2015年11月

文化史学会第32回大会のご案内 [2015年11月30日(月)]

12月5日(土)に文化史学会第32回大会が開催されます。
どなたでも参加自由ですので、ふるってご参加ください。
〈日時〉平成27年12月5日(土)13:30~17:00
〈会場〉昭和女子大学 研究館6階 6S03教室
〈参加費〉無料(申込不要)

☆★大会プログラム★☆
13:30~ 
  【開会挨拶】
13:35~14:20
  【大会講演】吉成薫(昭和女子大学教授)
    「古代エジプト史と日本古代史」
〈休憩〉
14:25~15:10
  【大会講演】早田啓子(昭和女子大学教授)
    「仏教の思想と文化」
〈休憩〉
15:20~15:40
  【調査報告】石下翔子(昭和女子大学大学院生)・鈴木英里香(昭和女子大学大学院生)
        高田夏帆(昭和女子大学大学院生)
        小泉玲子(昭和女子大学教授)・山本暉久(昭和女子大学教授)
    「山梨県北杜市諏訪原遺跡2015年夏季発掘調査報告」

〈休憩〉
  
15:55~16:25 
  【研究発表】角田美保子(昭和女子大学助手)
    「明治期女子洋装の制度化
     -美子皇后の大礼服洋装化への準備過程-(仮)」
16:30~
  【閉会挨拶】
終了後、懇親会を行いますので是非ご参加ください!

【懇親会】
 〈時間〉17:00~
 〈会場〉研究館5階学生ホール
 〈会費〉無料
文化史学会大会に関するお問い合わせは
昭和女子大学 人間文化学部 歴史文化学科 教授室
(Tel:03-3411ー5375/Fax:03-3411-7059)
までお願いします。
第31回大会の様子

第31回大会の様子

【秋桜祭】歴文サロン [2015年11月30日(月)]

こんにちは。歴文3年稲川です。
11月14・15日秋桜祭にて歴文サロンを開催しました。

今年度は3年大谷津ゼミが主体となり、ゼミ生と有志の方で、日頃おこなっている歌舞伎鑑賞、文楽鑑賞、能、椎葉巡見、大相撲観戦などの展示・発表を行いました。

いらっしゃったお客様に、普段私たちが学んでいる内容や活動を、お話しすることが出来ました。
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また歴文サロンは、卒業生と先生方や在校生との交流の場にもなっています。
大勢の卒業生の方がいらしてくださり、思い出話や外ではあまりすることの出来ない歴文トークをされている方もいらして、とても楽しそうでした(*´ω`)
下の写真の様に、大盛況です!!笑

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ある卒業生が「やっぱり、歴文大好きだわ~」と言って帰られたのが印象的でした。

在校生の2年生で「ゼミを考えているんですけど、迷っています…」など微力ではありますが、相談に乗ることが出来たと思います。

また、日頃から大谷津研究室と交流のある、中村米吉さんがいらしてくださいました!!

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11月21日には伝統歌舞伎保存会研修発表会を観に行きました。1月には新春浅草歌舞伎も観に行く予定なので、とても楽しみです!!
お忙しい中お越し下さりまして、ありがとうございました。

たくさんの方がお越し下さり、充実した秋桜祭になりました。
先生方をはじめ、多くの方の協力のもと成功させることが出来ました。
また来年も開催されると良いですね(^^)

以上秋桜祭歴文サロンでした。

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深まる秋に [2015年11月27日(金)]

歴文の比較女性史論演習を担当している掛川典子です。毎朝銀杏の落ち葉を踏みしめて登校しています。学内には晩秋の風情が漂っております。研究館5階の窓からは、日ごとに濃くなる昭和の泉の周りの木々の紅葉が美しいです。

20151115先日の秋桜祭では、たくさんの歴文卒業生が歴文サロンを訪問してくれて、嬉しかったです。皆たくましく成長して見えました。ベビーカーのお子さん連れの方も複数。なかには三人のお子さんのお母さんで、ばっちり常勤職のお仕事も続けている懐かしい顔もあり、話に花が咲きました。北海道で研究を続けている卒業生にも会え、エネルギーを分けてもらいました。また来年も誰に会えるのか、楽しみです。
校門を入ったとたんから秋桜祭委員をしている歴文生に会ったのをはじめ、学内至る所で、在学生が活躍してくれておりました。掛川ゼミの三年生が2名ファッションショーのモデルにスカウトされていたので、見に行きました。とっても素敵で、可愛かったです。またゼミの四年生が競技ダンス部で活躍しているので、これも新体育館に見に行きました。さすがに貫禄の四年生ですが、想像を絶する余りのかっこよさにびっくり。いやー素敵です。中国からの留学生の7弦の琴の演奏も、深い精神性が感じられる貴重なものでした。自然と一体となって対話するような趣の奏法で、岡倉天心の『茶の本』にあった桐の木と琴の話を思い出しました。たしか映画の三国志では諸葛孔明も琴を弾いていたのでは。2.3年有志による歴史クイズの部屋もあり、西洋美術史の学生による「サンチャート」もあり、民俗学研究会の発表もあり、みな大活躍です。ご苦労様でした。

