歴文ニュース

2020年度後期特殊研究講座がオンラインにて開講されました [2020年11月20日(金)]

こんにちは!松田忍(日本近現代史)です。

11月4日に2020年度後期、歴史文化学科特殊研究講座を開催いたしました。

お招きしたのは宮城学園女子大学の大平聡先生です。大平先生は日本古代史をご専攻になっている先生なのですが、一方で、近代の小学校に眠る学校日誌に魅せられ、宮城県内の小学校を訪ね歩き、史料の保存活動と研究分析とを進めていらっしゃいます。

大平先生が問い合わせた小学校の数は実に約200校!そのうちの約150校になんらかの形の学校日誌が残されているそうです。

特研では「一次史料の力 ―学校資料からたどる地域の歴史」と題したご講義をいただきました。

話の枕では翻刻だけでは解けない「正倉院文書」の謎が、実物史料をみて解けた事例をご紹介になり、生の史料をみる重要さを分かりやすく解いて下さり、その後はめくるめく学校史料の世界をあますことなく、お見せ頂けました。

スペイン風邪の流行の際には欠席や志望状況から如実に宮城県内の流行の拡散がわかり、地域の貧困の痕跡や移民の話、さらには戦争の時代には学校にあるラジオを聞きに大勢の村人が学校に集まってきたり、学級通信に残る兵隊さんの絵なども……。

近代日本において、地域の中心に学校があり、逆にいうと学校史料をみれば、地域の歴史がわかることをまざまざと見せつけられた、迫力ある90分間でした。

大平先生の授業が白熱するものだったことは受講した歴文生の感想をみれば一目瞭然!一気に紹介します。


【受講生の声】

現在まで続く学校日誌から、特定の時代の社会情勢をみられるということが、とても面白く感じました。また学校日誌には、1日の出来事や地域の人々の活動が具体的に書いてあり、自分が今までに知っていた歴史的な出来事が人々の生活の動向と結びつき、どういった経緯でその出来事が起こったのかを生々しく感じられました。
この講座を受け、史料には実際に見なければわからない情報がたくさんあることを知るとともに、史料はその時代を生きた人々の息遣いを感じることができる非常に貴重なものであると強く感じました。(1年生)

当時、日誌を書いていた人々は、後世にこの情報を残そうという目的で書いているわけではなく、ただその日にあったことを記録していただけだったわけだが、それが、現在の研究者たちが当時の事を知るための強い資料になっており、大きな価値を持つものへとなっている。スペイン風邪の感染状況や予防対策に何をしていたか、また、津波被害や戦時下の人々の様子など、学校の日誌から、これほどたくさんの情報が読み取れるとは驚きました。今回の講義によって、なにものも歴史を知るための手掛かりになるということ、また、テーマにもなっていた一次史料の持つ力というのがよく理解できた。(1年生)

私は、学校資料というと生徒の成績や学校の機密情報などが書かれているものだと思い込んでいましたが、それだけではなく感染症のことや戦争のことなど当時起こっていた様々なことも書かれており、それを調べることで分かってくることが沢山あるのはすごいなと感じました。講座の最後の方で、調査し終わった学校資料が破棄されてしまった話を聞いて、当時の様子がきちんと分かる貴重な資料であってもこんなにもあっさりと破棄されてしまうものなのかと驚きました。同時に、資料の大切さを感じることができました。(1年生)

教科書には載ってないスペイン風邪流行時の学校の状態が学校日誌から読み取れることです。現在コロナウイルスが流行って、保健所が様々な働きかけを行っていますが、スペイン風邪流行時は衛生警察が学校を訪れたりと働きかけを行っていたことを初めて知りました。このことから、歴史を学ぶ私たちは特に現在の目線で見たり、現在のものさしで測ったりせず、当時の目線で見る事、当時のものさしで測ることを意識しなければならないと思いました。つまり、現在の当たり前の考えが通用しないということを念頭に置くことを意識しようと思いました。さらに、今まで目をつけていなかった児童の出席・欠席欄に着目したことで、第2波、第3波の存在がわっかたとおっしゃっていたことから、様々な視点から見つめる事の大切さを再認識する良い機会となりました。(1年生)

比較的新しい時代、そして決して特別とは言えない資料であろう、戦時中の小学校の日誌を見ていった。その一方で、身近でありふれた資料だからこそ戦時下の人々の生活実態をより顕著に露わにしていくことができる資料だったとも言えると思った。満州事変の映画や展覧会などプロパガンダのようなものを生徒に見せたり、軍服を配布したり、今回の講演を通して学校という機関がいかに戦争の歯車の一部にされていたのかが痛いほど伝わってきた。(2年生)

戦時中の資料は焼却命令が出て役所などの公的なものが全て焼却されてしまった場合も、小学校の日誌などに当時の記録が残っているとは面白い発見だった。日誌には招集兵の詳細や戦争の動向、地域住民の様子なども記されていた。また、学校で軍服を配ったり地域住民が集まってラジオを聞いたりしていたので、当時の学校は地域にとって拠点とも言える場所だったと考えられる。戦前の警察には衛生警察なる部署があり、感染症の調査などが警察の役割だったことにも驚いた。(2年生)

歴史学を勉強しようと考えてみると文献は意外にも少ないと感じる。その中で小学校の日誌を研究対象とするのは目から鱗だった。書かれる対象が学校内の他の先生や生徒の様子であるので大きな括りとしては地域史や民衆史になるのかもしれないと考えた。
地域の教育を記録した日誌は、戦争へ進んでいくための施策を記録していたことが印象に残った。民衆の考えを変化させるためにはよく教育が利用されることがあり、その浸透の様子が今後の時勢を見る参考になりそうだと思った。(2年生)

出欠欄の欠席者数や感染の広がり状況からスペイン風邪の検討をおこなう過程が面白かったです。
戦前の警察は衛生警察として伝染予防の注射を行っていたなど、初めて知ることが沢山ありました。また複数の学校史料を見比べることで「感冒の予防器」や「予防用口覆」がマスクという意味だと分かった時のように、一つの史料に着目するばかりではなく、いくつかの史料を見比べることで事実が分かる過程も面白いなと思いました。(3年生)

3年生になってからゼミが始まり、資料に触れる機会が増え、特に私自身、研究を行っているのが近現代、第二次世界大戦の辺りなため、今回のお話は非常に興味深かった。
ラジオを学校に聴きに行ったり、学校で散髪や入浴を行ったり、この時期の学校というのが想像以上に人々の暮らしの中で重要なファクターだったのだと知ることができた。
また、運動会の競技名に戦争の内容が盛り込まれているのは、当時の人々の生活の中ではそれが普通だったのかと思うと興味深かった。(3年生)

