【東京研修R04】社会調査研修2022 まちあるき~日本橋・銀座エリア~

こんにちは。現代教養学科3年の佐藤です。
蒸し暑い日が続いたかと思えば、また梅雨に逆戻りしたかのようにじめじめしたり、不安定な気候の日々が続いていますね。
第3回目となる今回のまちあるきでは、日本橋・銀座エリアを歩きました。ゲスト講師に岡本哲志先生をお迎えし、事前の講義と併せて充実した研修となりました。
岡本先生は、都市史学者として40年以上前から銀座、丸の内、日本橋などの東京の都市を研究されています。「ブラタモリ」(NHK)に出演したり、ライフスタイルマガジンHanako(マガジンハウス)の大銀座おさんぽマップの監修などにも携わられています。

今回のまちあるきは、銀座線三越前駅のコレド室町からスタートしました。三越前駅を出て、江戸の地図にある道から福徳神社へ。そこから中央通りを歩いて重要文化財に指定されている日本橋三越本店、三井本館の建物の前を通り、日本橋に向かいました。この道では、街並みが綺麗に見えるように地下鉄の出入口に屋根がかけられていないのだそうです。
日本橋の車道の真ん中には「日本国道路元標」があり、徳川家康が五街道の起点としてから現在まで日本の道路の起点であり続けています。また、江戸・東京はかつて水の都といわれていたことをご存じでしょうか?日本橋は船に乗っている人を意識してデザインされています。これは、江戸時代に船に乗って行き交う人が多かったためであり、日本橋は江戸が水都であったことの象徴ともなっています。

続いて訪れたのは日本橋高島屋です。日本橋高島屋は建築家・村野藤吾による増築が評価され百貨店としてはじめて重要文化財に指定されています。エレベーターは案内係の方が手動で操作しており、昔ながらのものが使用されています。屋上には、以前そこで飼われていた子象がデザインされたた塔屋があります。言われてみないと象には見えないかも…?日本橋高島屋を訪れたときにはぜひ注目してみてください。
高島屋から再び中央通りを歩いて八重洲、明治座、京橋、銀座の路地を歩きながら奥野ビルや銀座発祥の地碑を見て回りました。日本橋と銀座ではビルの向きが異なり、そのことから以前の堀や橋の位置がわかるのだそうです。
銀座では、大通りから一本入ると本物のガスを使用しているガス灯が存在したり、知る人ぞ知る路地がたくさんあったり、とてもディープなまちだと感じました。

最後に、そんな銀座の路地を通って訪れることができる宝童稲荷神社をご紹介します。この神社はビルとビルの間にあり、さるが指さしている路地は神社への参道となっています。この路地は明治35年時点で存在していたもので、ビルの建て替えの際に当時の地図を見せてオーナーを説得し作られたのだそうです。ここではちょっと変わったおもしろいおみくじを引くことができます。今回のまちあるきは、約3時間かけて日本橋から銀座を歩き、さまざまな一面を見ることができました。日本橋や銀座は「高級」「大人」などのイメージを持っていましたが、実際に歩いてみてもそれは変わることはありませんでした。しかし、歴史を知った上で歩いてみるとまた違う視点でまちを見ることができ、ちょっと背伸びした大人な気分をより味わうことができました。

さて、まちあるきはこれでひと段落です。次回は、TOKYOミナトリエ・下町風俗資料館の視察に行きます。お天気に恵まれますように!

(記事:3年 佐藤)