方言ネイティブ?

〈日文便り〉

みなさん、どのような夏休みをお過ごしでしょうか🎐
8月も終盤、9月に差し掛かりますね。

先日、お盆に祖父母宅に帰省しました。
久しぶりに、祖父母の元気な姿を見ることができてよかったです。

私の祖父母の住んでいる地域は方言が強く出ます。

そのためか、一緒に帰省した父も祖父母につられて方言で会話しはじめます。
さすが方言ネイティブ話者です。
私は標準語育ちなので、話しても方言は出てきません。

しかし面白いのが、内容はほぼ理解できるのです。

方言で聞いた話に標準語で返す、それに方言が返ってくる
それで会話ができるのだから、言語は興味深いものです。
学生時代は日本語学のゼミに所属していたので、方言が聞こえるとちょっとワクワクしてしまいます。
日本語学って、方言も研究対象なのですよ!

さらに面白いと思うのが

祖父母と父の会話は理解できますが

祖父母と同世代の地域のお年寄りの会話は、実はちょっと理解が難しいのです。

帰省すると、近所の人から「何歳になったの?」「どっちがお姉ちゃん?」などと聞かれることが度々ありました。

その質問に、祖母が方言で返すのです。
そうすると近所の人はそれに方言で返事をします。
始まってしまうのです、方言ラリー。80歳超えの方言女子トーク。半分聞き取れたらラッキーです。

 

とはいえ、悲しい話ですが

地域の高齢化は進み、以前話しかけてくれた地域のお年寄りの方々にはもう会うことはできません。

昔は近所の人が、しょっちゅう野菜や果物をわけにきてくれて、
ついでに縁側でおしゃべりしていましたが(おそらくこちらがメイン)
もうすっかり静かになってしまいました。

なんとも寂しげな縁側に切なさを感じていました。

そんなことを考えながら手をあわせ、静かに供養をしました。

(T・H)