今回の講義を受けて学校日誌が資料になるなんてととても驚きました。そもそも戦時中の学校日誌が現在まで残っていたというのが一番の驚きです。学校日誌は政治史の史料などと比べてしまうと貴重史料とは考えられない人が多いと思います。そんな中で児童がどんどん入れ替わる中捨てられなかったのも戦火で焼けることなく残っていたのもすごいなと思いました。また内容に関してもスペイン風邪の流行の推移などが見られるとは思っていませんでした。どのようなものから必要な情報が得られるのか分からないのでこれから卒論でも様々な可能性を考えて史料を集めていきたいと思います。(3年生)

今回の講話では、一次史料の残りにくさと史料が持つ情報のリアルさが伝わってきました。題材のひとつがスペイン風邪という現在の状況に通じるものだったので、大正時代の記述との違いを感じて興味深く聞いていました。警察が保健所の役割を兼ねていたり、マスク作りがスペイン風邪の流行をきっかけに盛んになったりしたことなど、史料を読むことで新しい知識に出会える面白さがありました。「史料をただの1コマではなく、『自分がこの場にいたら』『置き換えたら』と考えながら見るのも1つだ」という一言が印象に残っています。(4年生)

戦時中の日誌では、ラジオの情報を掲示にして地域の人々に知らせたり、召集された人々に軍服を配布するなど、学校も戦争に深く関わっていた施設であったことが分かりました。深夜に動員命令が出されていたということも記述から分かり、なぜ夜中に出されるのか疑問に思いました。また、祝勝会の様子や運動会の競技など地域の人々の戦争への思いがとても感じられました。
このように、学校日誌という一次史料を読み解くことで今まで知ることのできなかった戦時中の様子や地域の人々の思いについて学ぶことができ、また地域住民という身近な存在の思いを知ることで、自分が今後戦争についてどのように考えるか、どのような世界を望んでいくかを考えるきっかけになったように感じました。(4年生)

今回の特殊研究講座で一番印象を受けたことは、先生が当時の人に寄り添った研究をしていらっしゃったことです。例えば、大正時の学級日誌に当時の津波の影響が書いてあったお話です。先生は日誌に書いてある「津波での死者ゼロ」を見て、「昔のことではあるけれども安堵する」とおっしゃっていました。それ以外にも学級通信の可愛い挿絵が、戦争時に刀を持った軍人の挿絵に変わってしまったことを、先生はとても悲しく思っていらっしゃいました。この先生の、当時の方々に寄り添った研究はとても素敵だなと思い、私もそのような研究がしたいなと思いました。(4年生)


学生たちも触れていますが、史料調査の過程で、大平先生は、一度確認した史料が、次にその学校を訪問したときには綺麗さっぱり捨てられていたという経験を何度もなさったそうです。そして歴史史料に対する教育現場の関心の低さを非常に憂えていらっしゃいます。

私もその話しを聞いて、激しい焦燥感を覚えます。もし史料の価値が本当に理解されているのであれば、その小学校で学ぶ児童たちにとっても、地域で生活するみなさんにとっても、何者にも変えられない宝物であるはずなのに……。

歴文生のみなさんは社会に出てから、そうした事態があったときには、大平先生のお話を思い出して、どうか史料の守り手になってください!

私も大平先生にお会いするのは久しぶりだったので、ご講義後、ツーショットでパシャリ!

大平先生、お忙しい中、本当にありがとうございました!

【授業風景】「コミュニティーアート(TUJ協働)」 [2020年11月02日(月)]

「コミュニティーアート(TUJ協働)」は2020年9月に新規開講した科目で、テンプル大学ジャパンキャンパス の学生と共にグローバルな視点から地域社会とアートについて考える授業です。英語と日本語によるバイリンガルの授業で、履修者はアート・プロジェクトを提案して実現させ、最新のアート・ドキュメンテーションの方法についても学びます。本年度は世田谷美術館や黄金町バザールを見学し、アートによる地域活性化について考えていきます。

10月26日(月)はこの授業の一環として、ストリート・ペインターの松本かなこさんに構内でチョークアートをしていただき、附属校の園児・小学生とともに行う公開制作をマネージメントしました。

 

松本かなこさんは2006年より、イタリアにてマドンナーラ(チョークで地面に絵を描く仕事をする人)の活動を開始されました。2008年より、国内外の大道芸フェスティバルにて路上パフォーマンス、壁画などの制作も行うなか子ども達との共同制作やライブパフォーマンスなど様々活躍されております。歴文のSanchartでは2013年にも秋桜祭でチョークアートをしていただきました。

まず松本さんがカボチャの部分を描いていきました

次に、こども園の園児や初等部の生徒がチョークで描き込んでいきます

完成直後のチョークアート

完成から1週間たったチョークアート

<参加学生の声>

プロジェクトの内容を学生同士で自由に考えられるので、難しいですが毎回楽しんで授業を受けています。(Y.A)

チョークアート班では、ストリートアーティストの松本さんにカボチャと魔女の帽子をイメージした作品を制作していただきました。幼稚園や小学校の子供たちも参加し、素敵な作品ができました。(O.F)

コミュニティを作る上でアートは重要なものであると感じました。消えていくことを含めてのアートだと感じました。(S.M)

今回はチョークアートが柱となりましたが、アート作品が人の足を止め、そこから会話がうまれたり、一つのものに心を奪われる瞬間を他者と共有したりと、目に見えない交流を生み出す力に魅力を感じました。(A.A)

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チョークアートは大学内の8号館西館側の入り口前にあります。徐々に薄くなっていますが、大学に来た際はぜひ足をお運びください。

(木下亮・助手O)

 

【受験生向け情報】『歴文生の4年間』 [2020年08月23日(日)]

受験生のみなさま、こんにちは!

松田忍(日本近現代史)です。雨ばかりの梅雨が思ったらと思ったら、もう残暑です。

特に推薦・AO受験などを考えていらっしゃる方は入試が目前で気ぜわしい季節になっているかと存じます。また一般入試を目指す方も、志望校の絞り込みが佳境にはいってきますよね。

今日は歴文に入学した場合の4年間をリアルに再現した『歴文生の4年間』のパンフレットをご紹介いたします。この冊子は歴文1~2年生を主な対象として、歴文で有意義な学びを積み上げていく際の指針を示すパンフレットです。受験生にとっては入学後の学びの流れを具体的にイメージできる資料になるかと思います。

大学生活を「1年生から4年生」×「前期・夏休み・後期・春休み」の4×4の16のセクションに分割し、今後の学生生活を見越した上で、それぞれの時期にやった方が良いことを全力で整理した自信作です!

