【東明学寮研修】1,3年生合同のフィールドワークで考える「共生・共栄」

こんにちは、CLA Reporters&Magazine3年の石津百々可、加藤愛歩、金内玲実です。

6月4日から6日にかけて、私たち現代教養学科の1年生と3年生は、神奈川県の東明学林にて学寮研修を行いました。

学寮研修とは、集団生活をしながら、協調性やコミュニケーション能力を高めることを目的とした、昭和女子大学ならではのカリキュラムです。昭和女子大学では、学生の主体性を育むために、昨年度から学生が研修計画を立てる「プロジェクト型学寮研修」を行っています。実は現代教養学科では、他学科に先駆けて以前からこの「プロジェクト型学寮研修」を取り入れていました。

今回の研修テーマは『共生・共栄』です。他者・自然・歴史がどのように『共生』し、持続可能な社会をつくって『共栄』していくのか、考える力を身につけることを目標としています。

1日目は、鎌倉〜江ノ島間でフィールドワークを行いました。主に鎌倉のまちを1年生と3年生が交流しながら巡りました。鎌倉は『SDGs未来都市』として、ひと・環境・歴史の持続的な世界の実現と保全への貢献ができるよう、様々な活動を行っています。また、歴史都市と市街地、自然環境が集まる場であると同時に、観光地ならではのオーバーツーリズムの問題がある場所でもあります。これらを踏まえ、実際にまちを歩いて自分たちの目で、オーバーツーリズムの問題があることや、観光地として人気を集める理由を調査しました。2日目に調査結果の発表をすることもふまえながら、みんなしっかりと取り組んでいました。(石津)

江ノ電のホームには乗車マナーのポスターが沢山貼ってありました

 

 

2日目は、学寮内の散策と1日目に行った鎌倉〜江ノ島間のフィールドワークで得た調査結果をもとに情報共有を行いました。

学寮内散策では、「東明学林」をテーマにフォトコンテストを実施しました。当初は教員が審査員となるクラスアドバイザー(CA)賞、学寮委員が審査員となる優秀賞、学生の投票で決める投票賞の3つの賞が選出される予定でした。しかし、学寮研修テーマの理解、写真の構図、キャッチコピーの設定など、いずれも3年生チームに高評価が集まったため、1年生の中からも力作を表彰すべく急遽CA特別賞を設けることになりました。学生が楽しく学寮内を回り、試行錯誤しながら撮影を行っている様子に、学寮研修を楽しんでいることがうかがえました。

私たちは「Finderを重ねて」という作品で優秀賞に選ばれました

みんなで喜びを分かち合うCA賞の受賞メンバー

 

学寮内散策のあとは、前日のフィールドワークの情報共有を行いました。情報共有はA3の紙を使用し、フィールドワーク時に貰ってきたパンフレットを切り貼りしたり、色ペンを使用したりして、調査で分かったオーバーツーリズム・SDGsの問題点を共有しました。観光地としてのデザイン性や、言語の壁、観光に不向きな地形など、班によりフォーカスしている点に違いがあり、楽しく共有していました。このグループワークは1・3年生合同の班でしたが、3年生が上手くリードしながら、1年生も積極的に発言しており、様々な意見が飛び交いました。中でも印象的なのは、景観を崩さないオーバーツーリズム対策についてです。鎌倉から藤沢までを行き来できる江ノ島電鉄は、その電車自体が観光名所として有名です。それゆえに、電車の写真を撮ろうとホームから乗り出す観光客が多くいます。これは従来のホームドアを設置することで解決できるものではありません。なぜなら観光地としての景観を崩してしまうからです。景観を崩さないホームドアのデザインを考える必要があります。観光地の景観を崩さずにオーバーツーリズム対策を行うことの難易度の高さを再認識できました。(加藤)

 

学年関係なく和気藹々と意見を出し合いました

 

1時間という短い時間でも、これまでの学びをふまえながら発表ができました

 

最終日の3日目には、学寮施設全体の清掃と閉寮式を行いました。

清掃では、各自が過ごした部屋や共有スペースをエリアごとに担当し、全員が責任感と感謝の気持ちをもって取り組みました。お世話になった施設職員の方々や今後使用する他学科の学生たちのことを考えながら、「立つ鳥跡を濁さず」の言葉の通りに清掃を終えました。

閉寮式では、この2泊3日を通してのコメントを学寮委員と教員からいただいた後、職員の皆様に感謝の挨拶をお伝えし、東明学林を後にしました。

こうして終えた3日間の学寮研修では、今回の研修テーマである『共生・共栄』について、各プログラムを通じて他者や自然、歴史と共にどのように生き、栄えられるのかを考えることができました。また、学生たちが共に考え行動する中で縦と横の関係でつながり、協調性・責任感・奉仕の精神などの社会性を養い体得するという学寮研修の意義も果たすことができました。

1年生は初めての学寮研修、3年生は大学生活最後の学寮研修。学びと実り溢れる3日間でした。

 「準備から当日まで、あっという間に終わった学寮研修でした。みなさんの貴重な思い出、経験に一役買ってもらえていたら幸いです!」

これは学寮委員長である市角さんからのコメントです。今回の学寮研修に向けて春休み頃から学寮当日まで動いてくれた学寮委員の皆さん、そして3日間のサポートをしていただいた教職員の皆様、本当にありがとうございました!(金内)

 

学寮委員長の市角さん(右)