2023年度特殊研究講座が開催されました

2023年度福祉社会学科の特殊研究講座は、7月12日(水)4限にグリーンホールにて開催されました。

ピース・クリエイト 有限会社 代表取締役、 映画監督 宮崎信恵先生をお招きし、「映像を撮り続けてみえてきたもの」というテーマでご講演いただきました。

宮崎監督は「女性の自立と男女共同参画社会づくり」、「高齢者や障害者の保健福祉」、「介護関係」など、人間の生活に視点を宛てた作品を数多く企画・プロデュースされており、その映像制作のご経験をとおして、社会福祉を学ぶ学生へのたくさんのメッセージをいただきました。

本講座を受講した福祉社会学科2年生より、宮崎先生のお話を受けて学んだことについて以下の感想が寄せられました。

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宮崎さんの話を通して、映像を取り続けることの意味や宮崎さんの思いなどを学ぶことが出来た。宮崎さんが、映画監督になりたいと小さい頃から夢として持ち続け、それを今までいろいろあった中、叶えたことに感銘を受けた。現代では、ジェンダー平等と言われ女性への差別は無くなりつつある。映画監督に女性がなるものではないと言われても、受け身だった自分を変えて福祉について興味を持ち取り組んだ姿に勇気づけられた。女性が働くことに対して、偏見や差別は消えていないかもしれない。宮崎さんのように「女性でも出来るんだ!」と強い意志を持つことが大切だと学んだ。(2年Aさん)

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宮崎さんの講演を聞いて、「現状を社会に発信することの大切さ」を知りました。介護の現場や福祉の現場を撮影することはタブーだった時代に撮影をした勇気がすごいと思いました。監督という立場で、タブーな撮影をすることは世間からの意見や批評もあると思うので、簡単なことではなかったと思います。でも、映画を通して現状の問題を発信するべきだという宮崎さんの訴えにたくさんの人が心を動かされ、変化があったから、今福祉の現場の状況を伝えるツールが増えていったのだと感じます。(2年Bさん)

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宮崎監督が福祉の現場で障がいをもつ20代の方のサポートをしたときの話は特に印象的で、社会福祉は制度やサービスの充実さが必要だと考えていたが、それを利用する人のことを考えなければならないと仰っていて、将来資格を取り、社会福祉士として働きたいと思っている私の心に響く言葉でした。(2年Cさん)

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ハンセン病患者の方の映像を拝見し、ハンセン病であるという理由だけで何十年も病院に隔離されていたことを知り、心が苦しくなりました。しかし、人権とは何か、間違っていると思うことをアピールして、諦めずに生きている姿に感動し、私たちもより良い社会を目指して行動していくべきだと思いました。(2年Dさん)

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宮崎さんは、映像を撮り続けることで女性ならではの視点、監督としての生き方を社会に伝えることを目指して。実際に観た映画の中で、少し苦しくなるような部分もあったが、障害を抱える人の考えや思い、ハンセン病患者の生き方など、感じることや学ぶことが多かった。取材に行き感じたことをそのまま映像にし、社会に発信することで映像を見た人に必ず何かが伝わる。私も、宮崎さんの社会を変えたいという思いや、様々な思いを抱える人の現状に目を向けられる専門職になりたいと思う。(2年Eさん)