また先輩から後輩に向けた励ましのメッセージも多数掲載されています。

歴文生の4年間

↑↑↑こちらからPDFファイルでみることができます!

この機会に是非お目通し下しませ!

日本近現代史読書会―「貫戦史」を考えよう!― [2020年07月31日(金)]

みなさま、こんにちは、松田忍です。

私はこれまでも不定期で「読書会」を企画してきましたが、この夏もやろうと思います。

特にこの夏はコロナで行動制限もされている一方で、ZOOMを使えば、どこにいても集まれる世の中になったわけでありまして、この状況を生かさない手はない!と思っています。

★★★開催日時★★★

初回は2020年8月5日(水)13時~14時30分。
2回目以降は毎週もしくは隔週で決まった時間帯に集まって読んでいきます。
zoomのルームナンバーは申し込みがあった方に連絡します。

★★★参加可能条件&申し込み方法★★★

今回の読書会は「松田と直接会ったことがあり、かつ松田の連絡先を知っている方」を参加条件にします。つまり現役歴文生はもちろん、久しぶりに歴史に触れてみたくなった歴文OGのみなさんは、どのゼミ出身者であってもウェルカムです!いろいろな人がZOOMだったら気軽に参加できるのではないかと思い、企画を立ててみました。

関心のある方は松田忍あてにメールをくださいませ。またLineでもOKです。学生向けに平日の昼間開催なので1回目は参加は無理だが、2回目以降の日程を知りたい人もご連絡下さいませ。

★★★取り上げる本★★★

アンドルー・ゴードン著・大島かおり訳『ミシンと日本の近代―消費者の創出』(みすず書房、2013年)

★★★本の説明★★★

『ミシンと日本の近代』の「序論」によると、1950年に川崎=横浜の工業地帯の労働者階級家庭を対象におこなわれた社会調査で、工場労働者の働きにでかけていない妻は、平均毎日139分も裁縫に費やしていたそうです!!

それは炊事の179分に次ぐ2位の数字であり、3位以下を大きく引き離していました。

みなさんは毎日2時間も裁縫する家庭生活をイメージできますか?私はうまくイメージできません。もしみなさんもそうだとすれば、私たちはこの時代の生活のことをうまく理解できていないことになるし、知りたくなってくるよね!

当時の「裁縫する女性たち」にとって、憧れの機械がミシンでした。この本はミシンの視点から、人々の生活が戦前―戦時―戦後と連続していくことを論じた「貫戦史」の名著です!

★★★この読書会はこんな人におススメ!★★★

「近現代の人々の生活」に興味がある人
「女性の歴史」に興味がある人
「戦時期の歴史」に興味がある人
「人々の消費のあり方」に興味がある人
「豊かさの視点」から近現代史を考えたい人

★★★読書会の進め方★★★

みんなで順番に、段落ごとに音読をしながら、論文を深く読んでいきます。段落ごとに松田が解説し、みんなの意見を共有し、さらに深く考えていきます。

★★★注意事項!★★★

・読書会はみんなで協力して一冊の本を読んでいくグループワークです。ZOOMでの顔出しは必須です(PC環境に無理な人は除く)。
・歴文生以外も大歓迎!

前期を終えての歴文1年生 [2020年07月29日(水)]

こんにちは、松田忍(日本近現代史)です!

2013年度から続く歴文ブログ企画「前期を終えての歴文1年生」の時間です。

今学期はオンラインになりましたが、歴文1年生はどんな感想を持ったのでしょうか?以下見ていきましょう!


4月からオンライン授業になるとは思っていなかったので最初は戸惑いましたが2週間ぐらいしたら慣れました。zoomを使えば夜でも昼でも友達と話せることは楽しかったです。でも画面で話してると会いたい気持ちが強くなりました。「新入生のつどい」楽しかったです。 夏休みは「オンライン椎葉」に参加します。楽しみたいです!(チーチー)

※松田コメント:「オンライン椎葉」とは?大谷津先生が主催する宮崎県椎葉村への民俗学フィールドワーク調査(椎葉巡見)。今年はオンラインで聞き取り調査をする形になりました!新しい学問のカタチでとても楽しみだね!!

私は履修登録の時点から不安で夜も眠れず、オンラインということもあり、毎日孤独な戦いでした。しかし、先生方がサポートして下さり、先輩方からもアドバイスしていただきました。授業では顔出しの時もあったので、だんだん友達も増え、5月くらいから慣れ始めることができ、課題も忘れず提出できました。わからないことばかりで大変なことの方が多かった気がしますが、その分達成感がありました。前期は忙しくて自分の自由時間が確保できなかったので、夏休みはゆっくりしようと思います。(こむぎ)

※オンライン授業であっても、しっかりした達成感が感じられ、友達も出来たということで、クラスアドバイザーとして心から安心した!!

「新入生のつどい」では、画面上でしか会ったことない人と直接会えて嬉しかった🥰🥰 みんなとてもオシャレで可愛くて、というか可愛くて、やっぱり可愛くて、いっぱい話してくれて手も振ってくれて、私は幸せです😭 クラスが違ったり来れなかったりで話せなかった人がいて少し残念だけど、これからまだまだいろんな人とおしゃべりしたいなぁと思いました…ヴッ… それとモンハン女子見つけたのではやく一緒にクエストいきたいです…(すい)

※怒濤の「可愛い」連呼笑 街に出かけづらい分、オンラインで一緒に遊ぶというのもアリだと思う。こういう状況だからこそ、ものすごく楽しそうだね!狩りは計画的に!笑

前期は課題やパソコンと闘う毎日でした…。私はパソコンを使ったことが高校の授業くらいしかなかったので、4,5月は先生から与えられた課題を開くことにすら苦戦していました。しかし、オンライン授業が続いたので、パソコンに向き合わざるを得なかったこともあり、パソコンのスキルが前期開始前と比べて段違いに上がりました!さすがに後期もオンライン授業をやりたいとは思いませんが、この前期は困難が多かった分、それを乗り越えようとする力や嫌なことにも向き合う力を身につけることができたのではないかなと思います。 今年の夏はとりあえず健康的な生活をして、後期への英気を養い、10代最後の夏を穏やかに過ごしたいです。(ああああ)

※人生で一番パソコンディスプレイを見た4ヶ月だったと思うので、まずは目をゆっくり休めて下さい!学生も教員も、オンラインスキルが飛躍的に伸びた4ヵ月間でした。

履修登録など大学生になってから経験することに加えてzoom、word、パワーポイントとパソコンを本格的に使ったことがない私にとって前期は初めてなことづくしでした。大きなレポート課題が一気に出ても、同級生と大変さを共有できずつらかったときもありましたが、なんとか乗り越えられました! 新入生の集いでやっと同級生に会えてとても嬉しかったです!後期は対面できる機会が少しでも多くなってほしいです!(ユニコーン)

