こんにちは、現代教養学科の天笠です。先日の私のゼミで行っている共同研究の報告会に関する投稿は、少々硬くなってしまったので(笑)こちらは肩の力を抜いて、行きたいと思います!
共同研究のフィールドワーク先として、ゼミのメンバーとともに、少々前(7月)の話になりますが、新潟の魚沼を訊ねました。実はゼミの担当者の天笠と、魚沼(旧小出町)には、ちょっとしたご縁があります。大学の学生時代に当時所属していた地域活性化をテーマにしたサークルの慰安旅行として、現在も行われている小出国際雪合戦大会に出場しました。雪合戦自体もものすごく楽しかったのですが(お薦めです!)現地の方々との交流がとても温かく、それ以来、心をとらえて離さない場所になっています。
今回、狙ったわけではないのですが偶然にも新潟の農村部でお話を聞く協力者の方が、魚沼にお住まいの方に決まりまして、急遽、当時からお世話になっている現地のNPO法人魚沼交流ネットワークで活躍される井口さんに連絡を取ったところ、快くインタビューの前後で、魚沼での生活の様子を案内してくださいました。(心から感謝です)
当日は、新幹線の浦佐駅にて、学生たちと合流し、井口さんたちと待ち合わせをしていた、響きの森公園の裏山に集合。井口さんたちがボランティアで行っている里山整備に参加させていただいたり、ガイドをしていただきながら里山を散策したり。緑に囲まれた空間で魚沼ならではの体験をすることが出来ました。森に入ると空気がかわるんですよね。これには学生たちも驚きで、テンションが上がっていました。ちなみに整備した里山は、小学生たちの校外学習の場になっていることこと。これ、都会の子が絶対体験できない贅沢な学びだと思います。
そして、いったん井口さんたちと別れ、今度はお願いをしていたインタビューに出かけました。協力してくださったのは、30代の3児のママ。一度、東京に出たのですが、「やっぱり自分は地元がいい」と思って生まれ育った魚沼に戻ってきて、家庭を築かれたとのこと。お仕事が少なくて大変とはおっしゃっていましたが、庭にある家庭菜園で新鮮な野菜を育てたり、自家製の味噌を作ったり、魚沼ライフを満喫されていました。そして、何より印象に残ったのが子どもたちの笑顔!普段は、近所の神社の境内で、周囲の子どもたちと遊んでいて、周りの大人が自然と面倒をみるような環境が出来ているようですし、家の窓からご飯だよ~と叫ぶと、子どもたち家に戻ってくる、となりのトトロの世界のような生活がまだそこにはありました。環境の中に「余白」があるのですよね。子どもたちが、その余白を目いっぱい活用して、自分たちで「遊び方」を考えて、そして心から楽しんでいる。都会に暮らす私たちは、子どもに遊び方を与えて、その遊び方の選択を子どもが行っているのかなと、都会の恵まれたはずの環境の限界を少し感じてしまいました…。
インタビューが終わると、井口さんが魚沼ツアーに招いてくださいまして、スキー場の丘の上から、小出の街を一望しました。そして、その後、なんとご自宅に招いてBBQパーティーを開催してくださいました!地元の名店のホルモンが絶品で、地元のお米で炊いた塩にぎりもおいしくて、同行していた学生たちも、おいしい!と連呼しつつの舌鼓!実は、その場には、井口さんだけでなく地元の有志のみなさまも、来てくださって、其々に地元魚沼の魅力を語ってくださいました。人と人との心の距離が近くて、学生たちは、みんな魚沼・小出のファンになっていたようでした。
案内をして下さった井口さん自身も昔おっしゃっていましたが、確かに冬の雪など、そこで暮らすには大変なことが多い地域だとは思います。ただ、改めて、旅行ではなくフィールドワークとして訪れてみて、生活や子育てすべてに都心にはない価値がある場所だと気付かされましたし、なんだか世界が広がったように思います。こんな気づきを得るきっかけをくださったママさん、そして、井口さんをはじめ、現地の魅力をあますことなく伝えてくださった地元の皆さんに心から感謝したいと思います。
先ほど、お話したワークショップでは、この魚沼をはじめとする地方の可能性についても、是非、考えてみたいと思っています!魅力を失わず、どんどん進んでいく技術やメディアをどう活用していくのか。学生たちとご来場のみなさんと一緒に考えたいと思います。