授業紹介_国語科教育法(達富悠介先生)②

2024年度前期に開講している「国語科教育法」の授業の様子を紹介します。

国語科教育法は、国語科授業の内容と方法について実践的に学びます。

 

国語は「言葉を言葉で学ぶ」教科です。

言葉を通して、どのように言葉の力を伸ばすかを考えて授業をデザインする必要があります。

「国語科教育法」の授業では、児童が「言葉で遊びながら言葉を学ぶ」方法を経験しました。

今回は、授業で取り組んだ遊びながら言葉を学べるカードゲームをいくつか紹介します。

 

まず紹介するのは「五色百人一首」。

中学校や高校で百人一首を学んだひとは多いと思います。

五色百人一首は100首の札を20枚ずつの5色に分け、20枚の札で競うというものです。

100首をすぐに覚えることは難しいですが、20首だと比較的すぐ覚えることができます。

百人一首を取り組みやすいルールにアレンジした五色百人一首に取り組むことで、児童が伝統的な言語文化に親しむ方法について理解を深めました。

次に紹介するのは、「しりとり」をテーマにした「ワードバスケット」。

始めの文字と、終わりの文字が指定されて、しりとりのルールで手札を捨てていくカードゲームです。

自分のもっている語彙を思い起こし、楽しみながら語彙を増やすことができます。

最後に紹介するのは、短歌をテーマにした「57577 ゴーシチゴーシチシチ」。

五音と七音の言葉が書かれたカードを組み合わせて、短歌をつくるカードゲームです。

カードを交換しながら、どんな短歌をつくるか考えます。

思いがけずときめく短歌が完成したり、意味がまったくわからない短歌が出来上がったり。

短歌に親しみながらその魅力に気づくことができます。

もちろん、カードゲームに取り組んだあとは、その学びをメタ的な視点から振り返ります。

 

————-以下、言葉で遊びながら言葉を学ぶカードゲームに取り組んだ学生の感想です————-

「短歌を自由に作るゲームをした。その活動の中で、遊びながら学ぶことの意義について、一斉教授による言葉の学習より、

カードゲームという媒体によって言葉を学ぶことで、興味や関心が高まり、主体的に学習に取り組むことができると感じた。」

「語彙の数に気付き、もっと学ぼうという意欲が出てくると思いました。また、日々の生活の中に学びが広がっていることにも気付くことができるので、

子どもの視野が広がったり、生活から学びを得たりすることにつながると思います。」

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新しい学習指導の方法は、どんどん開発されています。生きて働く言葉の力を育む国語の授業をデザインする方法についてこれからも考えていきましょう。

 

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