※松田自身がオンラインで思ったことは、授業や会議そのものは多分オンラインでもできるということです。オンライン授業が好きな人も苦手な人も両方いらして、両方の意見もたくさん聞きましたが、少なくとも授業として成立する。でも今までならば当たり前に出来ていた、授業前後の時間に「偶然人とばったりあって盛りあがる/共感し合う」みたいな時間だけはオンラインでは満たされず、その貴重さを強く感じました。

前期は課題が大変でした。提出ページで、「未提出課題消えた!よっしゃ!」って思ってたらその日か次の日に新しい課題が増えてました。( ˙-˙ ) 正直毎日パソコンとにらめっこばっかしてて、ホントにあっという間に前期が過ぎていったけど、充実はしてたな〜と感じます。とりあえず、夏はバイトして推し事します笑(まろまゆげ)

※「推し事」?誤字ですか?(トボケ) 「充実」と書いてくれましたが、「乗り切った感」はすごくあるよね笑

 前期の初め頃は、Zoomにまだ慣れていなかった上にパソコンもあまり使った事が無かったので、何かと大変でしたが、今思えばパソコンなどに慣れる良い機会だったなと感じています。  夏休みには、今まで録画していた映画やアニメなどを見ようかなと思っています。(なす)

※社会が強制的に次のステージに進んだ感のある数ヶ月だったね。これを良い変化とするのか悪い変化とするのかも今後も私達次第かも。

何も分からず気づけば前期終了していました。私昨日入学したよね?思っています。本当に寝て起きたら前期終了レベルです泣 前期の後半戦からがいちばん辛かったです。みんなの顔が見れる(Zoom越しですが)言語の授業では、みんなの顔を見て安心して泣きそうになるくらい疲れていました。授業でみんなの顔が会えないのは寂しくなりますが、とにかく前期が無事に終わったので自分を褒めたたえます!!(ぽんちゃん)

※zoom授業の顔出しはお互いを勇気づける行為だと思うんだよね。オンライン授業では、是非積極的な顔出しを!!

大学生活の始まりがオンラインとなってしまい、とても不安でした。しかし、歴文ラジオで色々な話しを聴くことができたり、グーグルのチャットで同級生と情報を共有できるようにしてくださったりと、このような状況の中でも先生、先輩方が色々とサポートをしてくださったおかげで何とかやっていくことが出来ました。また、大学の授業は高校の授業とは全然違うので、授業を受けるのが楽しかったです!ただ、ずっと家に引きこもっていて体力が落ちているので、対面授業が始まったら学校に通えるか少し心配です。夏休みは体力を取り戻すために少し体を動かしたいです。また、次のTOEICに向けて英語の勉強をしたいです。(ドンちゃん)

※歴文らじおとか、かなり前な気がするなぁ。たった3ヶ月前のことなのに笑 あの頃は授業もまだ始まってなくて、みなさんの不安感はすごかったよね。

夏は、たまたま2外で取ったらもっと勉強したくなった中国語と世界遺産検定の勉強をしたいです!!(あとはバイトをして社会勉強もしてお金を貯めて、待ちにまったヲタ活をします。)また、「新入生のつどい」で会った子と電話したりZoomしたり、初めて自由夏休みなので自分を甘やかして二学期に向けて楽しみたいです!!!(ぽんちゃん)

課題、課題、課題の毎日で、辛かったです。でも、授業を受けてみて、自分の興味のある分野に気づけたり、面白い話を聞けたりなど、思っていたよりも楽しいオンライン授業期間を過ごせました。夏休みはGHOST OF TSUSHIMAに勤しみます。(ハクちゃん)

※待望の和風オープンワールド系RPG!!現在の日本のゲームシーンからよくこの作品が生まれたな~と感動しています。

要領が悪すぎたのか、全然余裕がなくて、毎日10時間以上パソコンと睨めっこしてました。なので、目が悪くなったし、寝つきも良くないです。課題について聞きたくても同級生にも先生にも気軽に声をかけられず、不安がついて回りました。授業は全科目希望どおり受講できたので楽しかったのですが、オンラインで満足に意思疎通ができず、ストレスが溜まりました。常に時間の使い方を工夫して1週間に1日は完全に暇な日を作るようにしたり、学期末のレポート期間は特にちゃんと計画立てないとだったなーと後悔してます。夏になったら大学での学びに拘らず、興味があることをいっぱい勉強したいです。(バク)

※大学に行ったら何となく授業を受ける形になる対面ではなく、オンライン授業は自己管理能力が究極に問われたよね。それを乗り切ったみなさんは、授業内容だけではなく、これからのオンライン対応で生きていく力が本当の意味でグーンと伸びたと思います。でも改善点は一杯!学生、教員双方が体制をみなおして、良い後期になるようにしていこう!

今の率直な気持ちは、早くあそびたーーーーい!!制服ディズニーしたい、コロナのせいで学生らしいこと何一つ出来てない気がします(笑) 大学の授業は、初めてのオンラインで最初は戸惑いばかりでした。課題をどう提出するか分からないし…パソコンの操作難しいし…Wordの使い方分からんし…卒業出来るかな?などの不安がありました。でも、だんだんとオンラインにも慣れてきた気がします!オンラインの良い所は、なんと言っても授業が始まる直前まで寝られること!ホントこれに尽きる。前期は、課題のことを考えない日はないくらい頭の中が課題、課題となっていましたね。 夏休みは、アルバイトと友達と遊びたいと思います。(リコリコ)

※いや、学生も教員も本当によく頑張った!そして4月から比べると7月には相当落ち着いたよね。先生方も自分の授業の動画を撮って配信するなんて事をしたことがない方がほとんどだったと思うのですが、今は(ヒイヒイいいながらも笑)だいたいできるようになっている。これってすごい進化だと思う。

※せっかく身につけたスキルですので、対面授業になっても、動画配信を織り交ぜることで、授業のクオリティを上げることはできないかと考え続けています。

大学入学!!!ひゃっほう!!!ってところにコロナのせいで入学式もできず、約4ヶ月間大学の敷地に行けませんでした…。 7月に「新入生のつどい」で1回大学に集まった時は感動モノでした。今までの苦労を全て忘れるレベルでした。本当に。 オンライン授業で、目は疲れるわ課題は多いわ大学行きたいわで散々でした笑 でも4月のころは「1500字〜?!無理無理」とか言ってたレポートも7月の今では2000字も書けるようになり、1500字が少なく感じられます。(※個人差あり) 先生方も優しく、かなり助けられてばかりでした!感謝でしかないです…。(神様を拝むポーズ) 授業もとても楽しくて、考古学基礎での土器づくりで土器の虜になりました笑笑(青空喰種)

※なんとなく文章を書けるようになってきたってのは本当に嬉しい!あと「300字だったらこのくらい」「1500字だったらこのくらい」と書き込める内容量のだいたいの検討がついてくれば、さらにレポートに工夫ができるようになるね!

