<日文便り>
皆さんは「継ぎ紙」を知っていますか?
継ぎ紙とは平安時代に生まれた最古の和紙工芸と言われており、色や質の異なる紙を繋ぎ合わせて一枚に仕立てた料紙です。藤原公任の三十六人撰に基づく三十六歌仙の歌集をまとめた『西本願寺本三十六人集』も、破り継料紙、重ね継料紙、切継料紙など様々な料紙が使用されています。
今回、日本語日本文学科の専門科目である「歌ことば歌ごころ」で継ぎ紙の制作を行いましたので、その様子をご紹介したいと思います。
まずはレイアウトを考えるところからスタートです。
台紙の大きさに折ったトレーシングペーパーに線を引き、用意された和紙や折り紙を見ながら、どのような模様・色合いにしたいか考えます。
各グループから「どうしよう」「この色合い綺麗じゃない?」と相談する声が聞こえてきました。
レイアウトが決まったら使用したい和紙や折り紙の上にトレーシングペーパーを重ねて、目打ちで印を付けていきます。
皆さん真剣な表情で取り組んでいます。
いよいよ紙を切り、貼る作業に入ります!
破り継ぎや切り継ぎなど趣向を凝らして紙を台紙に貼っていきます。
教室が静まり返るほど集中し、黙々と作業をしています。
約1時間の作業の末・・・完成しました!
どの作品も個性が表れ綺麗な作品となりました✨
紙を切ったり破ったりし、繋ぎ合わせることで一つの美しい作品となるなんてとても雅ですね。
最後に先生から、自分で作った作品に『百人一首』のどの歌を載せるか、という課題が出されました。
恋の歌・季節の歌・旅の歌・・皆さんがどの歌を選ぶのか楽しみです。
(上原)