精神保健福祉士の資格取得を目指す学生は「精神保健福祉の原理」という科目を履修します。私が担当している「精神保健福祉の原理Ⅰ」では、日本における精神障害者の処遇の歴史や、精神疾患と障害の関連性について学んでいきます。
5月20日の授業には、特定非営利活動法人KITARUの代表理事、精神保健福祉士である森 新太郎さんをゲストスピーカーとしてお招きし、就労移行支援事業所における精神保健福祉士の実践についてお話を聞きました。
KITARUの立ち上げや特色のみならず、森さんご自身の精神保健福祉士としてのキャリア形成を踏まえながら、ソーシャルワーカーである精神保健福祉士が就労移行支援を行う際の視点や価値観について丁寧にお話してくださいました。就労移行支援というと、一定期間内に必要な訓練等を提供して就労につなげていくイメージがありますが、森さんはそのような支援のみならず、地域に根差した事業所としてさまざまな地域の活動にコミットされ、そのつながりが特色あるサービスの創出につながっていることを学生に示してくださいました。
学生にとっては、就労移行支援のイメージだけではなく、精神保健福祉士の仕事の魅力を再発見する機会となりました。本日はお忙しいところ、誠にありがとうございました。
(教員 坂入)