後期こそは学校で授業受けたいです!オンラインは通信料とプリンターのインク・紙代が死ぬほど取られます…(貧乏民) 4月のころは不安でしかなかったけどそれなりに楽しくやれてます! オンラインの中で繋がった同級生とのヲタク会話が1番楽しい!!!授業の合間の癒し!!!!! 前期頑張ってきて良かったです。 大学生になって最初の夏休みはネトフリのアニメ鑑賞に捧げます(ニッコリ)(青空喰種)

※夏休みは「やりたいこと」をやろう!それと同時に「やるべきこと」を2つはいれることを意識して下さいませ。バイト開始、プロジェクト、ボランティア、オンライン留学、免許取得……。「やるべきこと」の大きな核をつくることで、逆に「やりたいこと」にも身が入ると思うぞ。

オンライン授業についてなのですが、何も分からない状況で履修登録をし、授業を受けたので、不安でいっぱいでした。私はTwitterをやっているので同じ大学の人とある程度相談し合うなどできましたが、Twitterやってない人はさらに大変だったと思います。また、急遽オンライン授業になったので、先生方も生徒もお互いオンラインに慣れておらず最初はバタバタしていました(笑)先生によって課題提出する際のツールなどが違うのが、オンラインに慣れていなかったので尚更大変でした。課題や連絡が色々なところに散りばめられてしまって……(ちあき)

※歴文生はGoogleチャットで相談しあう場所は作ったぞ。「○○の授業取っている人いますか~?ちょっと聞きたいことがあります」みたいな書き込みがGoogleチャットにはかなりありました。利用できるツールを使っていこう。オンラインにおける情報共有方法の単純化は、この状況が続くならば一番の課題だねぇ。

よかったことは、学科の雰囲気です。zoomで交流会や質問会などがあり、不安も少しずつ薄れていきました。 最近多くの会社や小中高などが通常に戻ってきている中、大学生だけ(だけではないですが)が通学できないことをSNSで嘆いている方に、「対面である必要はない」「自分の努力次第で変えられるのに行動しないお前が悪い」などと厳しい言葉が投げかけられるのを見ますが、そうじゃないんだよなぁ……という気持ちです。対面で授業ができないこともするべきではないことも分かっているけれど、せめて大学生ではない人にこの現状を、この辛さを分かって欲しいと悲しくなります。 (ちあき)

※「『合理』的な考え方」を武器に殴り合っているSNSの戦場から距離を取ることが心の平安をもたらすかもよ。これはわりと真面目に。

夏にしたいことは、前期の復習です。特に第2外国語をやらねばと思っています。達成できるといいですね。。あとはこの外出自粛の中でも、なるべく楽しいことができたらと思っています。大学生は夏休みが長く楽しみにしていたのにこの有様で残念ですが、元々引きこもりなので普通に楽しみです^^*初めてのバイトでやりがいのある仕事をしているので、充実した夏休みになりそうです。(ちあき)

※夏休みは大きな予定(岩)を2個ぶちこんでおくことを意識するようにしよう!たとえば語学は1個の大きな岩になり得るよね。岩を最初にぶちこんでおかないと、なんとなくだらだらと「砂の時間」だけで埋め尽くされてしまうぞ。

結局一回も大学にはいけず、、、定期代が浮きました。レポートがとにかく多い!!!!先生方それぞれは少しの量だし期限も一週間だし~って思ってるかもしれないけど私たちがいくつ授業とっているかおわかりでして!?と頻繁になりました。まあテストがなくなったのは嬉しい!自粛期間中に沢山趣味が増えました。今きてるのはタイのドラマです。俳優さんがかっこいいんだ、、、、夏休みには沢山のドラマを一気見したいです!(するこ)

※授業出席確認が課題で行われた関係上、学生のみなさんは一定間隔でひたすら投げ込まれる球を打ち返し続ける「バッティングセンター状態」だっただろうなと思っています。課題提出方法が授業ごとで違って、ストレスがあったなどの点は改善の余地はあると思います。一方で、課題の総量については、教員は譲れぬラインです。課題の質や意味づけの面でご意見があれば、是非授業改善アンケートに!(出してしまったかもですが)

授業毎の出欠確認用の課題は比較的軽かったのでなんとかこなせましたが、中間・期末レポートのクオリティがあまりに酷かったです!!!夏休みの間に計画性とか資料の調べ方とか文章の組み立て方とか自分で訓練しようと思います… また、自己紹介カードでは皆はっちゃけてた(オタクの子多いですね!)のに「新入生の集い」での自己紹介タイムだと皆わりと大人しそうに見えたのでもっと打ち解けられたらいいなと思います!もっとお話ししたかった!!(こえび)

※レポートのクオリティを上げるためには経験値の蓄積しかない!考えた経験、話し合った経験、皆の前で勇気を持って発表した経験などなど。是非、オンラインながらも開催されている各種催しに参加して、人と関わり発言するチャンスを確保しよう!そしてそのなかで友達もつくっていこう!

前期のオンライン授業は慣れなくてほんとに辛かったです。特に課題管理…!始まったばかりの時は頭の中に入れてスケジュール管理してたんですけど到底無理でした。あと、自己管理が大変です。自分は新入生のつどいに参加できなかったのですが、趣味がかぶってる人とかいて、是非話したいと思いました!(おーさん)

※個人的には、みんなの「前期授業こんな風にスケジュール管理してました事例集」を集めて共有してみたいな~って思っています。課題の量もともかく、スケジュール管理力が問われる半期間だったもんね。

履修の反省点は、資格ばかりを意識しすぎて自分の専攻にしたい分野の授業をあまり取れなかったことです。資格の授業も楽しかったですが、前期で大体の感覚がつかめたので、後期からは専攻にしたい分野の授業も入れようと思います。 歴文の先生方がとても親切で安心しました。特に松田先生が熱心にいろんなことを企画してサポートしてくださったので、非常に助かりました。特に、クラス会の後のブレークアウトセッションでは皆が自分と同じ思いであることを知れてさらに安心できました。CAが松田先生で本当に良かったです。(ポチ太)

※なんか自作自演感がでますが笑、そういって頂けて本当にありがたく存じます。学生から絡んでいったときに、邪険にするような先生は歴文にはいないと思います。相談したいこと、話を聞いてみたいことがあったら、松田のみならずいろいろな先生に積極的に関わっていこう!教員として一番困るのは、みんなが悩みを抱えたまま閉じこもることだからね。そうすると助けようもなくなってしまうから!

