〈学生の声〉
みなさんこんにちは!日文ブログスタッフのM・Yです🦊
今回は、人間文化学部長であり、古典文学担当の教授、山本晶子先生にインタビューをしました!!
先生のゼミ生として、日文生の印象や今年のプロジェクト活動等について伺いました。
★先生から見た日文生の印象
―まず、先生から見た日文生の印象についてお聞きしたいです。
日文生の印象として、外からのイメージは、本が好きであるとか、若干オタクというように思われることが多いです。確かに、最初は押しが弱いとか、自分達の事をアピールすることなどの積極性が一見欠けているかのようにみえるかもしれないですが、実は、自信をもって色々なことをできる人たちだと思っています。
今は、海外に行って半年間留学する人もいれば、TUJ(テンプル大学ジャパンキャンパス)との交流活動をする人もいて、日文っぽくないことにも色々チャレンジしている人が多いです。
―今、日文ではプロジェクトも多くて、私の周りでも色々なことに挑戦している人がたくさんいます。一見、おとなしそうだけど、一回やってみると行動力があるみたいな意外な一面がみられますね。
プロジェクトにも参加する等、アクティブに活動している人が増えてきているという印象です。日文の卒論は個人研究なので、チームで卒論研究に取り組むという他学科の実験や実習などの活動とは違います。しかし、プロジェクトや留学などはチームで色々な活動をすることが求められます。その中でも、それぞれの良さが発揮されているように思いますので、もっと自信を持って自分の考えを伝えていっていいと思います。
―確かに考えはあっても、それを文章にするまでに時間がかかってしまって、私自身も考えを言葉にすることに苦戦することが多くありました。ですが、山本先生の授業で、自分の考えを書くという課題が結構出ますよね。それによって、自分の言葉で考えて出力する力が鍛えられてきたと思っています。私は先生の課題、とても好きです。
ありがとうございます。毎回課題を出すようにしたのはコロナの時で、授業の動画を観てもらって、そこから何を考えて、何がわかったのかということをご自身でも私自身も知ることができる課題を作っていました。同時にあれは見にくいとか、字が小さいとか動画に対する感想も色々いただいて(笑)じゃあこう直していこうというように、フィードバックをすることで、一人一人とお話をするつもりでした。
★卒論、ゼミについて
―先ほど、卒論の研究は一人でやるものというお話がありましたが、卒論の研究の中でも、ゼミの中で、みんなで意見交換をしていくという所では、ある意味そこで団体戦というか、そういうところがありますよね。
そうですね、最終的には自分で向き合って、まとめるという作業ですけれども、演習の中では、作品の内容をどのように読み取ったのか等、自分の考えたことや調べたことを発表して、そこで他の方から意見をもらいます。一人で考えられることってそんなに多くはないので、そこで、こういう見方、考え方があるということ、わかってもらえたのかということを発表者が知ることができる。そこはある意味チームで学ぶことができるということになりますよね。
―自分だけで発表資料を作っていると、自分はずっとそれを見ているからわかっているけれど、周りからすると、どうしてそうなったの?というようなことに気づく機会になっていますね。
ずっと研究対象に向き合っていると、どんどん視野が狭くなってしまうんですよ。それではなくて、視野を開くことが大切です。その柔軟性が、ある意味では答えのないものやこれから作っていくものを考えていく時には非常に重要なんじゃないかと思っています。かつそれが、論文などの人の意見を取り入れて、その筋道を自分の筋道として立てられるかどうかが重要だと思います。卒論は、本当に今までの授業や学んできた様々なものを全部総動員して作り上げる創作でもあるんですよね。まあ、これからだと思いますけど(笑)。
―そうですね(笑)。うちのゼミは人数が少ないですが、逆に意見を言いやすい環境があって、とてもやりやすいなと思っていて。
そうですね、皆さん方が、本当はもうちょっと(人数が)いるかなと思っていたとおっしゃった時、あ、ごめんねという感じだったんですけど(笑)。でも、逆に言うと、ゼミの中で五人ぐらいというのは非常にチームで意見をまとめたりするのには良いと言われるんです。意見を言いやすい、聴きやすいという意味ではちょうど良いかなと思っています。ちょっと10人とか15人のゼミに比べたら小さいと思いますが(笑)。
★馬瀬狂言プロジェクトについて
―今年の3年生は8人ですよね。今回は馬瀬狂言プロジェクトもあって、3年のゼミの方との交流もあるのでいい機会になっています。
ゼミの中で交流の機会は設けてはいますが、やはり通常の授業の中での交流はなかなかしづらいところがあるので、その時にプロジェクトが掛け橋となって、3・4年のゼミ生、更に古典分野以外の分野の人が参加してくださり、進めています。本当に色々な見方があって、そのような人たちの意見を一緒に合わせながら活動していくことは、本当に面白いなと思っています。
―逆に古典や狂言などが専門でない方からの視点は、狂言を知らない人に伝えていくという時には、その方々に近い存在みたいな感じで大事な意見だなと思いますね。
でも、専門家もいないとまたまずいんですよ(笑)だから、知識を付けてくださいとお話をしているのは、そのせいで。
狂言をやるからには狂言の事を知って、それが地域でどういうふうに育まれているのか。プロではなくて地域の中で大切なものとして伝承しているというところの難しさや楽しさは、結局のところ狂言の持っている力でもあると思います。
また一方で、地域の特性などを考えていくことが大事です。それぞれの地域に生きている人たちが、伝えたいっていう思いを持っているから初めて伝わってくるということなのだと思います。この前の皆さんの(馬瀬狂言保存会の方々へのインタビューの)振り返りを見ると、そういうことに気が付いてくださっているな、やっぱり語っていただく事って重要だなと、つくづく思いましたね。
―(インタビューをしたことで)プロジェクトをこれから頑張っていきたいなという思いがより強くなりました。
プロジェクトを誰のためにやるかというときに、もちろん皆さん方が自分なりに学ぶということは一番重要なことではあると思います。しかし一方で、社会の人々が何かしら学んだ内容に興味を持って、そのことの理解を深めてもらえる、今まで知られていなかった魅力が伝わっていく。そうすると、実はプロジェクトをやっている人たちにとっても、馬瀬町の方々にとってもプラスになっていく、そういった活動になると良いなというふうに思っていますので、そこはこれからの皆さんの腕次第(笑)
―頑張っていきたいと思います!
※このインタビューは、2024年6月に行ったものです。
山本晶子先生と馬瀬狂言プロジェクトに関する情報
★第12回日文公開講座「伊勢の地で育まれた狂言 馬瀬狂言の世界」
11月16日(土)14:00~15:40 昭和女子大学グリーンホール
お申込みはこちら↓↓↓
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfBlSmSndpqCStzjSjYXVjelVsO8zmskyHyCAZUppo60ovGfg/viewform
★ラジオ出演情報
コマラジ(狛江FM)の「日本の文化のそのあした」
https://www.komae.fm/
放送日 11/4(月)18:00~19:00
パーソナリティ 金春流シテ方 中村昌弘師
公開講座に先立ち、馬瀬狂言のことについてお話されます。
★山本先生の大学でのインタビュー記事はこちら
https://content.swu.ac.jp/stv/2023/09/yamamoto/
(M・Y)