そうです。皇太子時代の天皇陛下ご夫妻です。
本学には、皇太子時代に何回かご来臨いただいています。その一部をご紹介しましょう。
昭和34(1959)年の6月7日、日本コリークラブが、本学のグランドで、「皇太子殿下御成婚慶祝コリー祭」を開きました。本学の歴史を知る上で、最も参考になるのは「学報」はないかと思うのですが、その第1号は昭和37年発行のため、残念ながら、この時の様子を書いた学報の記事はありません。当日の写真と記録が残っています。この写真は当日、大学に到着された時のものです。昭和34年といえば、本学が近隣の火事の為に全校舎の3分の1を焼失して4年後のことです。
当時の中高部校長の人見楠郎先生が日本コリークラブでご活躍されていたことがご縁で、本学でコリー祭が開催されました。人見圓吉理事長、玉井幸助学長がご一緒のお写真も保存されています。当時の皇太子明仁親王のご愛犬であったコリー犬(エリー)の母犬、ARM号もコリー祭に出場しています。
昭和59(1984)年には、皇太子明仁親王ご夫妻には、2回ご来臨いただいていたようです。タイや中近東、アフリカなど、世界各地での難民救援活動の資金作りのために開催された3月15日の音楽会、「第4回慈善演奏会」(マキシム・ショスタコヴィッチ指揮、読売日本交響楽団、ピアノ演奏、神谷郁代)が1回目です。当日の演奏会が終了した後、2階のロビーで催されたレセプションにも、予定を延長されてご参加下ったという記事が学報233号(昭和59年4月号)にあります。
同じ年の10月24日には、文化研究講座の音楽会にお見えになっています。インドシナ難民を助ける会の主催で、行われた清水和音氏のチャリティ・ピアノ・リサイタルです。
皇太子殿下でいらした時代には、様々な機会に本校にご来臨いただいた今上天皇と皇后美智子さま。ご譲位とご退位のどちらが正しい表現かの議論もあるようですが、来年の5月1日には新天皇がご即位されます。本学には、皇太子徳仁親王にもご来臨いただく機会があり、大変光栄に思います。東京オリンピックを控え、お元気でいらっしゃる今上天皇のご退位と、新天皇の即位。そして改元。「平成」と改元された時と違って、新天皇のご即位を心からお祝できますね。