<日文便り>
10月28日(火)の3限に「剣の世界を語る」と題して、日文の特殊研究講座を行いました。

刀の変遷や刀と剣の違い、刀剣の制作などお話が多岐に渡り、学生達も時折、興味深げに頷きながら聞いていました。
刀というと皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?
最近では刀剣をモチーフにしたゲームなどもあり、博物館での展示も増えているようですが、おそらく瞬時に思い浮かぶのは時代劇でしょう。
かつての日本でも当たり前のように刀を使っている時代はありましたが、現代ではあまり馴染みのない刀・・ですが、刀にまつわる言葉は意外にもたくさんあります。
・鎬を削る
・切羽詰まる
・目抜き通り
・鍔迫り合い
・一太刀浴びせる、太刀打ちできない などなど…
例えば、「目抜き通り」の目抜きとは刀の柄の真ん中の部分にある金具を指し、刀の中で最も艶やかな場所の一つであり、象牙を施したり有名な金工師が作ることもあります。
つまり、刀の中で最も鮮やかで明るい場所・・そこから一番目立つにぎやかな場所という意味で使われるようになりました。
一見すると馴染みがないものでも語源を辿っていくとそのものが身近に感じられますね。
刀を作るにあたって、柔らかさと硬さという矛盾が生じると言います。
制約がある中でその矛盾をどのように乗り越えていくかが課題であり一つのテーマである一方で、矛盾はするがどちらも誤りではないという両価性を受容できるかも重要であると先生はおっしゃいました。
刀の作成に関わらず、世の中には様々な課題があり、ままならないことも多々あります。
ですが、どのような課題であっても圧倒されないだけの胆力をつけることが大切だと締め括り特殊研究講座は終了しました。
(日本語日本文学科)