新任教員紹介:池田亜紗 先生

心理学科では今年度、社会心理学分野助教池田亜紗先生を新たにお迎えしましたのでご紹介致します。

 

先生のご専門とその魅力を教えてください。

社会心理学が専門です。私たちはいつでもどこでも同じようにふるまうわけではありません。同じ人でも、どんな状況にいるか、誰といるかによって、感じ方や捉え方、ふるまい方が変わることがあります。

例えば、友達といる時と家族といる時では少し違いがあると感じることはありませんか。他にも、自分に自信が持てることもあれば、誰かと比較して自信を失ってしまうこともあります。このように、私たちの心や行動は「他者」の存在によって大きく影響を受けています

この視点が社会心理学の特徴であり、面白さでもあると感じています。扱うテーマの多くが日常的な現象であるため、身近に感じやすいのも魅力の一つです。

最近の研究テーマについて教えてください。

私は現在、悩みや問題を抱えたときに、周りの人に助けを求めたり、相談したりする「援助要請行動について研究しています。

誰にも相談できず、一人で悩みを抱えこんでしまった経験や、周りにそういった人がいた経験はありませんか。助けを必要としている人が、どのようにすれば助けを求めやすくなるのかという点に関心があります。

そして、社会心理学の観点から、どのような関係性や環境があれば人は援助を求めやすくなるのかを明らかにしたいと考えています。

プライベートで何か関心はありますか。
美味しいものを食べることが好きで、休日にはカフェ🍵めぐりを楽しんでいます。これからは、田園都市線沿いのお店も少しずつ開拓してみたいと思っています。また、読書やミュージカル鑑賞も好きです。最近は古典文学や児童文学を多く読んでいます📚
在学生へのメッセージをお願いします。

大学生活では、多くの場面で「自分で選ぶ」という自由があります。その自由を最大限に活用して、興味を持ったこと、好きなこと、挑戦してみたいことには、ぜひ積極的に取り組んでみてください。

大学生活の中で、いろいろな人と出会い、さまざまなことにチャレンジしてほしいです。勇気を持って飛び込めば、きっと自分の新たな可能性や良さを発見できるはずです。
Let’s give it a try‼️

心理学科を希望する受験生に向けてメッセージをお願いします。

人の心は、わからないことだらけです。しかし、心理学を学ぶことで、自分や他者のことを今よりも少し理解できるようになります。理解が深まれば、物事を良い方向に進めることができるようになります。

心理学は、一人の人生や社会、そして世界をより良いものにするために貢献できる、希望の詰まった学問です。

心理学科では、心理学の専門的な知識を身につけるだけでなく、実際に自分たちでデータを集めて研究を行います。自分で問いを立て、研究を進めていくプロセスはとても面白いですよ。

本学の心理学科には、学生想いの親切な先生方や助手さんたちがいて、安心して学べる環境があります。皆さんと一緒に心理学を学べることを楽しみにしています😊

 

最後におすすめの本を教えてください。
カズオ・イシグロの作品はおすすめです。特に次の3作品は、記憶や過去との対峙、愛とは何かといった普遍的なテーマを扱いながら、人間の本質や心理を絶妙に描いています。語り口は淡々としながらも、その繊細な心理描写が心に迫ってきます。
『日の名残り』(著:カズオ・イシグロ、早川書房) 『わたしを離さないで』(著:カズオ・イシグロ、早川書房) 『クララとお日さま』(著:カズオ・イシグロ、早川書房)


その他の教員の紹介は大学公式Webサイトの「教員紹介」をご覧ください。