オンライン授業についての良かった点は、パソコンとの距離が縮まったことです。わたしはパソコンに苦手意識があったのですが、オンライン授業をするにあたって自分のパソコンを用意しないといけなくなり、そして毎日パソコンに向かわないといけなくなり、パソコンへの苦手意識がなくなりました。今では自分のパソコンに愛着すらあります。 オンラインで厳しかった点は、規則正しい生活をすることです。授業(毎日ちがう時間)に合わせて起きて、お昼休憩でだらけてしまって午後の授業の課題は夜や土日に回る、となることが多かったです。後期から、いや夏休みから、規則正しく生活したいです。(ポチ太)

授業の感想は、動画配信型(特にGoogleドライブ)が一番受けやすかったです。語学の授業は、zoomでの対面型が合っていたと思います。しかし途中で落ちてしまうとやはり焦ります。一方で一番やる気が出るのはzoomでの授業でした。数少ない他人と触れ合える場だからです。歴史文化基礎Ⅰがレポートを書くなどの大学で必要になる情報を沢山知れて、良かったです。あと、考古学の先生が面白くて、考古学基礎と概論のある日は少しうれしかったです。地域観光学概論も、世界中の地域ごとに異なる観光の特徴を知れて面白かったです。教職の授業も面白かったです。特に法学の先生が面白く、中学生の時から公民は苦手だったのですがこの授業のおかげで政治や法律に興味を持つようになりました。(ポチ太)

※1年生のときに一番大事なことは、自分の興味の幅を広げること。そういう意味でポチ太さんは、関心をもてる多くの授業に出会えて本当に良かったと思います!

2020年2月のスクーリングの写真。こんな風にグループワークが出来る日がまた来る事を祈っています。

前期特研(香港危機のこれから)続報 [2020年07月27日(月)]

東洋史教員の牧野です。6月24日に開催されましたオンライン特研「香港危機のこれから:デモから国家安全法へ」(本ブログ7月5日記事)に関し、講師の倉田徹先生から以下のお便りを頂戴しました。

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ご質問への回答
倉田 徹(立教大学)

6月24日の歴史文化学科特殊研究講座にご参加下さった皆様、ありがとうございました。その際にチャットで多数の質問を頂きましたが、時間の都合でお答えすることができないものも多くありました。大変遅くなってしまいましたが、その一部にお答えします。

Q.日本政府の香港問題での対応
5月28日に「国安法」制定が決定された際に外務省は中国大使を呼び出して憂慮を伝えるなど、過去の日本の香港問題での対応と比べれば強い反応をしています。ただ、米国のような制裁に踏み切ることはないようです。

Q.米国は中国を民主主義の国にしたいのか、なぜ中国はそれを拒むのか
民主主義国同士は戦争を回避することが政治学の理論でも言われており、米国にとっても民主主義国が増えることは利益になるでしょう。一方、中国が拒む理由は、共産党政権の指導者の立場になって考えるべきです。中国が民主主義になると言うことは、つまり、共産党政権を打倒して、革命が起きると言うことです。

Q.日本の賢い外交とは
民主主義国である日本にとって、周囲に民主主義国が多いことは、国際環境の安定をもたらします。一方、日本は民主主義国でない隣国に多数接しています。それらの国とも衝突を回避しながら共存せねばなりません。こうした複雑な環境にあっても、平和と安定をもたらすことができる外交が賢い外交だと私は考えます。

Q.「国安法」は、「一国二制度」の「五十年不変」の期限が終わることを見越した布石なのか? 香港人はどう考えているのか? 2047年が近づいたら香港人はデモをするのか?
私は、今回の中国の動きは、予定された通りの計画的な動きというよりも、むしろ香港で想定外の事態が発生したことに対する対応という側面が強いと思っています。本来、国家の安全についての法律は、香港が自ら制定することが想定されていました。
よく「2047年に香港はどうなる」という質問を頂きますが、上記の理由で、私は「分からない」としか答えようがありません。「中国は長期計画に基づく国作りをしている」というようなことを言う人もいますが、実態は、中国の改革・開放は「足場の石を探りながら河を渡る」と言われたような、少しずつ実験をしては、その時の状況を踏まえて臨機応変に対応するという形を取ってきました。香港問題もそうでしょう。今後20年以上の間に何が起きるかは、予測できないものと考えるべきです。なにぶん、今から2年ほど前には、香港政治は大いに安定していると言われていたのです。

Q. 2047年の香港の運命を私たちは変えられるのか? 香港人に逃げ場はあるのか?
英国や台湾などが「国安法」を受けて香港人の受け入れを拡大すると言っています。国際社会の圧力が、情勢によっては中国を変えることはできるでしょう。

Q.香港の考え方をインスタグラムなどのメディアで大陸に伝えることはできるか?
Facebook、Twitterなどと同様に、Instagramも大陸では禁じられていますが、一部の人たちは特殊な技術を使って見ています。ある程度のことを伝えることは可能でしょう。ただ、中国国内では香港のデモ参加者を批判する報道・情報が圧倒的に強く、デモ参加者を理解したり、支持したりする人は今のところは稀です。

Q.デモに参加することを香港の若者はどう考えているのか?
香港では年間10000件のデモが起きると言われます。デモに参加するのはごく当たり前、普通の行為です。実際、アジア各国の人々の価値観を調査した結果でも、香港ではデモに参加することが特に変わったことではないとして受け入れられていることが示されています。

Q.日本で報道されているものと、実際のデモの実態に違いはあるか?
日本に限らず、報道は概して激しいものや劇的なものを強調するくせがあるのは常識だと思います。ただ、だからといって報道が間違ってると考えて、その情報を避けるのは危険だと思います。こうしたくせを踏まえて、自分の判断力を動員して、慎重に情報を判断すれば良いのです。「報道はウソだ、実際はこうなんだ」と主張するようなネット情報は、大部分が報道以上に大きく偏っていたり、完全なウソであったりするものです。

