先輩から後輩へ~3年生演習のひとこま~

<日文便り>
大学には「演習」という科目があります。

4年生で卒業論文を書くだけの力をつけるために、作品を分担して学生がその読解を披露し、
それに対し聴いていた学生が質問し、発表者が答えるという行程を繰り返します。

これによって、一人で読んでいたのでは気づかないような発見や、鋭い読みに出会い、発表者も
聴衆も読みを深めていきます。そして、その年度ならではの「行人」論や「それから」論を
練りあげていきます。今年度の3年生もこの1年間でずいぶん力をつけました。

それでも〈400字詰め原稿用紙60枚以上 20,000字以上〉の卒業論文執筆には不安がたくさん。
そこで、私のゼミでは毎年、3年ゼミの最後の時間に、何人か4年生の先輩を呼び、話して
もらっています。
 

今回も「卒論の作品・テーマはどのように決めたか」「苦労したことはどんなことか」
「やって良かったことは何か」「就職活動との両立は」「3年生へのアドバイス」など、
卒論を出したばかりの4年生が、親身になって自分の体験を話してくれました。
卒論ノートやスケジュール帳、添削された下書きなどを、後輩に分かりやすく説明するために
回して見せてくれたり、中にはこの説明のために資料を作ってきてくれたりした先輩もいました。
卒論作成談も就活のアドバイスも実体験を元にした活きた情報、3年生も身を乗り出し聴き、
必死にメモを取り、食い入るように回ってきた資料を見ていました。
  

4年生の皆さん、ありがとうございました。
3年生の皆さん、読み応えのある卒論を期待していますよ。

(FE)