【人間教育学専攻】「児童英語教育研究Ⅰ2」の授業

生成AIを活用して考える小学校英語教育― ハロウィーンから広がる多文化理解 ―

今回は、人間教育学専攻の「児童英語教育研究Ⅰ2」の授業をご紹介します。

10月最終週にハロウィーンをテーマに、小学校英語教育における生成AIの活用について考えました。
今回の授業では、学生一人ひとりが小学校の対象学年を設定し、その学年の子どもたちが楽しみながら英語を学べる英語教材を自分たちで制作することに挑戦しました。
教材制作に入る前に、まずは「そもそもハロウィーンとはどのような日なのだろう?」という問いからスタートしました。

ハロウィーンと聞くと、仮装やお菓子、かぼちゃのランタンなどを思い浮かべますが、その由来や文化的な背景について、学生同士で意見を出し合いながら考えました。
さらに、今回の授業では、多文化共生という視点も大切にしました。授業に参加していた中国籍の学生にも、「中国にはハロウィーンと似たような行事はあるの?」と問いかけました。

そこから、中国の文化や伝統的な行事についても話題が広がり、異なる文化の中にある共通点や違いについて考える機会となりました。

外国の行事を単に英語で紹介したり、イベントとして楽しんだりするだけではなく、その背景にある文化や人々の価値観に目を向けること。

それこそが、真の意味での多文化理解につながります。学生にとっても、自分たちが当たり前だと思っている文化を見つめ直し、異なる文化を持つ人の視点から考える貴重な時間となりました。

こうした文化的な理解を土台として、いよいよ生成AIを活用した教材制作に取り組みました。

小学校のどの学年を対象にするのか、子どもたちに何を学んでほしいのか、どのような英語表現や活動が適切なのかを考えながら、生成AIを教材づくりのパートナーとして活用します。
大切なのは、AIに教材を作ってもらうことそのものではありません。

教師としての視点から、子どもの発達段階や英語力、学習目標、文化的な背景などを踏まえ、AIが生成した内容を吟味し、よりよい教材へと作り上げていくことです。

今回の授業を通して、学生たちは、生成AIの可能性を体験するとともに、英語教育において文化を学ぶことの意味や、多様な背景を持つ人々と共に学ぶことの大切さについても考えました。
テクノロジーを活用する力と、人や文化を理解しようとする力。

その両方を備えた教師を目指して、これからも実践的な学びを深めていきます。

(國分有穗准教授、専門分野:英語教育 (TESOL), 第二言語習得)