダックダックグース(ニュージーランドのハンカチ落とし)
を、外国につながりのある子ども達や大学院の留学生が来場者に教えました。カンボジアとニュージーランドのハンカチ落としは大人気で、とても盛り上がりました。
生徒たちの保護者の方からも「日本語が分からず辛い学校の勉強も、まなびの広場の皆さんのお陰で頑張って続けることが出来ます。」と嬉しいコメントもいただいています。
同窓生の方で、お時間に余裕がある方も、是非、ボランティアにご参加ください。また、お知り合いで外国につながる方がいらして、大学生や、大学院生に勉強のお手伝いをしてほしいと考えていらっしゃる方がおいででしたら、是非、この活動を紹介してくださると嬉しいです。
興味がある方は、地域連携センター(03-3411-5522)までご連絡ください。