<日文だより>
四月のブログを書くのは愉しい。
「桜」の花について書くことができるからだ。
キャンパス内のソメイヨシノは、おおかた散ってしまったけれど、
桜には「咲く」美しさだけでなく、「散る」美しさがある。
わたしにとっての花見は、春風に乗って舞い散る桜の花びら
(これを「散華」という)を愛でることだ。
散り終わった桜のほかに、キャンパスの中には、これから咲く
桜の木が、まだたくさんある。
1号館手前の、八重桜(関山)。9号館入口左手と5号館手前、こども園入口の、ウコン(鬱金)。
「先哲之碑」裏手の、ギョイコウ(御衣黄)。
鬱金と御衣黄は、
ともに遅咲きの薄緑色の桜で、
葉と一緒に
花をつける、優雅な桜である。
北原白秋に、
いやはてに鬱金ざくらのかなしみのちりそめぬればはきたる(『桐の花』大正2年刊)
の歌がある。
早咲きの河津桜と合わせて、桜に溢れているのがこのキャンパス。
そう、昭和女子大学の校章は、桜がかたどられているわけなのだった。
最後に、わが日文の学科カラーは「桜色」であり、
マスコットキャラクターは「さくらちゃん」であることも言っておこう。
(吉田昌志)