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左から秋水閣、おいでよ!歴文の森、Sanchart

11月19日の夕方には女川ランタン祭が開催されました。東日本大震災復興支援のプロジェクトです。研究館のすぐそばの昭和の泉と紅葉庵が会場でしたので、少しでも、「忘れない」という思い・祈りをつなげられたら、とランタンの照らす道を2周して歩いてみました。

最近国内の某大学図書館から、何年も前に科研費を頂いた研究の報告書の複写依頼をいただきました。修士論文の執筆のためにどうしても読みたいという院生がいらっしゃるということでした。私のささやかな研究が役に立つのであればとても嬉しいことです。以前も某大学の研究会で、そこの院生の方から、私の論文を読んでいると言って頂いたことがありましたし、全く思いがけないところで名乗ったら知らない方に、もう絶版になったマイナーな著書を読んで勉強したと声をかけられたこともありました。もう私はすっかり白髪になり、友人たちもぞくぞく退官していますが、研究は若い世代に言葉を通して繋がっていくようです。もう少し頑張ってみます。

 

日本近世史ゼミ発表会in新宿区立歴史博物館 [2015年11月25日(水)]

こんにちは。日本近世史の野口です。
今回はゼミの3年生が、新宿立歴史博物館でゼミ発表をした時の様子を
紹介します。

3年生は、4月から各グループにわかれて、それぞれテーマを決め、
報告の準備を行ってきました。
テーマは以下の通りです。
「『加賀藩大姫君様』御屋敷をめぐる幕藩関係」
「牛込に住んだ中根家」
「高田馬場流鏑馬と徳川吉宗」
「お岩さんの実態像」

いずれも新宿区の歴史に関連していますが、幕藩関係や徳川吉宗など、
日本史の大きなテーマにも結び付いているところに特徴があります。

学生は、テーマに沿って関連史料を調査したり、先行研究を読み、まとめる作業を行い、時には、実際に現地へ行き、詳しい方からお話を聞くこともありました。
一方で、どのようにしたら聞く人達がわかりやすいのか、ということも考え、パワーポイントの画面や話すスピードなど、事前に練習も行いました。

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当日は緊張もしましたが、いざ始まると堂々と報告をしていました。
報告が終わった後の質疑応答でも、質問に対して、的確に答えていたのが印象的でした。
この報告会を通して学んだ史料の調査・扱い方、先行研究の整理の仕方などを
卒業論文の作成にいかしてもらえればと思います。
このような機会をいただいた新宿区立歴史博物館の皆さん、会場に来て下さった方々、本当にありがとうございました。

下の写真は報告が終わった後のゼミ生達です。上とは大違いの雰囲気で、やり遂げた感がありました!

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平成27年度山本暉久先生ゼミ旅行in北陸! [2015年11月19日(木)]

山本暉久ゼミ3年です!月日はだいぶ過ぎましたが、9月1~4日に山本暉久先生、井口助手、OGの先輩3名、大学院生3名、4年生1名、3年生6名で北陸地方にゼミ旅行に行ってきました!旅行の様子と印象的だった場所についてご紹介します(#^^#)

【1日目 9月1日(火)】

今年3月に開通した北陸新幹線のかがやき号に乗車!東京駅から金沢駅まで約2時間30分という時間はとても近く感じられました。その後は3台のレンタカーに分乗して北陸旅行の始まり!お昼ご飯を済ませた後、一番最初に向かったのは、市内にある兼六園と金沢城です。

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☆兼六園(石川県金沢市)

