3月末に退院をしてから、自宅で車椅子での生活に慣れるよう、リハビリテーションをしながら、リモートで授業やゼミを担当させてもらっています。
今から20年少し前に、ビデオ会議システムと電話回線を使って、シンガポールと日本の子どもたちを繋いでロボットづくりワークショップを実施しました。その時に感じた離れた人たちと一緒に活動をしているワクワク感は、今でも忘れられません。高額なビデオ会議システムと驚くような電話料金なしには(特に国際通話に場合)実現できなかった遠隔授業やワークショップが、インターネット回線とコンピュータ、場合によってはスマホで実現できるようになったことに日々感謝をしています。 スクリーンに映して講義をするだけでなく、グループワークの際には、タブレットを運んでもらって、一緒に議論に参加させてもらったり、こっそり話を聞いたり、アシスタントの方にタブレットを持って移動してもらいながら、机間指導をしてみたりと、オンラインでもできることを日々再発見しています。もちろん、これは授業を手伝ってくださるアシスタントや、積極的にリモートでの授業に参加してくれる学生なしには実現できません。資料や課題の配布と回収も、ノートPCやタブレット、スマホなど1人1台情報端末と授業支援システムのおかげで、オンラインでもスムーズに実施できることもありがたいです。
授業のなかでは、たくさんのモノを使うようにしています。手を使うことで、受講者の活動や他者との協同を通じた学びを誘発するだけでなく、リモートで実施している授業そのものが、モノを介して、受講者にとってより身近な、近くに感じる学びになればと思っています。
(学習科学受講者による「自分の学び」)
でも、まだこれはオンラインでもできることに留まっています。リアルタイムオンライン授業だからできることを目指して、引き続きこの機会を活かして挑戦していきたいと思っています。
(ゼミ学生による作品)
森 秀樹