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SWU×TUJ交流企画「狂言ワークショップ in online」を開催しました [2021年03月01日(月)]

<授業風景>

こんにちは。古典文学担当の山本です。

2月9日に開催した「狂言ワークショップ in online」についてご報告します。
この催しは、SWU(昭和女子大)とTUJ(テンプル大ジャパンキャンパス)との交流を目的として企画されたものです。昨年度に引き続き、和泉流狂言師の野口隆行氏を招いての狂言ワークショップを、対面とオンラインのハイブリッドで行いました。参加者は、SWUとTUJの学生25名(内、対面9名・オンライン16名)、教職員6名の31名でした。

前半は、SWUの学生2名が進行役で、SWUの学生が作成したクイズで、狂言の世界を紹介しました。
 

その後、まず「柿山伏」の前半の場面の実演、続いて狂言の喜怒哀楽の演技などを教えていただき、実際に体験しました。

ワークショップの最後には、「柿山伏」の場面で、参加者全員が柿主役となり、声をかけながら手拍子を打ち、それに合わせて山伏役の野口さんが木から落ちるところを演じてくださいました。どちらの参加者も共に楽しむことができる内容でした。実際に自ら声を出し、手足を動かすことで、狂言の演技についての理解が深められたのではないかと思います。

後半の狂言装束の着付け体験では、対面参加のTUJの学生さんがモデルとなりました。

各装束の解説を織り交ぜながら、手際よく着付けられる様に、参加者一同ただただ見入ってしまいました。
 

最後に「棒縛」で演じられる小舞(「暁」)を鑑賞して終了となりました。

参加した学生の感想を一部紹介します。

〈対面での参加学生から〉

◆私は今回、対面で参加し、笑いの演技も体験した。正直、この笑いはそれほど大変なものではないと思っていたのだが、なかなか息が続かず、狂言の演技の難しさを実感した。これを簡単そうに見せることで、幸せや楽しいという思いを伝えられるのだと考える。 実際に狂言師の方のお話や演技を間近で見ることで、生の狂言の素晴らしさを体感することができた。

◆今回の講座に参加して印象に残ったことがあります。それは、狂言というのは誰もが「楽しい」「面白い」と感じさせる日本の伝統芸能であるということです。最初は対面で参加した学生には緊張した雰囲気が漂っていましたが、狂言のクイズを行ったり、狂言師の野口さんが実際に演じている姿や道具を使って演じたりする姿を見て、徐々に笑顔が増え、楽しい時間になりました。

◆対面・オンライン双方向での開催は考えるべき点が多く、卒業前に貴重な経験をさせて頂きました。間近で同じ目線に立って頂くことで、踏みしめた時の振動や息遣いを五感で感じることができました。

〈オンラインでの参加学生から〉

◆ワークショップ全体を通して行われた野口隆行氏の演技では声の迫力はもちろん、教室が一瞬にして能楽堂の雰囲気になる様子を目の当たりにし、狂言を演じるうえでの力強さを感じた。今回のワークショップをきっかけに「能楽堂で実際に見てみたい」という気持ちがさらに強まった。

◆特に、実際に装束をつけるところが見られるというのはとても貴重な体験だったと思います。外からは見えないものも着ていて、実際には結構な重ね着をしていたというのは驚きでした。

◆今回のワークショップは狂言がどういうものなのか知る良い機会となった。装束の着方にも動きやすいように工夫がなされ、また感情を身体全体を使って表現していることが画面越しでも伝わってきて、とても面白かった。

◆狂言を身近に感じることができ、いろんな演目を見てみたいと思いました。画面を通してですが、狂言師の方の声を実際に聞き、小舞も見ることができて狂言に対しての興味が大変大きくなりました。

◆クイズ形式で解説と共に楽しみながら学ぶことにより、狂言についてさらに理解を深めることができた。

TUJの学生さんも感想を寄せてくださいました。

◆I didn’t know much about Kyogen so I really enjoyed the workshop. The staff and students was very friendly and the presentation was educational and entertaining.

◆I did decide to wear the kimono after all! Thank you very much, it was a wonderful experience for me. I would definitely like to attend more events in the future and would recommend to other TUJ students as well. Thank you again for this opportunity!

