2024年6月8ー9日に神奈川大学横浜キャンパスで開催された「日本音楽知覚認知学会」2024年度春季研究発表会において、本学心理学科准教授の池上真平先生がポスター発表選奨賞(Award for the Best Poster Presentation)を受賞しました👏
心理学科では心理学の主要4領域(「認知」「発達」「臨床」「社会」)が学べるカリキュラムを用意していますが,心理学には特定の対象や年齢層を対象にしたより専門的な分野もあります。 前回は青年心理学の特集記事を公開しました。 [sit[…]
受賞対象ポスター発表
池上真平 (昭和女子大学)
音楽制作者から聴取者への縦ノリ・横ノリの伝達
受賞された池上先生に,研究内容や研究と関連する心理学総合演習の活動について紙上インタビューを行いました💁♀️
今回受賞した研究は,「音楽制作者から聴取者への縦ノリ・横ノリの伝達」というタイトルです。
音楽には,身体の動きを促す特性があります。
例えば,音楽を聴いていて,頭を動かしたり身体を揺らしたりして,ノリたくなることって,ありますよね。
今回の研究では,「上下(縦)方向や左右(横)方向の身体の動きを,音楽で狙った通りに促すことができるのか?」ということを調べようとしました。
第一線で大活躍する音楽家の方々に短い曲を計60曲作っていただき,それらの曲を使って評定実験を行いました。
実験の結果,音楽家の皆さんの意図した通りに,聴取者は上下や左右に身体を動かしたくなることがわかりました。
さらに,音楽の特徴と評定値の関係について解析を進めたところ,身体を縦に動かしたくなる音楽と横に動かしたくなる音楽には,それぞれの特徴があることもわかりました。
私は「どのような音楽がどのような身体の動きを促すのか。その背後にどのようなプロセスがあるのか」ということに関心を持っていて,大学院生のときから継続的に研究をおこなってきました。
「心理学総合演習」では「音を楽しモーション」というプロジェクトをしていて,私の長年の関心でもある音楽と感情と身体の動きの関係について,学生の皆さんと一緒に探求しています。
前期は,具体的には音楽制作ソフトを中心に音楽の機材を心理学研究に活かす方法を実演して伝えたり,モーションキャプチャという身体の動きを計測できる機器の使い方を一緒に覚えたりしました。
今後は,今回賞をいただいた研究の次段階の実験を,プロジェクトの参加学生の皆さんと一緒に進めていきます。
参加学生さんの学年は,1年生から3年生と様々です。
リアルな研究活動に参加してもらうことで,研究の醍醐味を味わってくれたらと何よりですし,プロジェクトの参加経験をご自身の卒業研究にも活かしてもらえればと願っています。
(池上 真平)
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