図書館学課程「児童サービス論」は、司書の資格を取得するための必修科目です。
過日、当該授業の一環として、受講学生に「読み聞かせ」の体験をしてもらいました。
昨今、多くの人に「読み聞かせをしてもらった」記憶はあるようですが、
兄弟・姉妹の人数が少ないためか、
小さな子どもに「読み聞かせをする」機会が随分減っているようです。
受講学生ももちろんその機会を殆ど持たないため、
実際に学生同士で読み聞かせをする機会を設けました。
その時の様子を時系列でお送りします。
(1)換気は万全です!
このご時世ですので、大きな教室で、窓とドアを全開して行いました。
窓の向こうに見えるのは大学図書館です
寒いのですが、換気はしっかりと行います。
(2)さて、何を読もうかな?
受講学生も絵本を手にするのは久しぶりのようで、嬉々として絵本を選んでいました。
悩んでいる最中です。
(3)まだ、選んでいます。
絵本を選ぶこと、それ自体も楽しそうでした。
じっくり選んでいます。
(4)いよいよ、始まりました!
1グループ、3~4人で体験してもらいました。
新型コロナ対策のため、いつもより小さな声で。
みんな、真剣です。でも楽しそう。
(5)紙芝居も読んでみました。
紙芝居も体験してもらいました。紙芝居の裏側(読み手側)を初めて見たという学生もいました。
手前の学生が持っている白いものが紙芝居です。
(6)大型絵本も
大型絵本も体験してもらいました。この大型絵本、結構重たいのです。
大型絵本は重たいけれど、読み手も聞き手も真剣です!
受講学生の感想の一部を紹介します。
■絵本は難しい・・・?
・全部がひらがなで書かれている赤ちゃん絵本や絵本は、読むのが難しかったです。
・読むだけならだれでもできると高をくくっていた部分がありましたが、自分一人で読むよりもはるかに難しかったです。
■絵本は癒される・・・
・この歳で読み聞かせをしてもらうという経験はなかなかないため、誰に本を読んでもらうというあたたかさを久々に感じ、癒されました。
・今日は子供時代に戻ったようで温かいひとときを過ごすことが出来ました。
■絵本は奥深い・・・
・絵本は絵本と一括りにしていたが、赤ちゃん絵本と絵本との差が思いのほか大きく、年齢に合わせた本選びがいかに大事かがわかりました。
・きちんと子どもを思いやる気持ちさえあれば、読み聞かせが上手でも下手でも、なんでもいいと感じました。
・読み手が楽しく読むことで、こどもたちはもっと物語に入り込めて楽しい気分になってくれるのではないかと思いました。
・読み聞かせという行為がどれだけ温かく、楽しいものであるのかを再確認できました。
■そして、感謝・・・
・身をもって体験したことで、今20歳を過ぎて当時読み聞かせしてくれた方にとても感謝しています。
純粋に楽しくて充実した時間を過ごすことができ、達成感を感じたとの感想もありました。
筆者も、真剣且つ楽しそうに「読み手」と「聞き手」を体験している受講学生を見て、
非常によい時間を過ごすことができたと思っています。
次回の授業では、この度の読み聞かせの体験を受けて、
①読み聞かせに適した本、②読み聞かせの方法について取り上げる予定です。
(池田美千絵)