新任教員紹介:村山 憲男先生

心理学科では今年度新たにお二人の先生をお迎え致しました。
まずは臨床心理学分野の准教授・村山 憲男先生をご紹介致します。
発達心理学分野の専任講師・野嵜 茉莉先生の紹介記事はこちらです。

先生のご専門とその魅力を教えてください。

私は心理学のなかで、特に認知症睡眠スポーツという3つのテーマに注目しています。

「認知症」の分野の魅力は色々ありますが、そのひとつに多職種連携という点があると思っています。心理学は認知症の分野でかなり重要な役割を担っていますが、一方で、心理学が単独でできることはあまり多くありません。
心理学の知見を他分野に生かしたり、他分野の知見を心理学のなかで活用したりして臨床活動研究活動を進めてきました。

「睡眠」は、以前に北里大学に所属していた際、この分野の第一人者の先生と一緒に働いたご縁があって、興味を持ちました。

睡眠が心身の健康に重要な要因であることはよく知られていますが、そもそも「なぜ眠るのか?」という疑問に、科学的説明が十分にできないままでいますし、分っていないことが実はまだたくさんあります。

「スポーツ」については、2020年度まで順天堂大学に所属していた関係で、アスリートの方々とのご縁ができました。スポーツや運動は心の健康にも良い影響があることは多くの研究で報告されているので、心理学の分野でも積極的に活用していきたいと思っています。

最近の研究テーマについて教えてください。

上記の3つのテーマのうち「認知症」については、国からの研究助成金を頂いて、レビー小体型認知症という認知症を鑑別する簡単な心理検査法の開発を進めています。

「睡眠」については、新たなプロジェクトをゼミナールの学生達と一緒に立ち上げて、研究を進めていきたいと考えています。私自身としては、いま一番注目しているテーマです。

また、「スポーツ」は、いまはモチベーションをテーマにした研究を進めていて、近いうちに具体的な研究成果が示せると思います。

 

プライベートでは何か関心はありますか。

これまでは、美術、映画、小説などを趣味として挙げてきましたし、いまでも好きなんですが、実際には、漫画、ゲーム、アニメなども好きです。

世代的には、物心がついたときにゲームウォッチ(←知ってます?)があり、小学生の頃にファミコンが発売され、その後、ちょうど中学生の頃にスーファミ、高校生の頃にプレステ、大学生の頃にプレステ2…と、ゲームの進歩とともに自分も成長してきた印象があります。

在学生へのメッセージをお願いします。

「人生100年時代」と言われるなか、女性のキャリアのあり方も以前から随分変わってきました。

皆さんの今後の豊かな人生を考える上で、これからの進路には「就職」だけではなく、「大学院進学」や、「就職した後に大学院進学」といった方向性もあることを、ぜひ選択肢に入れて頂きたいと思います。

心理学科を希望する受験生に向けてメッセージをお願いします。

心理学は、とても面白く、生活にも役立つ実践的な学問です。

私は1年次の臨床心理学概論という授業を担当しますので、お会いできるのを楽しみにしております。
2021年度 1年次必修「臨床心理学概論」~生活に役立つ臨床心理学~

最後に学生におすすめの本があれば、ご紹介をお願いします。

敢えて心理学以外で…

・『科学哲学』(岩波書店) 著:サミール オカーシャ 訳:廣瀬 覚

・『ウィトゲンシュタイン入門』(ちくま新書) 著:永井均

・『荘子(100分de名著ブックス)』(NHK出版) 著:玄侑宗久


その他の教員の紹介は「心理学科オリジナルページ」をご覧ください。