著書:金井寿宏
出版社:PHP研究所(PHP新書)
請求記号:366.2/Kan(3階セレクションエリア/キャリア支援)
3月1日から学内合同企業説明会が始まりましたね。どの業界と職種を選ぼうか、卒業後はどうやって生きていきたいか、色々迷うこともあるのかもしれません。人生には節目といわれる時期が何度かあると言われますが、この節目をどのように考え、どう過ごしたらよいのかを示唆しているのが、今回ご紹介する本です。
本書は2002年に出版されてから今日まで、キャリア論のロングセラーとして多くの人に読まれてきました。著者は、日本のキャリア教育の第一人者と言われ、現在、神戸大学大学院経営学研究科の教授です。「キャリアの節目で自分のこと、仕事の世界のことを考えたいと思っているすべてのひとのため」に書かれている本書は、エクササイズコーナーもあるので、自分のことを振り返りながら読み進めていくことができます。
私は今まで、将来のことを考えるのは少ししんどいと思っていましたが、前向きに伸び伸びと生きていくヒントをこの本から教えてもらい、毎日が過ごしやすくなりました。
というのも、本書は、節目では自分の人生とキャリアを切り開いていく発想を持とう、そして長い目で自分の働き方を展望しよう、節目は「危機」だけどチャンスも共存しているので自分の歩みを少し止めてじっくり将来を考えようと言っています。
そして、ここに一番惹かれたのですが、節目がデザインできていれば、人生の節目と節目の間は、多少流れに身を任せる(ドリフトする)ことがオススメと言っているのです。自分自身もあの頃は節目だったなぁと思う時が幾つかあり、将来について四六時中考え続けることの辛さを感じました。けれども、節目では将来の方向性を考え、節目と節目の間は楽しく過ごし、偶然出会ったものを大切にしていったら、今後の人生に広がりが出るような予感がしています。
自分の将来に向き合っている皆さん、そしてこの春卒業する皆さん、よかったらこの本を手に取ってみてくださいね。(N.S)