兼六園は水戸の偕楽園、岡山の後楽園と並ぶ日本三名園の一つに数えられます。もともと金沢城の外郭として城に属した庭であり、江戸時代の代表的な林泉回遊式大名庭園の特徴がそのまま残っています。園内では徽軫灯籠(ことじとうろう)や唐崎松、根上松、栄螺山などを見て回りました。根上松はとても大きく迫力がありました。栄螺山からは霞ヶ池を一望でき、とても良い眺めでした。
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☆金沢城(石川県金沢市)

金沢城は天正11(1583)年から明治2(1869)年まで加賀藩前田家14代の居城が置かれました。幾度も火災の被害に遭ったためすべては残っていませんが、平成に入ってから整備・復元工事が進み、平成13年に都市公園として開園しました。菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓の内部に復元されていた当時の階段は、現在のものよりも角度が急で、足がそわそわして怖い怖いと言いながら上り下りをしていました。また、攻めてきた外的を攻撃するための石落としを数多く見られました。
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その後は石川県野々市市にある御経塚遺跡へ。ここには復元された竪穴住居がありました。隣接されているふるさと歴史館では、遺跡から出土した縄文土器や石鏃、勾玉、土偶などを見ることが出来ました。

夕飯は宿泊地の近くのお店でお寿司を食べました!!最高においしかったです(*’ω’*)
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【2日目 9月2日(水)】

朝、コンビニで昼食を調達した後、8時30分に出発し約2時間30分かけて真脇遺跡に移動しました。

 

☆真脇遺跡(石川県鳳珠郡能登町)

真脇遺跡は縄文時代前期初頭から晩期週末までの約4000年間も繁栄を続けた、他に例を見ない長期定住型集落遺跡です。土器・石器と共に大量のイルカ骨が出土していて、確認されたイルカの頭数は285頭と聞き、数の多さに驚きました。イルカの肩甲骨に石器の先端が刺さったまま出土したことや、解体の時に付いた傷が残されていることから、縄文人がイルカ漁を行い、食料にしていたことが考えられます。

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輪島塗会館へ向かう途中、重要文化財に指定されている時國家(ときくにけ)へ立ち寄りました♪時國家の初代は平安時代末に能登へ配流された平大納言時忠で、江戸時代には加賀藩の役職を代々受け継ぎ、農業、塩業、回船業などを営んでいたそうです。

輪島塗会館では本物の漆塗り製品をみたり、製作過程の展示を見ました。

見学後はまた3時間ほどかけて宿泊地の金沢市内へと戻ってきました…。運転手の先輩方ありがとうございました。

夕飯は金沢駅付近で加賀料理を食べました。
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【3日目 9月3日(木)】

この日も8時30分に出発。福井県へ向かいました(^^)/

☆あわら市郷土歴史資料館(福井県あわら市)

あわら市郷土歴史資料館では、桑野遺跡の出土品である玦状耳飾りなどを見せていただきました。玦状耳飾りとは今でいうピアスのようなもので、切れ目部分が下に来るようにして装着させていたといわれています。桑野遺跡は玦状耳飾り以外にも貴重な石器や石製品が出土したということで、国指定の重要文化財に指定されています。
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お昼を調達しながら一乗谷へ!

 

☆一乗谷朝倉氏遺跡(福井県福井市)

まず一乗谷で思ったことはとにかく広い!!そんな広い遺跡全体が国の特別史跡に指定されているのでとても見応えがありました。朝倉家最後の当主朝倉義景館跡はまわりを歩いていても十分広さを感じ、上からみると史跡のあとが完全に出てきていて主殿の広さなどがとても分かりやすかったです。高台をのぼり3つの庭園あとを見学した後に、城下町の復元町並へ!庶民の家や武家屋敷を発掘調査や当時の資料から復元した場所で一軒一軒の広さの違いや井戸の場所、厠の場所も再現されており、想像しながら見学できました。
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道の駅に寄り道しながら敦賀市の宿泊地へ。

夕飯は翌日博物館でご案内いただく小島さんとの会食でした。食事後、宿舎の先生のお部屋でゼミ旅行の打ち上げを行いました(^◇^)
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【4日目 9月4日(金)】
美味しい朝食をいただいて9時に宿舎を出発!若狭湾にほど近い若狭三方縄文博物館へ向かいました。

 

☆若狭三方縄文博物館(福井県三方上中郡若狭町)