Q.警察はなぜ同じ香港人のデモ参加者に、暴力を振るうのか?
重要な問題です・・・2014年の「雨傘運動」では、デモ参加者が「警察だって香港人」というコールをかけたところ、警察官が動揺して、厳しく取り締まることをためらったということがありました。そこで政府はこの「教訓」を受けて、この後専門のデモ鎮圧部隊を整備したのです。そこでは、単にデモを鎮圧する技術だけではなく、「暴徒」を鎮圧する任務を遂行せよとの、思想教育も徹底されていると言います。
しかし、こうしたことは決して、香港だけの問題ではありません。例えば、戦場で兵士はなぜ人を殺すのか。実際、訓練を受けていない兵士は、人を殺したくないため、「わざと」敵兵に対して撃つ銃弾を外すことも少なくないそうです。

Q.中国のような監視が、香港でも意識されているのか?
香港は非常に警察の多い都市であると言われます。中国大陸ほどではないものの、監視はかなり密に行われていると思います。

Q.デモの申請はどこに対して行うのか、申請すれば共産党に情報が漏れないのか?
香港ではデモ行進は警察に事前に申請し、許可を得ることが義務づけられています。返還前には一時期届け出制になりましたが、返還後に許可が必要な形に戻されました。これは人権の後退と見られますが、少なくとも昨年以前はデモが不許可になることは非常に少なく、許可を得た合法なデモは、警察が交通整理をして協力しました。これは日本も同様ですね。もちろん、警察に許可申請を出せば公開の情報になりますから、共産党を含め皆がデモの情報を知りますが、合法なデモであれば何ら問題はありません。しかし、去年の無許可の抗議活動の一部は、政府機関への突入などもありましたから、当然許可申請は出さずに、密かに計画されて、実行されるものでした。

Q.香港でデモ以外に声をあげる方法は?
完全な民主主義体制ではないですが、選挙が存在します。去年11月の区議会議員選挙では、民主派が85%の議席を得て圧勝しました。現在民主派は、9月の立法会議員選挙で、過半数の獲得を目指しています。

Q.周庭さんが逮捕される可能性は?
周庭さんはすでに3回逮捕されています。現在は裁判中で、違法集会の煽動の罪に問われています。

Q.デモ参加を理由に学校や会社を休むことは認められるか?
学校であれば欠席扱いになると思いますが、少なからぬ先生たちも、学生の行動を理解しています。企業は休暇を取らなければ欠勤になるでしょう。

Q.デモで日常生活に変化は生じたか?
衝突は全香港に広がりましたから、当時は多くの人が、家の近くで催涙弾が撃たれたり、交通が麻痺したりと、影響を受けていました。しかし、日本人なら怒りそうな状況になっても、香港人は比較的冷静に対応していたという印象です。もちろん、デモを支持していた人が多かったからではありますが、むしろ、災害が起きても定刻に出勤しようとして、電車が少し遅れるとすぐ怒るような日本人が異常なのかもしれないと思います。

Q.香港で行くべき場所は?
現在香港はコロナ禍のため、全ての外国人の入国をほぼ拒否しています。残念ですね。ただ、もし開放されたときには是非行ってみて下さい。観光スポットも多いですが、私が考えるに、香港は目的もなく街をぶらつくのが最も楽しいと思います。不思議な発見がいろいろあると思いますよ。


 

倉田先生にはご多忙を極めておられるなか、このたびも歴文生のためにご丁寧にご指導くださり誠に有難うございました。今回の特研をつうじて香港への興味関心を深めた皆さんは、この夏、倉田先生の以下の著作を読んでみましょう!

倉田徹『香港 中国と向き合う自由都市』(岩波書店、2015)

https://www.iwanami.co.jp/book/b226365.html

倉田徹・明子『香港危機の深層 「逃亡犯条例」改正問題と「一国二制度」のゆくえ』(東京外国語大学出版会、2019)

http://www.tufs.ac.jp/NEWS/notice/191227_2.html

ジョン・キャロル著、倉田徹・明子訳 『香港の歴史――東洋と西洋の間に立つ人々』(明石書店、2020)

https://www.akashi.co.jp/book/b516077.html

歴史文化学科の新入生対応 [2020年07月24日(金)]

こんにちは、松田です。

4月~5月における歴史文化学科のオンライン体制整備について、松田が話している動画が、昭和女子大学入試情報サイトにアップされました。

学内向けに録画した動画なので、ゆる~く話していますが、逆に大学におけるオンライン支援体制のリアルなところが分かるかと思います。是非ご覧下さいませ。

2020年度前期特殊研究講座がオンラインにて開講されました [2020年07月05日(日)]

歴史文化学科教員の牧野元紀(准教授・東洋史)です。
さる6月24日、歴史文化学科では倉田徹先生(立教大学教授)・倉田明子先生(東京外国語大学准教授)をお招きし、特殊研究講座「香港危機のこれから:デモから国家安全法へ」をオンラインで開催しました。

香港を対象とした中国政府による国家安全法が議決・施行される直前のこのタイミングで、香港の政治・歴史研究のエキスパートでいらっしゃる両先生にご講演頂くということで、開催前から学内外で大きな注目が集まっていました。

前半の講演では、香港が19世紀半ばのアヘン戦争以降にイギリスの支配下で貿易都市として出発し、以降は大陸からの政治的経済的束縛を逃れる自由都市として発展を続けてきたことが歴史的に理解されました。そして、その自由こそが香港の拠って立つ都市のアイデンティティであり、国家安全法の施行によって根本的危機に陥っていること、そしてそれは日本に住む私達にとっても決して対岸の火事ではないことが明快かつ丁寧に示されました。

後半では、パネリストとして香港出身で歴史文化学科4年に在学中のチョンさんと、香港在住で日本に留学経験のあるエスターさんのお二人を迎えて、両先生との公開ディスカッションが行われました。ZoomのQ&A機能も用いて歴文生との間でも白熱した議論が展開されました。香港市民のなかでも世代や立場によって考え方にいろいろな違いがあること、香港の若者と日本の若者では民主主義に対する意識の落差があることなどが明確となりました。コメントのいくつかを以下にご紹介します。

今回ずっと関心のあった香港の今について有識者である先生方、香港人のお二人から実際に伺うことが出来て嬉しかった。日本は政治に関する関心が本当に低く、バイト先のパートのおばさんも今まで一度も選挙に行ったことがないと言っていて驚いた。香港の人が政治に関心が高いのは生活に実際に影響が大きく、また政治に対する教育もされているからだと分かった。日本も見習って政治を生活に取り入れて考えるよう教育をしなければならないと感じた。また、男女差別が未だ日本では深刻な中、「男女平等っていうことが不平等」というチョンさんの言葉にまさしくそうだと思った。しかしながらそう声にしなければ変わらない日本の社会体質だから仕方がないのかなとも思う。今日本が香港にできることは何か、私はまず歴史を知ることだと考える。無関心でいる前に知ってから自分で考えることが私たちにとって必要だと感じた。【歴文3年匿名】

