3年の賀来です。先日、7月14日(金)の「メディア・コミュニケーション論」の授業では、これまで複数の映画業界でご活躍されてきた聴講生の梶原美幸さんにご講演いただきました。梶原さんは、ニュース番組制作のアシスタントやアメリカ留学の経験を経て、今以上に女性比率の低かった映画業界で、比較的メジャーな会社からマイナーな会社まで幅広く渡り歩いてこられました。また、職種も劇場営業から宣伝、興行まで多岐にわたり、非常に華やかなキャリアを築いてこられました。現在は、聴講生として私たちとともに大学の講義を受けながら、NPO法人ブリッジフォースマイルの団体職員としてもご活躍されています。
梶原さんのお話は、私自身、映画業界を志す者として、とても興味深い内容でした。就職活動を進めるにあたって、業界・企業研究にも徐々に取り組んでいますが、今回の講義では、梶原さんならではの豊富なエピソードとともに、映画業界での働き方やその実情、さらにはこれらに関してインターネット検索などでは知り得なかった情報まで、イメージを膨らませながら学ぶことができました。また、映画会社や仕事内容、映画祭などの専門的な内容については、映画好きとして表面的な知識はあったものの、講義を通してそれらの具体的な理解に繋げることができました。
一方で、梶原さんの講演でも触れられていたように、映画業界の特徴のひとつは、エンターテイメントの輝かしい表舞台に反して非常にシビアな側面も持ち合わせていることです。そのような過酷な状況をも乗り越えられるのは、やはり強い精神力と映画への愛に他ならないことに気づかされました。
さらに、Netflixを筆頭に動画配信サービスの台頭による影響についてのお話もしてくださいました。現在、「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」の来日イベントの中止に伴い、日本でも大きく取り上げられているハリウッド俳優組合によるストライキを思い出しました。AIが脚本家や俳優の仕事を奪うことと同様に、動画配信サービスは「製作」に限らず、映画業界の全ての領域に影響すると考えました。デジタル化の加速とともに、映画業界を含め揺れ動くメディア業界の動向は、おそらく映画及び映画業界に興味を持つ私のみならず多くの受講生に関係する内容だったことでしょう。
梶原さんのお話は、業界人として、女性として働くことについて、非常に勉強になりました。今回学んだ内容を活かして、後悔のない就職活動を行うとともに、残りの大学生活をより有意義に過ごしていきたいと思います。