新任の永井裕子先生にインタビューしました!

こんにちは。
今回は西洋美術史ゼミ3年のメンバーが、担当の永井裕子先生にインタビューをしました。

 


―「昭和女子大学の印象はどうですか。」
永井先生「大学自体が組織的ですね。教職員の方の影響か、学生もしっかりしていると思います。」


―「先生のご専門について教えてください。」
永井先生「専門は西洋美術史、特にイタリア・ルネサンスの美術です。」

―「では、イタリア・ルネサンスを学ぶきっかけは何でしたか?」
永井先生「イタリア・ルネサンスを学び始めたきっかけは、イタリア語とイタリア文化に興味があったからです。学部生の時に在籍していた大学がヴェネツィア大学との交換留学を始めたので、留学先でも勉強したいと考え、ルネサンスのヴェネツィア派絵画を専門に選びました。」


―「今までにどのような研究をしましたか?」
永井先生「修士課程を終えた後、博士論文を書くために5年間ローマ大学に留学し、そこで15世紀末にローマで活躍した画家ピントリッキオの小型聖母子像の研究をしました。」

―「ピントリッキオとはどんな画家ですか?」
永井先生「ラファエロが10代のころに一緒に働いたことがある画家で、初期ルネサンスから盛期ルネサンスにかわる時期に活躍した画家です。装飾性の豊かな聖母子像などの作品が代表的で、ローマ教皇庁に重用されました。」

―「現在は主に何を対象に研究されていますか?」
永井先生「現在は15世紀から16世紀のローマとイタリア中部の芸術を中心に研究しています。ピントリッキオから発展してラファエロの作品や、16世紀の有名な美術批評家ヴァザーリの著作・作品を調査しています。」

 


―「イタリアに留学されていたとのことですが、留学先で感じたイタリア人の特徴はありますか?」
永井先生「イタリア人だからといって一括りにはできないのですが、とにかくおしゃべりが大好きな人が多いです。とりとめのない話題でいくらでも話すことができる姿を見て、羨ましく思います。」

 


―「イタリアの一推しスポットがあれば教えてください。」
永井先生「南イタリアのポンペイがおすすめです。街全体が遺跡として残っているので、古代の街を散策できる特別な場所です。また、昭和女子大学は、イタリアの協定校が多く、私が留学していたヴェネツィア大学とローマ大学のほかに、トリノ大学にも留学することができますので、学生には活用してほしいと思います。」

 


―「実際に見て印象深かった作品はありますか?」
永井先生「今まで一番印象深かった作品は、バロック時代の画家カラヴァッジョがマルタ島で描いた《洗礼者聖ヨハネの斬首》です。大聖堂の祈祷所の奥に設置された大型の祭壇画で、聖書の場面がまるで本物の劇場のように浮き上がって見えました。図版だと迫力が感じられないので、美術品は本物を見るべきだと改めて実感した作品です。」

 


―「話は変わりますが、お休みには何をされていますか?」
永井先生「犬と遊ぶのが週末の楽しみです。イタリアングレーハウンドというヨーロッパ中世の絵画に描かれている犬種を飼っています。最近では、「ポンペイ展」に出品されていたモザイクやブロンズ彫刻の犬が、同じ系統の犬種であることに気がついて、嬉しくなりました。」

 


―「最後に学生に一言お願いします。」
永井先生「大学時代にいろいろな街を訪れて、さまざまなものを見て、たくさんの芸術作品に触れてください。」

 

先生ありがとうございました。
西洋美術史ゼミは、先生と学生の距離が近く、話しやすい雰囲気のゼミです。西洋美術史に興味がある方はぜひ授業を覗いてみてください。