若狭三方縄文博物館では、学芸員の小島秀彰さんに解説をしていただきながら鳥浜貝塚の出土遺物を見学しました。通常、漆製品や木製品というのは腐食して残りにくいのですが、鳥浜貝塚は低湿地遺跡であり、だからこそ残った赤漆塗の櫛や丸木舟などの遺物を見ることが出来たのが印象に残りました。また、鳥浜の春・夏・秋・冬それぞれの食事の献立が展示されていて、縄文人を身近に感じることが出来ました。
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三方五湖のジェットクルーズはいい天気の中、のんびりとした時間を過ごすことが出来ました☀
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帰りは滋賀県の米原駅から東海道新幹線で東京まで帰ってきました。

4日間を通して、仲間との絆が深まったのはもちろん、先輩方とも様々なお話をすることが出来てとても有意義な時間となりました。ただ観光しに行っただけではなく、自分たちの勉強している縄文時代の遺跡やそこから出土した遺物を展示している博物館の見学をすることができ、とても勉強になりました。

来年のゼミ旅行先はまだ未定ですが、今からとても楽しみです!!

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2015年度椎葉巡見4日目 [2015年11月18日(水)]

こんにちは。
今回は椎葉巡見4日目のレポートをお届けします。

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1日目にもお世話になった「鶴富屋敷」で朝食をいただいた後、十根川伝統的建造物群保存地区を尾前一日出さん説明のもと見学させていただきました。

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こちらの十根川神社、境内には八村杉(別名 十根の杉)と呼ばれる大きな杉の木があります。
樹高が54.4メートルもあり、国の天然記念物に指定されているそうです。

その後古民家に移動し、なんとショウロウ棚づくりを体験させていただくことに!
竹を切り出すところからお供えものまで四苦八苦しながらもなんとか完成させることができました!

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実際につくることで、気がつくことや発見がたくさんありました。そして何よりも、身をもって体験するということは大切であると改めて感じることができました。

お昼ご飯をいただいた後、バスで椎葉村をあとにし16時頃熊本空港に到着、解散しました。

最後にこの場を借りて今回ご協力いただいた椎葉村の方々、大谷津早苗先生、渡辺伸夫先生、誠にありがとうございました。心より感謝申し上げます。

【特殊研究講座】木村靖二先生による講演「戦争はなぜ起こり、なぜ止められないのか」 [2015年11月14日(土)]

こんにちは。西洋史担当の小野寺です。

今回は、去る11月11日(第一次世界大戦が終結した日、世間的には「ポッキーの日」)に行われた、木村靖二先生(東京大学名誉教授)による特殊研究講座について、お伝えしたいと思います!

木村先生といえば、山川出版社の『世界史B』教科書で名前を目にしたことがあるという皆さんも多いかと思います。
言わずと知れた、日本におけるドイツ近現代史研究の第一人者。
私の先生でもあります。
ですので、当日は私も(自分がしゃべるわけでもないのに)わがことのように緊張しておりました。

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講演のタイトルは「戦争はなぜ起こり、なぜ止められないのか―第一次世界大戦の例で考える」。

木村先生はまず、第一次世界大戦が勃発した1914年から現在までの100年間が、歴史的に見てもグローバルな戦争の百年であったことを指摘されました。
1914年から1945年は、二つの世界大戦だけでなく、ロシア内戦、シベリア出兵、満州事変、エチオピア侵攻、スペイン内戦など、大規模な国家間戦争が絶えなかった時期。
1945年から1990年はいわゆる「冷戦期」ですが、その間も植民地独立戦争や内戦(国共内戦や朝鮮戦争、ヴェトナム戦争など)が次々と起こりました。
そして1990年以降には、さまざまな原理主義運動による新しいタイプの非対称戦争が次々と生じ、湾岸戦争から現在のシリア内戦、アフガニスタンへの派兵など、戦争の規模自体はさほど大きくなくとも、それが難民などの形をとってグローバルな影響を与え続けています。

その上で木村先生は、第一次世界大戦がなぜ勃発したのか、多数の死傷者が出たにもかかわらずなぜ戦争は途中でやめられなかったのかについて、詳しく説明されました。
特に私が印象に残ったのは、

・戦争というのは、起きてしまうと事前の予想とはまったく違うものになってしまう。短期戦を予想していたものが、何年、場合によっては何十年にも延びていく。

・「バルカン半島はテロがはびこる、いつも紛争や対立が絶えない(どうしようもない)地域だ」といったような、ステレオタイプ的な思い込みが、戦争の帰趨に大きな影響を与える。これは、現代のイスラーム世界に対する思い込みと同様のところがある。

