心理学科では,その年に提出された卒業論文の中で極めて優秀なものを「優秀卒業論文」として選出しています。
今回,2021年度「優秀卒業論文」に選ばれた5名の学生さんにインタビューを行い順次紹介しています。
▶『モデルの人種による広告効果の相違および外国文化羨望との関連性』
卒業論文で扱われる内容を知っていただくきっかけになれば幸いです。
批判的思考態度と同調性がインターネット上の情報に関する判断に及ぼす影響
女子学生にとって自我関与※1が高いと思われる美容とダイエットに関する情報に対して、批判的思考態度(以下のスライド参照)と同調性※2がどのような影響を及ぼすのかについて調べました。
具体的には、美容情報(ゴールデンタイム、リンパマッサージ)とダイエット情報(炭水化物ダイエット、半身浴ダイエット)に関するTwitter上の投稿とそれに対する返信コメントが書かれた画像を作成し、返信コメントすなわち他者の意見に触れることで、もともとの情報に対する評価がどのように変わるのかを検討しました。
※1 自我関与(ego-involvement)…ある事柄や判断となる対象が自分にとって重要なもの,自分に関連のあるものとして考えること。自己関連性とも。
※2 同調性(conformity)…行動や考えを決める際,他者および集団の意見や判断などに合わせようとする傾向。
私の所属する松野ゼミでは、KJ法®※3の考え方を参考にして自身の興味関心を見える化しながら研究テーマを決めていきました。
具体的には付箋一枚ごとに、自身が考えていることや好きなことをそれぞれ自由に書いていきます。
これを複数回繰り返し、付箋の内容ごとに小グループに分け、タイトルをつけます。そして似たような要素の小グループをさらに大きなグループに分け、再度タイトルをつける…というようにまとめていきます。
作業の結果、私の場合「思考」と「言葉」というグループに大きく分かれました。先生と個別相談を重ね、長いこと悩んだ末、今の研究テーマに決まりました。
※3 KJ法®…文化人類学者・川喜田二郎によって発案された問題解決のための発想法の1つ。断片的なデータをまとめ上げていくプロセスを通じて創造的な発想が促されるとされる。
年末までに書き終えることを目標に、月単位の進行計画を立てて執筆を進めました。
困りごとがあれば先生が親身になって相談に乗ってくださったので、とても心強かったです😊
ひと言で心理学と言ってもその領域は幅広く、学べば学ぶほど面白い学問だと思います。
皆さんの頑張りを応援しています!
(4A 栁澤)
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