こんにちは!相ゼミ3年の石津・岡田・松丸です。
相ゼミでは、卒業論文執筆のテーマ探しや調査スキルの向上のため、学期ごとに、ゼミメンバーでまちあるき型の現地調査を行う、通称『ダーツの旅』を行っています!行先は地図を広げて、抽選で決定し、メンバーで見学内容を決めていきます。
今回は、11月に江東区豊洲で現地調査を行った際の様子をお届けします。
今回は全員の授業が終わってから集合したため、17時に豊洲駅から調査を始めます。まず、ゼミ生の卒業論文テーマに関連して、アーバンドックららぽーと豊洲で公共ベンチの利用実態を調査しました。豊洲駅直結のこの大型商業施設は、都内でも指折りの人気スポットで、多くの店舗が集まっています。都市空間での利用者の動向や施設デザインを観察するにはぴったりの場所です!
調査をしたのは平日の夕方です。まず見つけたのは、施設屋外の歩道に置かれていた、石でできたベンチです。夜間で周囲が暗く、かつ寒い時期だったこともあり、残念ながら利用者はいませんでした。しかし、どのようなときにどのような人が利用しているのかを議論しながら調査しました。
一方、施設屋内ではさまざまなベンチの使われ方が観察できました。駅直結エリアでは、会社員がパソコンで作業している姿が印象的でした。また、ららぽーと内の上層階のベンチでは、多様な年齢層の方がスマートフォンを操作している姿が多く見受けられました。ベンチは長距離を一度に歩けない高齢者の休憩場所ではないかと予想していたものの、利用者の年齢層や性別が思っていた以上に多様で、特定の層に偏らない点が面白い発見でした。
そして、ららぽーと豊洲は吹き抜け構造で上階から全体を見渡すことができるので、利用者の動きや行動パターンを観察するのにとても適していると感じました。高い視点から見ると、施設全体の設計意図や人の流れがより明確に把握できます。卒業論文では、屋外公共空間を扱おうとしているので、効果的な観察場所を確保することが大切だと気付きました。
続いては、チェーン店の利用客層から地域特性を議論してみたいと考えているメンバーの要望で、ファストフード店へ!
ポテトを食べながら、店舗の立地状況と出店形態、利用者の観察を行いました。
ここは周辺のビル街と比べると意外なほどゆったりしたロードサイド型店舗で、駐車場やドライブスルーも完備していました。また、通常の店舗よりもカフェメニューが充実していました。
店舗利用者は、作業をしている会社員、親子連れやご高齢の方が中心となっており、周辺施設による影響か、学生はかなり少ない印象を受けました。
また、親子連れは横並びに座れる低めのソファ、作業中の会社員は壁際やカウンターの席を利用しており、客層によって座わる位置にも違いがありました。このことから、店舗側が意図して座席を利用者別に区画を設けているように感じられました。
店内も全体を見渡しやすい広々とした造りとなっており、再開発の進む豊洲らしく、同じチェーンであっても、ここはかなり先進的な特徴の多い店舗だと感じました。
豊洲というまちを歩いてみて、ファミリー層、ビジネスパーソン、お年寄りが共存しているまちであると感じました。
豊洲駅前には、駅に直結したオフィスビル、大型商業施設ららぽーとがあり、駅周辺には高々と建ち並ぶ高層マンションがあります。豊洲は住宅、商業施設、オフィス、オープンスペースがコンパクトにまとまっているため、働く人にも、子育てをする人にも、生活がしやすいまちなのではないかなと感じました。オープンデータとフリーソフトを使って豊洲周辺の3D画像を作成すると、駅周辺に高層ビルが集中しているのがわかります。
さまざまな人が行きかうことを反映して、ららぽーと内には、たくさんのベンチが設置されており、まち全体から、包摂的な雰囲気が感じられました。豊洲に到着したばかりのときは、高層建物が並んでいることしか見えず、冷たい印象を持ってしまいましたが、印象がガラッと変わりました。やはり自分自身の目で現地を見て、雰囲気を体感することが重要だと思いました。
以上