2020年12月

文化史学会第37回大会のご案内 [2020年12月11日(金)]

12月19日(土)に文化史学会第37回大会が開催されます。

〈日  時〉 令和2年12月19日(土) 15:00~16:30

〈実施形態〉 Zoomウェビナーを使用したオンライン開催

〈参  加  費〉 無 料

 

参加を希望される方は、12月17日(木)までに以下のフォームからお申し込みください。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScpkzumVqgeRzG57iFwbCZ5HlLe7_USn-4N4WFjkYAkCnyriQ/viewform?usp=sf_link
お問い合わせ先:rekibun*swu.ac.jp (*は@に変えてください)

「原典講読」で羊皮紙実習をおこないました [2020年12月10日(木)]

西洋史の山本です。受験生の皆さん、こんにちは。

私が担当している「原典講読」という授業では、「羊皮紙工房(八木健治氏)」のご協力のもと、ヨーロッパ文明の根本的な要素である筆記用具に関する実習的授業をおこなっています。

この度、コロナ禍により延期となっていた今年度の授業をおこなうことができました。万全な感染対策のためにお知恵を賜り、ご配慮いただきました八木先生には厚く御礼を申し上げます。

中世の現物史料に触れる

授業ではまず八木先生よる羊皮紙に関するレクチャーがあり、その後、各学生は、自分に割り当てられオリジナルの史料を観察しました(八木先生には、事前にお伝えした学生の興味関心に沿った史料をご用意いただきました)。

貴重なオリジナル資料を間近で見る

その後、学生には羊皮紙の製作工程の一部を体験してもらいました。密を避けるためには、通常とは異なりつつも、その醍醐味が味わえる内容をご用意いただきました。

中世のインクを調合する

そして羽ペンを用いて、実際に羊皮紙に文字を書いてもらいました。インクも中世の流儀に従って学生自身に調合してもらい、当時の筆記文化を体感してもらいました。

羽ペンによる筆写の体験

講義と実習指導を通じて、八木先生は中近世の筆生(書記)がどのような環境で文字を記し、本を製作していたのかを強調されておられました。文章を容易に著し、広く発表したり、保存したりすることが容易な一方で、それらが瞬く間に消費されてしまう現代とは異なる文化生成のあり様を学生たちは体感できたと思います。羊皮紙工房の八木健治先生には改めまして御礼を申し上げます。

講師の八木先生を囲んで

昭和女子大学の歴史文化学科では、「手で考え、足で見る」という方針のもと、この原典講読の他にも魅力的な授業が多数おこなわれております。日本や世界の歴史文化を、広くそして深く学びたいと考えている受験生の方は、ぜひ検討してみてください(詳しく、昭和女子大学の受験生向けのページをご覧ください)。

昭和女子大学受験情報サイト

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「原典講読」での実習型の授業例 [2020年12月01日(火)]

西洋史の山本です。受験生の皆さん、こんにちは。

目下の「コロナ禍」により大学生の活動が大幅に制限されており、ほとんどの授業がオンラインという学生もいるそうですね。しかし、「手で考え、足で見る」とモットーとする昭和女子大学の歴史文化学科では、感染症対策には十分配慮した上で、実習的な学びの機会が引き続き提供されています。

ここでは私が担当している「原典講読」という授業の実施例を紹介しましょう(この授業の位置付けについては、過去の記事をご参照ください)。

10月は「印刷博物館」(東京都文京区)を見学しました。折りしも同博物館はリニューアルしたばかりで、見やすいレイアウトで展示される貴重な資料を見たり、付属施設の「印刷の家」で活版印刷の体験学習をおこないました。

「印刷の家」での実習風景

こちらも人数制限や手洗い、マスク等の感染症予防の準備をして臨みましたが、印刷博物館では鑑賞や体験の機会を保ちつつ徹底的な対策が採られており、学生たちは安心して学ぶことができました。印刷博物館の皆さんには、心より御礼を申し上げます。

「活字」を拾い「組版」をおこないます

なお、今回、ご説明いただいたのは、リニューアルにともない新たに設置された専任のガイドスタッフの方でした。とても素晴しいプレゼンテーションで聞き惚れておりましたが、後で聞くとなんと昭和女子大学のOGであるとか。本学出身の人材の豊かさを感じました。

 

11月は本学の付属図書館が所蔵する貴重書(中世写本等の精巧な複製品)を使った実習をおこないました。使用したのは、「リンディスファーン福音書」(BL, Cotton, MS Nero D. IV)、「ケルズの書」(Dublin, Trinity College, MS 58)、「ヴェリスラフ聖書」(Czech, NL, MS XXIII, C. 124) などの豪華写本と、グーテンベルクの「四十二行聖書」(Berlin, Staatsbibliothek preußischer Kulturbesitz) の複製品――といっても自動車が買えるくらいの値段がします!――です。

「ケルズの書」の複製品

この授業ではまず、私による各資料の説明を聞いてもらい、そしてこれらの資料の形状や内部の表現を観察してもらいます。その上で、日本語やラテン語(ウルガータ)の既存の聖書を参考にしながら、それぞれの資料の該当箇所を探してもらうというワークをおこないました。

聖書の該当箇所を探すワーク

学生たちはラテン語はまったく習っておりませんし、そもそもアルファベットの形状(「インシュラー体」など)も我々が使っているものとは大きく異なるため大変かなと思いましたが、さすが歴文の学生は勘とチームワークがよく、すべての資料で正解に辿りつくことができました。

聖書の一般的な参照方法は使えません

なお、この「原典講読」では実習型ではないオンライン授業もおこなっておりますが、通常の授業をそのままやるのではなく、オンラインならではの工夫を凝らしています。今期はヴィクトリア朝のロンドンに関する洋書を読んでいますが、ただ英語を訳すだけではなく、オンライン情報を駆使して本書のなかで論じられている場所の現在と過去の姿を突き合わせながら読み進めてます。

今期の講読テキスト

今月(12月)には事前予約制で来場型オープンキャンパスが実施される予定です(歴史文化学科は12月12日です)。昭和女子大学の「歴文」に興味がある受験生の方は、ぜひお越しいただければと思います。