授業やゼミだけで、しばらく歴文を離れていたのですが(ついでにブログもさぼっていました)、この春からめでたく復帰、春休みにはルルドへ行ってきました。
19世紀半ばに発見された奇跡の泉はピレネー北麓にあって、中世の城の廃墟がそびえる岩山と聖堂や修道院や病院の立ち並ぶ岩山のはざまの、ガーヴ・ド・ポーがつくるせまい谷間に、川とおなじレヴェル、湧水のしたたりおちる浅い洞窟のなかにありました。
19世紀半ばに発見された奇跡の泉はピレネー北麓にあって、中世の城の廃墟がそびえる岩山と聖堂や修道院や病院の立ち並ぶ岩山のはざまの、ガーヴ・ド・ポーがつくるせまい谷間に、川とおなじレヴェル、湧水のしたたりおちる浅い洞窟のなかにありました。
ピレネーの谷には古い友人の別荘があって、幾度となく訪れているのですが、ゴリゴリのカトリックの彼女は、信者でないわたしを思いやってか、30kmしか離れていないのに、いままで一度も連れて行ってくれなかったのです。
じつはわたしにはもうひとり親しいフランスの友人があるのですが、こちらは、「あんな醜い町にわざわざ行くことはない、教会もモザイクも近代の悪趣味そのものだ」といいます。
この二人にはそれぞれ、信者として巡礼に行くのではない、「歴史的、文化的」な意味を理解するために行くのだと言ってやりました。
どう?歴文の優等生でしょ??
シーズン・オフで、しかも午後おそい時間だったので人影もまばらでしたから、二人の古い友人たちの言うことを反芻しつつ、静かに瞑想してきました。もちろんお水も一口飲んできましたよ。だって、洞窟のうえの岸壁に世界中のことばで、「行って泉の水を飲み、あなた自身を浄めなさい」って書かれていましたから。
江中