今回は、コミュニケーションスピーカーをつなぎ、複数のPCを用いてのオンライン中継でしたが、一部で音声が聞こえなかったという感想もあり、今後こうした講座を実施する上で参考にしていきたいと思います。

今回は両校の交流といっても、なかなか難しいところがありましたが、対面参加の学生たちは、前半と後半の僅かな休憩時間に歓談する様子が見られました。

今回寄せられた感想で何より嬉しかったのは、実際の舞台を見に行きたいというものでした。
オンラインはどのような場所でもつながる便利さはありますが、生の迫力は伝えきれません。コロナ禍の中、古典芸能に限らず、舞台芸術を取り巻く現状は厳しいものですが、様々な感染対策をして上演されるようになってきました。今回のワークショップが能楽堂へ足を運ぶきっかけになればと思います。

(山本晶子)

 

日本語教育能力検定試験 合格者リポート [2021年01月06日(水)]

明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。

新年初ブログは、「合格」という縁起の良いキーワードとともにお届け致します!
2020年10月25日(日)に実施された日本語教育能力検定試験に、4名が合格しました!

本試験は試験範囲が広範囲にわたり、大学での日本語教育科目の履修に加えて独学での自習なしには合格が難しい試験です。現役の日本語教師でも合格するにはそれなりの勉強が必要となる試験だといわれていますので、現場経験のない学部生にとってはかなりの難関と言えます。昨年度も学部生から合格者が出ましたが、今年も引き続き合格者を出すことができ、大変嬉しく思っております。

合格者4名のうち、日文3年生の加藤結実さんと、2020年3月に英コミを卒業した楢岡あゆみさんのお二人にZoomでお話をうかがいました。このお二人は、昨年の夏に実施した「日本語教育能力検定試験合格のための夏期講座」にTAとして過去問の解説を担当してくれた方々です。合格した感想、勉強のコツなど色々とうかがってみました。

 

 

 

Q1:日本語教育能力検定試験に合格した感想を教えてください!

加藤:合格することができ、とても嬉しいです。昨年の夏期講座への参加、そして今年の夏期講座でTAに挑戦して本当に良かったと思いました。
楢岡:合格できて本当に嬉しいです。夏期講座を受講したからこそ掴めた合格だと思っています。

Q2:試験勉強をする際に工夫したことがあれば、教えてください。

加藤:インプットは周辺知識と一緒に覚えたり、赤本(※注1)と大学の日本語教育課程の授業で用いたレジュメなども活用して授業と関連させて覚えました。夏季休暇頃からアウトプットを重視するようにし、過去問や赤本の問題を繰り返し解きました。問題から新たに得た知識などは、赤本に書き込んだり、過去問に付箋で貼り付けて後から確認できるようにしました。
楢岡:赤本や教材で学んだ用語の説明や内容をノートに自分の言葉で書き、それを何度も見返していました。音声問題のために単語帳に印刷した口蓋図を貼り、何の音かすぐに当てられるように何度も見直ししました。(※注1:「赤本」とは、ヒューマンアカデミー著(2009)『日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第4版』、翔泳社のこと)

Q3:ピアサポートTA講座は、どのような点で役立ちましたか?

加藤:第三者に納得してもらえるくらい自分の言葉で説明できるようにすること、問題は正答についてだけでなくそれ以外の選択肢が何故違うのかまで考えること、関連事項も押さえること、といったことが定着しました。
楢岡:TAとしての責任があったので自分が解説する個所はとことん調べ、勉強していました。ほかのTAの方の解説も工夫が凝らしてあり、自分で本やインターネットを使って調べるより内容がスッと頭に入ってきました。試験当日も、これは夏期講座で登場したところだからわかる!と自信をもって回答できました。また、様々な学科のいろいろなバックグラウンドを持つ学生に出会い(※注2)、言語や日本語教育の話などができたことも良い点でした。(※注2:「日本語教育能力検定試験合格のための夏期講座」は、主催は日文ですが、学科学年を問わず参加することができます)

Q4:合格を目指す後輩たちへ一言!

加藤:夏期講座は夏休み中にじっくり検定試験に向き合う良い機会になると思います。TAも、検定試験のためはもちろんですが人前で説明する力も付くので、ぜひ挑戦してみてほしいです。最後まで諦めず、頑張ってください!
楢岡:難易度が高い試験なので勉強するのは大変ですが、一生懸命取り組んだ分成果がきちんと返ってくる試験だと思います!頑張ってください!

日本語教育に興味がある方、ぜひ在学中にこの試験に挑戦してみませんか?
来年度も夏に夏期講座を実施予定です。皆さまの積極的なご参加をお待ちしています!!