今回の特殊研究講座を通じて香港デモが決して他人事ではないこと、また、自分の政治への関心の低さを痛感した。また、チョンさんが政治への意識が低い故にいつの間にか決定した法案が気づいた時には手遅れで、自分の権利が危ぶまれるような恐ろしい事態を招くかもしれないという内容や、香港の方のデモに参加する際の心情をお聞きして、主張できるときに主張をきちんとするべきであり、そのために常に世界情勢・情報に意識を持つ必要があると感じた。破壊を伴うデモに対する賛否両論は、香港の中でも様々あるようだ。しかし、日本のように政治に関心も持たずに平和だと過信し、デモ隊を少し異端として扱う、政治に関する考えを発信することをあまりよしとしない等の風潮は政治への参加をより遠ざけてしまう要因なのではないかと感じた。【歴文3年匿名】

香港の独特な環境はイギリスの租借地であったことが大きな要因となっていると考えられる。また、その環境の中で自由な経済活動や言論活動を行ってきた香港人にとって、社会主義で言論の統制などを行っている中国共産党統制下になることは、危険を感じることだと分かった。特に香港人にとって自分たちの自由を主張することは、異なった主義がすぐそばに存在しているからこそ当たり前のことであり、それに伴い若者の政治的活動も活発になるのだと感じた。日本でデモ活動が多くない理由は教育方法の違いによるものもあるだろうが、日常生活において自由を侵されるという危機感がなく、ある意味平和な環境が原因ではないかと感じた。【歴文3年SK】

今回の特殊研究講座は、ニュースなどのメディアにも取り上げられることも多い香港のデモについてだったのでとても身近な内容に感じ、聞き入れやすかったです。なぜこんなにも香港のデモ活動が問題となっているのか、若者はなぜこんなにも反対しているのか、そもそも何が問題となっているのか、香港と中国の関係についてよく理解できたと思います。今回の内容は歴史という私たちが普段学んでいる内容が如何に現代で重要視されているのかが明確に分かるお話でした。特に私のイメージでは、もともと香港は中国の1つというイメージよりイギリスの植民地から独立した国というイメージだったので、こんなにも政府が強硬手段をとるのに意外性を感じていましたが、経済的な面なども配慮することで理解できました。若者がデモを行う仕方も新しい方法がとられ、私たちもこの問題に注目することで自身の国への意識を高める必要があると感じました。【歴文2年NS】

最後に、チョンさんから一言。

「今回の講座は私にとって違う視点から香港を見ることができるいい機会だったと思います。香港はイギリスの植民地時代は、平等でもなく、民主的でもない時代でしたが、今日多くの香港市民が植民地時代の生活のほうが今よりも良いと言っていますので、やはり中国に返還された後、不満を持つ人々が多くなると考えられます。講座の後半のディスカッションで私はパネリストの一人として参加させていただき、香港のエスターさんと講師の倉田先生とお話ができてとても嬉しかったです。私は去年香港に帰っていませんので、現在の香港の状況はそんなに詳しくはありません。エスターさんから直接皆さんにメッセージを伝えて頂くことで、資料からだけではなく、直接香港にいる方から今実際にどういう生活をしているのかを知ることができたと思います。皆さんからは私が想像していた以上にたくさんのご質問を頂きました。あいにく全てに答えることはできませんでしたが、日本の学生の皆さんも香港の現在の状況に対して以前よりも身近な問題として関心を抱かれたのではないかと思います」

ご多忙のなかご講演頂きました倉田徹先生と倉田明子先生、ディスカッションで貴重なご発言を頂きましたエスターさんとチョンさん、有難うございました!

新入生のみなさまへ! [2020年04月02日(木)]

こんにちは、新入生のクラスアドバイザー(担任)をすることになりました松田忍(日本近現代史)です。

新入生のみなさま、いよいよご入学ですね!おめでとうございます!

4月3日に大学から封筒を発送いたします。封筒には、みなさま新入生と大学とがつながる手段について書かれた超重要書類が入っています。案内をご覧いただいて、メールの設定など、書かれていることを確実におこなうようにお願いいたします。その設定がすんではじめて、みなさまと歴史文化学科とがつながることができて、みなさまにいろいろな連絡を取れるようになります。

さらにそのあとは各種ガイダンスをyoutubeなどで動画配信していきます。授業の履修方法が一番心配なことだと思いますが、まずはガイダンス動画を見ていただくのが一番かと存じます。動画配信日程も封筒のなかにいれておきます。

さらに、動画を見た上で、わからないことがでてきた場合は、オンライン通話、メール、電話などのルートにて、質問に対応しますよ!授業登録の締切は4月20日12時になっています。まだまだ時間はありますので、まずは落ち着いて封筒が届くのを待って下さい。

実は、先輩方も今年の新入生のことをとても心配していて、みなさんに対してオンライン動画通話でサポートする企画を立ててくれていますよ。お楽しみに!

一度つながれば、そのあとは新入生のみなさまをサポートしていきますのでご安心を!

【Sanchart】昭和リエゾンセンタープロジェクト成果発表会で報告しました [2020年03月11日(水)]

昭和女子大学と三軒茶屋と世田谷美術館をArtでつなぐプロジェクト「Sanchart(サンチャート)」の2019年度のご報告です。今回で「Sanchart」は8年目となりました。

少し前のことになりますが、2月14日に「2019年度昭和リエゾンセンタープロジェクト成果発表会」がオーロラホールで開催され、歴文3年の北村有唯佳さんと岩﨑由奈さんが「Sanchart」の報告をおこなってくれました。

「Sanchart」の活動は、秋桜祭での展示とワークショップが中心となります。

本年度は世田谷美術館で開催される「奈良原一高のスペイン —約束の旅」展の広報のために展示とチラシの配布をおこないました。また展覧会のテーマに関連させて「闘牛クッキー」を提案し、三軒茶屋の「シュシュクリエ」さんに作っていただき販売しました。

「1年間の成果となる発表の場を設けて頂き、貴重な体験をすることが出来ました。」

北村さんからのコメントです。

さらに昨年に続き、本年度も活動の締めくくりとして有志のメンバーでリーフレットを作りました。自分たちで手分けしながら原稿執筆、編集とデザイン、写真のレイアウト、数回におよぶ原稿の校正、さらに印刷所とのやり取りまでおこないました。頑張って仕上げたリーフレットです。

「サンチャート」は、秋桜祭で展示発表をおこなうプロジェクトとしてだけでなく、来年度からは、テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)と合同でおこなう「コミュニティ・アート」の授業へと発展していきます。

木下亮(西洋美術史)、鶴岡明美(日本美術史)