2022年度 優秀卒業論文『読み書きに困難感をもつ女子大学生の視写課題における視線パターンの特徴』

心理学科では,その年に提出された卒業論文の中で極めて優秀なものを「優秀卒業論文」として選出しています。
2022年度も5名の卒論が「優秀卒業論文」に選ばれました🎉
今回は、困りごとを抱える人の支援に関する研究を紹介致します。

読み書きに困難感をもつ女子大学生の視写課題における視線パターンの特徴

卒業論文の内容を教えてください。

読み書きに困難感をもつ女子大学生は、困難感をもたない女子大学生と比較して、視線👀の動きにどのような特徴が見られるのかを研究しました。

具体的には、ディスプレイに表示された文章を手元の用紙に書き写してもらうという「視写課題」を用意し、視写課題を行っている際の視線の動きを計測しました。

そして、その計測結果を基に、女子大学生においても読み書きに対する困難感の有無で視線の動きに違いは見られるのかを検討しました。視線の計測は本学にある「アイトラッカー」という装置を使用しました。

児童対象の研究では、読み書き困難の有無で視線が異なることが分かっています💡
研究テーマはどのように決めましたか?

ボランティア先で、読み書きに限定して困難感をもつ生徒の存在を知ったことが大きなきっかけです。

そして、読み書きに困難感をもつ人の支援につながるような研究を行いたいと思い、このテーマに決めました。

学習障害(LD)のひとつに読み書き障害があります📖✏

 

研究を行う上で工夫したことや,大変だったことを教えてください。

工夫したことは、文章を書き写す用紙に罫線を引いたことです。これは、実験参加者間で文字の大きさに差が出ないようにするために行いました。本研究は視線の動きについて調べたかったので、他の要因が結果に影響しないように工夫しました

一方、大変だったことは、アイトラッカーの操作です。全く知らない状態からのスタートだったため、初めて視線の計測ができた時は嬉しかったです✨

課題を工夫することで調べたいことが結果に表れるようにしました💡
最後にこれから心理学科を目指す方に一言お願いします。

心理学の分野は非常に幅広く、いろいろな場面で活かせる学問だと思います。皆さんの受験勉強も心理学を活かせば、より効果的に進められるかもしれません。

体と心を大切に頑張ってください。応援しています📣

(4B 瓦谷)

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