<受験生の方へ>
夏休みが終わり、受験生の皆さんはいよいよ大学受験が目前に迫って来ましたね。大学時代は自分に挑戦する貴重な時です。専門的な知識ばかりではなく大学時代に先生方から教わったことが、自分の指針として長く心に残ることがあります。先日、4年前に卒業した皆さんとゼミ会をしました。
中学校の教員となり日曜日にも仕事があったお二方は残念ながら欠席でしたが、就職したところは様々でも、それぞれお互いを尊重して、会話をする様子は学生時代と変わりません。仕事の苦労や喜びを話しながら和やかな時間が過ぎていきました。このゼミ生の皆さんとは、3年の時に奈良に、4年の時に高千穂にご一緒しました。山辺の道を歩き、三輪山に登り、飛鳥を歩き回ってくたくたになったこと、日向神話のゆかりの地を訪ね歩いたことなど今でも忘れられない思い出が語られます。秋桜祭の展示や卒業論文に費やした時間など、ゼミ生にも私にも貴重な体験でした。大学時代はそうした時間は当たり前のように思うのですが、社会人になると積み上げた時間の大切さを実感してくれるようです。
この夏には京都と奈良を歩きました。自分の専門に関わる踏査でしたが、今回の旅でどうしても行ってみたかったところに足を運びました。常照皇寺と志明院です。京都の北にあり、一般の観光コースからは外れているので、花や紅葉の季節を除いては訪れる人もまばらな寺院です。大学時代にお教えを受けた先生からうかがって長年行ってみたいと思っていたところです。志明院は『もののけ姫』の舞台になったところといわれています。
境内を歩きながら、寺院の有してきた長い歴史に思いを馳せました。旅は自分を発見し心を解放するチャンスでもあります。
受験生の皆さん、今は勉強や将来のことをいろいろと悩み苦しい時かもしれません。けれども、自分の道を開くことが出来るのは自分だけです。二度と味わえない今の時間を大切にして、自分を信じて頑張ってくださいね。
(KR)