・列強はバルカン半島自体にはそれほど関心はなかったが、その地域が他の国に押さえられてしまうと列強間のバランスが崩れてしまうこと、他の国に優位な立場に立たれてしまうことを恐れ、結果としてバルカン半島が「導火線」の役割を果たすことになった。その意味で、現在の南シナ海の問題と似ているとも言える。

・民主主義の社会においては、戦争被害が拡大するとかえって戦争が止めにくくなる。数十万人も犠牲を出した以上、それに見合うような一定の成果を挙げないと、国民に申し訳が立たなくなる。

といった点でした。

第一次大戦を軸にしながらも、100年間という大きなスパンでの俯瞰や、戦争について考えるうえでの基本的姿勢、現在との共通点についても触れていただき、歴史を学ぶことの意味について貴重な示唆をいただく講演内容でした。

その後、学生からはさまざまな質問が出されました。

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・ナポレオン戦争の記憶は19世紀にきちんと伝えられていなかった。戦争の記憶を風化させないためには、どういう努力が必要か。

・毒ガスを製造した科学者の責任が、戦後に問われることはなかったのか。

・ハーグ陸戦協定が存在したにもかかわらず、なぜ毒ガスは利用されたのか。いとも簡単に破られるような条約に、一体どのような意味があるのか。

・当時「列強」とはどのように定義されていたのか。

・EUを創設したことは、戦争を防ぐという点でどのような影響があったのか。

・戦争責任という問題をどう考えるべきか。

これに対する木村先生の答えは、いずれも鮮やかなものでした。
たとえば一つ目の質問に対しては、次のように答えられました。
記憶の風化は避けられないものであるし、とくに抽象的なデータ(死者の数など)では歴史の記憶は伝えていきにくい。だからこそ『アンネの日記』のように具体的、個人的なかたちで歴史を伝えていくことが大事である。そして何より重要なのは、歴史を伝えていくということを人任せにしないことである。

二つ目の質問に対しては、ビタミンCの例を挙げられました。ビタミンC合成のように、広くいろいろな人びとの役に立ち、決して軍事利用できないだろうと思われていた技術も、潜水艦で栄養不足になりやすい乗組員たちが摂取するという形で、軍事利用されてしまう。民需・軍需というふうに明確に技術を区別することは困難であり、これはとても難しい問題である。だからこそ、その使い方について条約などで厳しく規制していく必要がある。

木村先生のゼミに長年出席していた私にとって、この質疑応答は、そのときの様子をまざまざと思い出させるものでした。
多方面から寄せられる質問に対して、すべて適切に答えるだけでなく、無尽蔵とも思える例を引用されて、歴史の複雑さ、豊かさを具体的に示してくださるのが、「木村ゼミ」最大の魅力でした。
その一端に本学科の学生も触れることが出来、本当によかったなあと思っています。

講演終了後は、学生たちがあつまってさらに一時間程度質問大会。
1980年代、冷戦下の東ベルリンでの生活など滅多に聞けない裏話もあり、私にとっても非常に楽しいひとときでした。

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木村先生、本当にありがとうございました!

 

【第23回秋桜祭】秋桜祭のSanchart紹介 [2015年11月12日(木)]

こんにちは。Sanchart(サンチャート)の木元です。

私たちは「三軒茶屋と世田谷美術館とArtをつなげよう!」をコンセプトに木下先生のもと活動をしています。

今年度は1号館2階の2M34教室で秋桜祭に参加しています。

パン屋のパングワンとコラボしたパンを販売したり、ワークショップ・デコパッチをしたりと楽しめる企画を用意しました!

また、11月28日から世田谷美術館で開催されるフリオ・ゴンサレス展の招待券も配布しています!

URL:http://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/next.html

西洋美術・素朴派・学芸員に興味のある人はもちろん!

三軒茶屋に興味がある!パンが好き!という方も大歓迎です!

【会場への行き方】

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大学1号館の入口を入って

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右の階段を2階へ

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2階右手奥の廊下へ。

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まっすぐ進みます。

 

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突き当り左にある廊下を更にまっすぐ。

地図⑥

すると右側に2M34教室があります。 Sanchart会場はこちら!!

