【管理栄養学科の就職実績】 ― 高い就職率と高い満足度の就職先

今回は、管理栄養士として社会でどう活躍できるのか、在学生や受験生の関心が一番高い『就職先』をご紹介します。本学科では、毎年ほぼ100%という高い就職率を長年維持しながら、学生一人ひとりが満足できる就職先を目指してサポートしています。ここでは、実際の就職実績をご紹介します。

就職先の特徴
卒業生の約8割が「食・栄養・医療」に関わる仕事に就き、また、6割以上が管理栄養士や栄養士の資格を活かした職場で活躍しています。専門的な知識や資格を活かして働ける割合の高さは、本学科の大きな特色です。

下記に過去3年間卒業生の就職内訳を示しています。
公務員(12%)+病院・福祉・保育園・給食会社(50%)+食品関連企業(18%)=80%

以下、(1)公務員、(2)病院・福祉・保育園、(3)企業、(4)大学院進学に分けて、詳しく見ていきます。

公務員(12%)
公務員は安定した人気のある就職先で、特に女性にとって働きやすい環境が整っていることから、多くの学生が目指しています。本学科では例年高い公務員就職実績を誇り、県職員として保健所や県立病院、県庁で働くほか、市の栄養士として保健センターで母子や高齢者への栄養指導を行ったり、市立保育園で子どもたちに食育を行ったりしています。また、小・中学校で栄養管理を行う学校栄養職員栄養教諭、近年では厚生労働省や東京都の食品衛生監視員として活躍する卒業生もいます。

公務員(26) 管理栄養士・栄養士(21) 東京都(6)/千葉県/福島県/東京都世田谷区/東京都中央区/日野市/三鷹市(2)/川崎市(3)/船橋市/川口市/桶川市/我孫子市/上市町
管理栄養士・栄養士以外(5) 厚生労働省(食品衛生監視員) (3) /東京都(食品衛生監視員) 他

( )内は人数

公務員を目指す学生は、地域のボランティアや子ども食堂に参加したり、保育園や塾講師、飲食店でのアルバイトを通じて、さまざまな世代や背景を持つ方々とのコミュニケーション力を磨いています。卒業生からは、「小学校の給食を通じて子どもたちの健康を守ることが、未来の日本を健康にすることにつながる」といった志や、食育活動を楽しみながら取り組んでいる様子が数多く寄せられています。

病院・福祉・保育園(50%)
中でも28%を占める病院栄養士への就職が際立っています。病院は、管理栄養士として学んだ知識や技術を最大限に発揮でき、患者さんの健康に直接役立てることから、大きなやりがいを感じられる職場です。本学の特色として、国立大学病院や国立病院機構、地域医療機能推進機構、日本赤十字社、県立病院機構など「準公務員」と呼ばれる安定した職場や、私立大学病院への就職が多く見られます。これらは病院就職全体の64%を占めており、働きやすさに加え、高度医療の現場で専門的な知識やスキルが求められるため、将来は糖尿病やがんなどの専門栄養士資格を目指す学生にも人気があります。
その他の就職先としては、全体の16%を占める委託給食会社・薬局、6%の保育園や福祉施設があり、管理栄養士・栄養士の資格を生かせる幅広いフィールドがあります。