(植松容子)

TUJ「 Capstone Japanese」授業内意見交換会 [2020年11月18日(水)]

<日文便り>

11月上旬に、日文生がテンプル大学ジャパンキャンパス(以下TUJ)の授業に参加し、
TUJ生による日文学生に対するアンケート調査の結果の発表を聞き意見交換をしました。
本授業はコロナ禍の影響もありオンライン(ZOOM)を通して行われました。
アンケート調査は予め行われたもので、30名以上の日文生が協力したものです。
このように様々なITツールを利用しながら、日文とTUJは連携して授業を実施しました。

以下、参加した日文生からの感想です。

TUJの方と交流するのは2回目でしたが、とても緊張しました。しかし、自己紹介の時に漫画などの趣味のお話で盛り上がり、とても親しみやすかったです。私は「リア友とネッ友の違い」についての発表を聞きました。その後の意見交換では、ネッ友についてそれぞれの考えを出し合ったり、自身の経験を紹介したりと、かなり充実した話し合いになりました。時間の都合で途中で抜けてしまいましたが、もっとお話ししたかった思うほど楽しい交流会でした。(IT)

私は初めてTUJの交流会に参加し、コミュニケーションをとりました。皆さんの日本語能力の高さには驚かされました。私のグループの発表の内容は「日本のリア友とネット友の違い」でした。日本での印象を調べていて、留学生ならではの視点がたくさん含まれているなと感じました。友達についての日本の選び方、在り方、更には他国からの友達についての在り方と差を分かりやすく調べていました。発表の内容は本当に素晴らしかったです。少し気になったのはやはり「正しい日本語の使い方」です。パワーポイントの文字はほぼ正しく書かれていたのですが、発表で日本語を話すとなると、「接続詞」や「助詞」の使い方が曖昧なところが見られました。確かに私も日文で学んでいて、日本の文法は難しいと実感しています。私自身もそういったことを日本語母語話者ではない方々に教えていきたいなと改めて感じることができました。本当に貴重な体験でしたありがとうございました。また参加していきたいと思っています。(YO)

TUJの学生との会話では、日本語・英語・ブルガリア語の三ヶ国語が話せる方がいたりその他にも日本では体験できないようなエピソードを聞かせてもらいました。TUJ=英語という印象が強かったが、楽しく交流することができました。初めて会う人同士でも会話が弾みました。またこのような機会があれば参加してみたいです。(KS)

TUJの皆さんのプレゼンのテーマが、「フィットネスジムの広がり」や「学習塾に通う子どものメンタルヘルス」など、私達も気になる日本の現状を調査していて、興味深い研究ばかりでした。様々な意見を交換し合い、とても楽しい時間を過ごすことができたと思います。(NT)

コロナ禍が長引く中で、ネットを通してTJUのみなさんと交流ができてうれしいです。大変な時期にも関わらず、みなさんが論文のため、どのくらいがんばってきたかが伝わりました。最後まで応援しています。(JS)

これからも日文とTUJの交流は活発に続いていきます!

(TK)

 

 

コロナ禍をのり越えるユーモア [2020年10月14日(水)]

<日文便り>

コロナ禍に見舞われて早くも半年余り、「ニュー・ノーマル」と言われる社会生活にも、オンライン授業にも、学生・教員ともどもすっかり慣れた感があります。ふり返ってみれば、教員も学生も、4月に突然始まった慣れないオンライン授業には、大きな負担を強いられました。朝から晩までコンピュータ画面と向き合い、電子情報と格闘する日々は、旧世代の私には厳しいものでしたが、それでも何とか無事に前期を終えることができました。後期からは一部の授業が対面で行われるようになり、キャンパスには学生の姿も見られるようになり、少し活気を取り戻しつつあります。

少し周囲を見回せば、仕事を失うこともなく、「辛い」と言いながらも本業を続けることができている私たちは幸運なほうです。街でよく利用していた店の扉にいつの間にか「閉店」の文字を見ることが何度かあり、飲食店などコロナ禍で大きな影響を受けた職種の方々には、本当にお気の毒な気持ちになります。コロナ禍は家庭生活や友人との関係にも影を落とし、息苦しさや寂しさを味わっている人たちも多いことでしょう。

そんな中、先日の「朝日歌壇」に、ほっとするような短歌を見つけました。選者は、本学卒業生でもある馬場あき子氏です。

 §コロナ禍で麒麟は来ないと呟けばアサヒあるよと妻は言いたり   及川 和雄
 §春過ぎて夏来たるらしマスク干す3密禁止の東海の島       中曽根儀一
 §「巣ごもりに短歌はいかが」と誘うからライバル増えて入選遠のく 貴山 浩美

                  <朝日新聞2020年10月9日(金)朝刊より>

文化には、未曽有の禍をも笑いに転じる力があるのだと、また明日に向かうエネルギーをいただいた気がしました。
(YN)

