国内外で働く日本語教師たち!

〈日文便り〉

「登録日本語教員」のことを知っていますか。文部科学大臣の登録許可を受けた「認定日本語教育機関」で 日本語を指導することができる日本語教員のことです。日本語日本文学科にはこの資格に必要な科目が開設されています。しかし、日本語教師の仕事は認定日本語教育機関(大学や日本語学校)だけではなく、また日本国内だけでもありません。それどころか国内よりも海外のほうが多くの日本語教師たちが働いているのです。海外で働く日本語教員には、まだ「登録日本語教員」の資格は問われていません。

私は今年3月にハンガリー・ブタペストにある国際交流基金で開催された「中東欧日本語教師研修会」の研修講師を担当しました。この研修には、ハンガリー国内をはじめ近隣のポーランド、チェコ、ブルガリア、クロアチア、コソボ他、全11か国の日本語教師が参加しました。大学の日本語教師、国際交流基金の専門家派遣、大使館、日系企業、現地日本語学校など様々な日本語教育機関で働く方々でした。現地教師たちのお話では、中東欧の学習者たちの日本語学習のきっかけは、日本の「アニメ」が一番多いのだそうです。また、日本の伝統文化への関心だと答える人も多いようです。みんな遠い国「日本」にあこがれる日本語学習者たちだそうです。

国内で日本語教師になりたい人は「登録日本語教師」資格取得を目指してください。国内、海外どちらにしても、将来日本語教師の仕事を考えている人は、まずは、大学の中の国際交流の機会に積極的に参加して留学生の友達をつくりましょう。また、本学で多く用意されている海外留学プログラムに参加することもいい準備になります。

 池田玲子(日本語日本文学科特命教授:日本語教育学)