当日、おまちしております!!(^▽^)ノシ

作業風景

当日にむけて準備中♪

<国宝『一遍聖絵』展>によせて [2015年11月12日(木)]

藤沢市にある時宗の総本山清浄光寺(遊行寺)では、宝物館のリニューアルオープンに合わせて国宝『一遍聖絵』を一般公開しています。『一遍聖絵』は鎌倉時代に日本浄土教の最後を飾った一遍上人の生涯を絵巻で表現した作品です。法然によって唱導された念仏思想は、時代を経過する中で多くの念仏者を輩出しました。

今回の展示は、清浄光寺所蔵の全十二巻と東京国立博物館所蔵の第七巻を一度に見ることが出来る絶好の機会です。第七巻が東京国立博物館所蔵?と思われるかも知れません。この間の事情を少し説明しますと、清浄光寺所蔵の第七巻の詞書きは鎌倉時代の作品ですが、絵画は江戸時代の作品なのです。しかし全十二巻として国宝に指定されています。一方、東京国立博物館所蔵の第七巻の絵画は鎌倉時代の作品でこれは国宝に指定されています。どのようにして第七巻のみがばらばらになったのか、という事情については定かではありません。いずれにしても、今回はその全部の絵巻を総て見ることができる良い機会です。

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この展覧会の会場は以下の三カ所で同時開催していますので、参考にしてください。(入れ替え等の詳細な情報については各博物館のHPで確認して下さい。)

「遊行寺宝物館」

10月10日~12月14日

「神奈川県立歴史博物館」

11月21日~12月13日

「神奈川県立金沢文庫」

11月19日~12月13日

<写真は国宝『一遍聖絵』展覧会パンフレットから転載しました。>

早田記

望秀学寮追記 [2015年11月10日(火)]

3年生のクラス・アドヴァイザーの掛川です。望秀学寮の野外研修中心に写真をお届けします。

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初日に那古寺まで避難経路確認にでかけて、周辺散策しました。さらに那古寺裏山の展望台まで上りました。そこまで一緒に仲良く上った1・3年生と展望台から見た館山湾です。好天に恵まれて気持ちのよい眺望でした。望秀学寮もはっきりわかりました。皆さんも那古寺まで行ったら、もう少し頑張って展望台まで登ることをおすすめします。

 

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2日目に3年生は戦争遺跡見学をしました。NPO安房文化遺跡フォーラムの代表愛沢伸雄さんと事務局長の池田恵美子さんからまず1時間半座学で、館山周辺の遺跡の講義を受けました。熱意が伝わってくる大変充実した授業でした。その後赤山地下壕跡をNPOのボランティアの方々にご案内いただきました。このように全員ヘルメットで見学です。NPOの方の案内無しには入れません。地下壕の中は見たことも無いような見事な地層です。断層の後もくっきり。さらに1945年9月3日に米占領軍本隊が初上陸した地点で説明を受けました。館山では4日間直接軍政が惹かれたそうです。この話と上陸時の米軍の記録写真は初めて見聞きしたものです。館山湾は、元禄地震(1907)と関東大震災(1923)のおりの隆起面がはっきりわかる海岸段丘になっています。

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その後、青木繁が滞在して「海の幸」を描くきっかけになった布良の小谷家と布良崎神社でお話を伺い、「青木繁海の幸ゆかりの地」記念モニュメントを訪れました。布良崎神社の二つの鳥居の間に晴れていればちょうど富士山が見えるそうです。大島の影がうっすら浮かび、モニュメントのところから見る太平洋はおおらかに膨らんで感じられました。青木繁と福田たねが見たわだつみです。ちなみに、たねさんの産んだ青木の息子が音楽家の福田欄童で「笛吹童子」を作ったそうです。「ひゃらーりひゃらりこ・・・」なつかしい!!ノーベル医学生理学賞受賞が決まった大村智さんは、「NPO法人青木繁『海の幸』会」の理事長で、小谷家住宅保存会にも積極的に関わってくれていることを現小谷家当主小谷福哲さんからお聞きしました。

資生堂創業者の福原有信や渋沢栄一との関係や「新婦人協会」や「かにた婦人の村」の従軍慰安婦まで、とにかく盛りだくさんのゆかりの人物が登場し、驚きいっぱいの野外研修でした。自然に癒やされつつ、勉強になりました。NPOの皆様本当に有り難うございました

今回の学寮は10月末ということで、ハロウィンの飾りつけがいっぱいなされておりました。夜も小さいランタンがテーブルにともされていたり・・・食堂のピアノの上にもカボチャ頭が鎮座しておりました。翌日からはクリスマスの飾り付けにかわるそうです。学寮の職員の皆様有り難うございました。学寮クラス委員の皆さんも連日ご苦労様でした。学生の皆さんの成長が実感できて、達成感と充実感のある楽しい

学寮でした。

 

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