雨音の風景 [2020年07月23日(木)]

世界遺産である蘇州の拙政園には「聴雨軒」という建物があります。「軒」というのはもともと
貴人の乗物を指しますが、ここでは雨音を聴くために作られた屋根付きの空間を意味します。
建物の回りには大きな芭蕉が植えられており、「雨打芭蕉」という名曲に象徴されるように、
芭蕉葉に打ち付ける雨の音は、典型的な音の風景なのです。もちろん植えられている植物が芭蕉
でなければ、この部屋を「聴雨軒」と命名することはありません。

「聴雨軒」

「聴雨軒の周辺」

ふと「芭蕉野分して盥に雨を聴く夜かな」という松尾芭蕉の句が頭を過ります。三十八歳の時、
深川芭蕉庵での感慨を詠んだ一句です。野分は現在の台風です。庵の外では、激しい台風で芭蕉
の大きな葉がしきりにはためき、庵の内では、雨漏りを受ける盥に絶え間なく雨の滴りが落ちて
います。風の音と雨の音の二重奏に耳を傾けながら、芭蕉は自らも野分に揺れているような侘しい
境涯を噛みしめています。本来、庵外の芭蕉葉に聴くべき雨音を、庵内の盥に落ちる雨水の音に
聴き入るという趣向で、わび住まいの寂寥感が漂いながらも、雨漏りを楽しむ芭蕉なりの風流を
感じさせます。

ところで、『伊勢紀行』によれば、この句の前に

老杜茅舎破風の歌あり、坡翁ふたたび此の句を詫びて「屋漏」の句を作る。其の夜の雨を芭蕉葉
にききて、独り寐の草の戸

という前書があります。これによって、芭蕉は杜甫、蘇東坡の詩を念頭にこの句を作り、とくに
杜甫の「茅屋為秋風所破歌 茅屋秋風の破る所と為る歌」からヒントを得ていることが分かります。
杜甫の詩は七言を主にした古詩で、五十歳の時、成都で詠まれた作です。この詩では、台風で飛ば
された屋根の茅が悪童たちに持っていかれ、それを取り戻そうと追いかけた杜甫は力が尽き、
ため息をつきます。諦めて家に戻ってみると雨漏りがひどく、とりわけベッドの辺りには、

牀頭屋漏無乾處  牀頭 屋漏れて乾く處無し

雨脚如麻未断絶  雨脚 麻の如く未だ断絶せず

という有様でした。芭蕉研究の先学が指摘したように、二十句もあるこの七言古詩に芭蕉が興味
を示したのはこの二句だけではないかと思います。実は、杜甫の詩はこれで終わらないのです。
雨漏り描写の後に大きな夢を語りはじめます。頑丈で広大な建物をたくさん作って、貧しい人々
が台風や豪雨をも恐れず、安心して暮らせるような国づくりはできないものだろうかと訴えます。

このように、芭蕉の句には野分に揺れるようなわが境涯の侘しさを感じさせながらも、杜甫の詩
とは全く無縁のところで、盥に落ちる雨漏りの音に風流の面白さを見出しているように思われます。
芭蕉も杜甫も雨漏りに注目する点は共通していますが、表現しようとしたものが異なっていることは
明らかです。

梅雨空の続くこの季節、毎日降りしきる雨になかなか気が晴れませんが、古の文人たちの風流を
吟味しながら、雨の音に耳を澄ませてみると、また違う感覚が生まれてくるのかも知れません。

<SK>

日文オンライン交流会 [2020年07月15日(水)]

先日、日文では新入生・上級生のオンライン交流会を行いました。
ZOOMを使って自由参加型とし、全学年までが気軽に出入りできるようにしました。

「入学してからまだ一度も大学に行けていないため、漠然とした不安があった」という
1年生のために、それぞれのサークル活動や普段の過ごし方など学業以外のトピックも交えて
学生生活がイメージ出来るように話をしていきました。

4年生は「コロナ禍以前であっても、入学した年は無我夢中に目の前にあることをこなした。
とにかく焦らず、構えず学生生活を始めていこう」と新入生にアドバイスし、
3年生には就職活動の実体験を話したりと良い情報交換の場となったようでした。

1年生からは「大学生活や学寮研修の様子などを伺うことができ、不安が和らいだ」
と「今度はサークルなどトピックを絞った交流会を開催してほしい」など様々な感想
が寄せられました。

後期以降も日文の後輩が先輩に相談出来るような場、繋がれるような場所を設ける
べく試行錯誤を続けていきます。日文の皆さんにはどんどん活用していってほしいものです。

(KM)