心理学科では今年度、臨床心理学分野に助教・榎本万里子先生を新たにお迎えしましたのでご紹介致します。
「臨床心理学」が専門です。集団心理療法(特に「心理劇(サイコドラマ)」)に関心を持っています。公認心理師、臨床心理士の資格を有する心理専門職として、精神科クリニックのデイケアで、精神的不調により休職している方を対象に復職支援を行う「リワークプログラム」を担当し、心理劇を実践してきました。
心理劇は、身体表現を用いて個人や集団の課題あるいは関心事を即興劇として演じ、自己や他者、両者の関係への気づきを深め、参加者の心理社会的成長を促します。心理劇では、即興劇に登場する人物やモノを演じる役割の人を「補助自我」と呼びます。「補助自我」の役割体験は、“人の役に立てた!” と感じられる体験(愛他体験)となりうるもので、集団心理療法ならではの(特に心理劇で感じられる)体験です。
心理劇への参加を通して、人と人とのつながりやそのありがたさ、人を支え人に支えられていると感じられるところに魅力を感じています。
日常における傷つきや、罪悪感や恥といった自意識感情に関心があり、トラウマ治療としての心理劇について研究したいと考えています。
また、復職支援における心理劇の有用性やエビデンスをどうつくるか、公認心理師養成課程における多職種連携の教育と心理劇の基本技法の活用についても研究していこうと考えています。
子育て真っ最中で、日常の何気ない家族とのかかわりの中で、子ども自身の好奇心や相手を思いやる力をどのように伸ばしてあげられるかについて関心があります。休日には、自然☘️にふれる体験も大切にしています。
大学での経験を通して養われる力は、社会に出てから必ず自分自身を励まし、助けとなり、強みになります。たとえうまくいかないことや大変なことがあっても、それは勇敢に立ち向かい挑戦している証です。
失敗から学べることはたくさんあります。今ここでの体験を大切にして、卒業後も社会で生き抜いていく力を、ぜひ昭和女子大学で存分に養っていってください!
“心理学を学びたい!” という皆さんの意欲と好奇心が、心理学科を盛り上げ、皆さんの人生の大切な4年間を彩る原動力になるかと思います。ぜひ一緒に学びましょう。心理学科でお待ちしております😊
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『心理劇における体験過程と効果に関する臨床心理学的研究』(著:榎本万里子、昭和女子大学出版会)
私事ながら、昭和女子大学の博士論文出版助成金をいただき、昭和女子大学出版会にて本を出版していただきました。これから “心理劇を研究してみたい!” という方や、“心理劇って面白そう” と心理劇に興味を持っている方に、一度読んでいただけたら幸いです。 |