豪華な雛人形

 まだまだ朝夕は寒い日もありますが、だいぶ春らしくなりました。3月3日の雛祭りも近づいています。
学園本部の2階には、縦横1.4メートルの豪華な雛壇が飾られています。坂東理事長・総長がオーストラリアのブリスベンの総領事公邸から持ち帰られたもので、内閣府の男女共同参画局長室にも置かれていたそうです。それが今は本学に飾られています。立春から2月の半ば頃から、雛祭りから2週間ほど後まで飾っておくのが一般的だそうですが、本学では例年、3月3日まで飾られています。

 1段目はお内裏様とお雛様。向かって左にお内裏様(男雛)、右にお雛様(女雛)です。日本では古来左側に自分より高い位の人が立つことになっていたので、京都では今もお内裏様が向かって右、お雛様が向かって左の位置だそうです。大正天皇御即位の折に、西洋では右側が自分より高位の人の位置となる文化であることに倣って天皇が右に立たれたので、それ以来、写真のような位置に飾られるようになったのだそうです。

 2段目は三人官女です。向かって左から、「提子(ひさげ)」、「三宝にのった盃」、「長柄銚子」を持つ官女で、座っている官女が中央になります。

 3段目は5人囃子をよく見ます。5楽人の場合は、左から「太鼓」「大皮鼓」「小鼓」「笛」「謡」と並びますが、ここには7楽人がいて、「謡」がいない代わりに、「琴」「笙」「琵琶」を奏でる人が並んでいます。

 4段目は、随臣(ずいしん)で、「左大臣」「右大臣」と呼ばれています。左大臣はおじいさんで、右大臣は若者です。左手に弓を、右手に矢を持ち、警備の役割をする武官です。

 5段目は仕丁(しちょう)で、雑役を行う者です。3人の顔が喜怒哀楽を表しているので、よく表情を見るとそれぞれが怒っていたり、泣いていたり、笑っていたり。その上、顔の色まで違っていますよ。

 そして6段目にはお雛様の嫁入り道具、7段目には御所車、籠、重箱などが並びます。

  

 最近は7段目まで揃っている立派な雛飾りには、滅多にお目にかかれません。どうぞごゆっくりお楽しみください。