冷泉為人先生による特別講義が行われました

<日文便り>

7月27日(木)の「メディア論」にて、本学客員教授・冷泉為人先生による特別講義が行われました。
和歌の家元として、古典籍を今に受け継いでいらっしゃる冷泉先生から直接、
京都・そして冷泉家の歴史と文化についてお話しいただきました。

この講義では、歴史や伝統がただの事としてあるものではないということ、また、文字や言葉がどのような意味を持つのか、そして教養があることで自分の人生が豊かになるということをお話いただきました。
冷泉家で行われている年中行事についてのお話もありましたが、資料や写真と合わせて説明していただき、実際の様子がイメージしやすい講義でした。
知識とは与えられるのを待つのではなく、自ら得ようとするもの・・冷泉先生のお話の通り、これからの大学生活でもそのことを忘れずに学び続けてほしいと思います。

以下、講義を受けた学生の感想です。
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●今回の講義を通して、思いを言葉にすることの重要性を感じた。デジタル社会の中で、自然に触れる機会や伝統に触れる機会が格段に減り、情緒を感じる力が衰えていくように感じる。先生のお話で、「古典の知識は心を豊かにする」という事を聴き、確かにそうかもしれないと感じた。古典で描かれる景色は今とおそらく違う。自然はより豊かで、その分感じたことをそのまま表現していたのだと思う。こうした豊かな表現に触れていくことで、自分の感性を磨くことにもつながるのではないかと考えた。そして自然だけでなく今自分が外を見て思う事や、ふとした時に考えたことを言語化するということは大切でその行動を通して心と向き合っていくのかなと思った。ぼんやり考えているだけでは本当の意味で向き合うことはできず、言葉にすることで自分の心のうちが見え、向き合えると考えた。
これは対人関係ではより意識されることである。他人には自分が伝える努力をしなければ伝わらない。伝える努力を怠ることで人間関係がいびつになってしまうと感じた。

●言葉や四季、年中行事など日本古来の文化を多く学べた。春に桜を見るだけでなく、夏の朝の学校前に蓮の花を見るためにお寺に寄り道したり、秋に庭のカラスウリが変わっていく様子を見届けたり、冬に近所のマンションのハクモクレンの蕾を見てエネルギーを感じたり。そういう身近にある自然を楽しむことが、心を豊かにし、言葉を大切にできる第一歩なのではないかと思った。

●先生の講義の中で、日々の中で何かしらの刺激を受けることで、それが自然と言葉や歌になるという話が印象に残った。自分から刺激を受けにいくために、まずは昔の日本人がしていたように四季折々の自然に目を向けて過ごしてみようと思う。
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(上原)