このイチョウはどこにある?

 先週のある朝、イチョウの葉があまりにも美しく輝いていたので、携帯で撮影したのですが、逆光で葉の輝きまでは再現できていないようで残念です。どこにあるイチョウかわかりますか?

 さて、モミジは赤、イチョウは黄など、木の種類によって何色に変わるかはだいたい決まっていますから、遠くからみても、この写真はイチョウの木だとすぐわかりますね。でも、こうした色はどのようにして決まるのでしょうか。

 2年ほど前に、民放の番組で知ったのですが、その理由は、こうです。イチョウ等、葉が黄色くなるものは、葉に含まれている緑の色素と黄色の色素がふくまれているのですが、秋になって気温が下がると、緑色の色素が分解されて少なくなり黄色の色素が残るために、黄色になるのだそうです。一方、モミジなど葉が赤くなるものは、秋になると、茎の栄養が葉にいかないように、葉の付け根が遮断されるため、葉の中に光合成でできた糖分がたまって、アントシアンという赤い色素が増え、葉っぱが赤くなるということでした。

 でも、何のために色を変えるのかなどは、まだわかっていないのだそうです。自然現象の中には、どうしてそうなるのか知らないことがたくさんあります。でもきっと何か理由があるはずです。秋、私たちの周りの自然も足早に冬に向かって変化します。学園内の美しい紅葉を眺められるのは、今少しの間ではないでしょうか。秋には読書を楽しむのも一つですが、それに加えて、自然の変化を楽しむと共に、その移り変わりを見て、なぜ?と思いを巡らすのも楽しいのではないでしょうか。

 ところで、次の写真は、冒頭のイチョウの木を、角度を変えて撮影したものです。

   
(昭和の泉にあるイチョウの木)

 1枚目は、滝側から、2枚目は庭園「昭和の泉」の入り口から光葉庵を見渡した景色です。紫色のアメジストセージの花と、色とりどりの鯉が、光葉庵と色づいた木々の背景と相まって、授業の途中で一息入れるだけではもったいないくらい優雅で美しい眺めですね。