先日,公認心理師科目の1つ「心理実習」において,今年度初の「学外実習」が行われたことを報告しました。
▶2021年度 公認心理師科目「心理実習」:東京障害者職業センター
今回,実習に参加した4年生に実習体験談を書いてもらいました。
今後,「心理実習」の履修を考えている在学生や,心理学科を目指す方は是非参考にしてください。
職員の方から詳しくお話をうかがって、センターでの支援の仕方や、利用者とのかかわり方についてイメージをつかむことができました。 「就職」が最終目標ではなく、職場での人間関係から生活リズム、そして体調管理なども支援の対象であり、最終的にはジョブコーチ(職場適応援助者)※がいなくても仕事ができる状態を目指していることが分かりました。
また、社会的には障害者雇用への理解がまだまだ不十分であり、就職後にもさまざまな支援が必要となることも分かりました。このような中で社会に向けて適切な情報を発信していくことは、障害者雇用に対する不安の軽減へと繋がるため、その役割の重要さを改めて感じました。 あっという間の時間でしたが、障害者の方への職業支援について多くのことを学ぶことができました。 (4B 中里) ※ジョブコーチ(職場適応援助者)…障害特性(得意なことや苦手なこと)を踏まえた専門的な支援を行い、障害者の職場適応を図る役割を担う人のこと。 |
センターでの実習を通じて、新しい知識や観点を得ることが出来ました。 私自身、「産業・労働」分野について、他の分野よりも特に知識が少なく、具体的にどのような支援が行われているかあまり知りませんでした。しかし、今回の実習を経て、センターを利用する方を中心に、そのご家族や就職先に対して、互いに仕事のしやすい環境を作るという援助が重視されていると感じました。
特に、心理的アセスメント※においては、「どんな仕事に就けるか」ではなく、「働くために何をすべきか」という観点を持つという点が印象に残りました。 また、当人と周囲環境とを繋ぐという役割は、他分野でも求められているものであり、心理職として働く上で忘れてはならないものだと思いました。 (4B 井藁) ※心理的アセスメント…観察や面接,心理検査などを通じて,支援の対象となる人が抱えている問題だけでなく,その人の強みなども含めた全体像を理解すること。支援の方向性を決める上で重要なプロセス。 |
(「心理実習」担当教員)
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