病院(59) 管理栄養士 自治医科大学附属病院/ 昭和大学病院(2)/順天堂大学医学部附属浦安病院/千葉大学医学部附属病院(2)/帝京大学医学部附属溝口病院/慶應義塾大学病院/横浜市立大学病院/杏林大学医学部付属病院/東京医科大学 茨城医療センター/国立病院機構(6)/地域医療機能推進機構(3)/東京都立病院機構(3)/埼玉県立病院機構/日本赤十字社(5)/川口市医療センター(3)/厚木市立病院/小田原市立病院/つくばメディカルセンター/千葉県済生会習志野病院/横浜市東部病院/東川口病院/新浦安虎の門クリニック/筑波記念病院/板橋中央総合病院グループ(5)/関東中央病院/三井記念病院/グリムデンタルクリニック/西新宿五丁目くるみ歯科医院/エムズ歯科クリニック 他
給食委託 (18) 管理栄養士・栄養士 日清医療食品(3)/エームサービス(6)/シダックス/LEOC(2)/グリーンハウス(2)/尚栄福祉会 他
薬局 (17) 管理栄養士・栄養士 サンハルク株式会社(4)/株式会社クリエイトエス・ディー(2)/株式会社マツモトキヨシ/株式会社南山堂/株式会社富士薬品/日本調剤株式会社 他
保育園・福祉施設 (12) 管理栄養士・栄養士 雲母保育園/中町すみれ保育園/ぐっどふれんど保育園/株式会社日本保育サービス/社会福祉法人高砂福祉会 他

( )内は人数

病院栄養士を目指す学生は、基礎栄養学や人体の知識に加え、病態栄養の高度な理解が必要とされます。そのため「臨床栄養学」の講義や実習に加え、3年次には選択科目「臨床療法調理学実習」を履修して学びを深めています。また、大学病院で働く卒業生からは、数年のうちに学会で臨床研究を発表したり、専門栄養士資格の取得に挑戦したりと、学び続ける姿勢が報告されています。

企 業
全体の約35%が企業に就職しており、そのうち18%は食品関連企業です。主な就職先は食品メーカー、食品商社、食品流通、医薬品メーカーなどです。食品会社では総合職として採用されるケースが多く、将来的に商品開発や製品提案に携わりたいと考える学生に人気があります。食品業界は就職市場でも人気が高く、特に大手企業は働きやすさや待遇の面から多くの学生に人気があります。

食品関連企業 (38) メーカー・商社(総合職)(36) 味の素コミュニケーションズ/国分グループ/そごう・西武/ドール/ ローソン/三菱食品/伊藤園/昭和産業/すかいらーくホールディングス(2)/ヤマキ/キユーピータマゴ/丸大食品//三井物産流通グループ 他
食品技術者(企画・研究開発等)(2)
その他の企業 (17) 販売職(4)
事務職(一般事務、営業事務、貿易事務、医療事務、経理、秘書、会社受付等)(7)
情報処理技術者(SE、プログラマー等)(6) 明治安田システム・テクノロジー、東芝デジタルエンジニアリング 他

( )内は人数

食品業界を志望する学生の多くは、学内のプロジェクト活動に積極的に参加しています。中でも企業と連携したコラボレーションプロジェクトは、実社会を学ぶ貴重な機会となっています。食品メーカーや食品商社に就職した卒業生からは、最初の数年は営業職や地方支社に配属されることも多く、大変ながらも大きく成長でき、充実した日々を送っているとの声が寄せられています。
食品関連以外の企業就職としては、販売職や事務職に加えて、近年ではシステムエンジニアやプログラマーなど情報処理分野への進路も見られます。

大学院進学
その他として、毎年、大学院へ進学する学生も一定数います。卒業研究をさらに深めるために昭和女子大学の生活機構研究科へ進学するほか、他大学では医学部や農学・理学部への進学が多く、時にはスポーツ栄養を専門的に学ぶ目的で進学する学生もいます。

進 学(6) 昭和女子大学大学院(2)、東京大学大学院(2)、埼玉大学大学院、早稲田大学大学院

( )内は人数

このように、本学科は「就職できる」だけでなく、「やりがいを持って長く働ける」就職を重視し、そのためのサポートに力を入れています。高い就職率だけでなく、その質の高さを支えているのが、本学ならではの卒業生ネットワークです。在学中から卒業生の体験を直接聞く機会を設けたり、就職試験の際には卒業生から具体的なアドバイスを受けられたりと、頼れる先輩方と親身に相談にのる教員の存在が学生の大きな支えになっています。

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