日向の高千穂に思いを馳せて [2020年07月14日(火)]

〈授業風景〉

今年は日本書紀編纂1300年にあたります。
古事記学会は神話のゆかりの地宮崎県で大会を開催する予定でした。
新型コロナウイルス禍により、どの学会も活動が大きく制限され、
記念の学会もやむを得ず延期となりました。

前期は授業がオンラインで実施され、受講している学生さんたちに共有資料を提示しながら、
講義の内容が伝わっているのか不安に駆られつつ、神話に興味をもってくれるとよいなあと
思いながら国生みから日向神話まで読み進めています。

学会出張の折に、今年こそ天孫降臨の舞台、高千穂に登ろうと楽しみにしていました。
2012年のゼミ旅行で宮崎・鹿児島県に出かけた折、
霧島連山の入場規制により登ることが出来なかったのです。
残念ながら今回も目的を果たすことは出来ませんでした。
2012年の写真を見ると、高千穂には少し雲がかかっています。

「天の八重のたな雲を押し分けて、いつのちわきちわきて、・・・
竺紫の日向の高千穂の久士布流多気に天降り坐しき。」と記されるのは、
古代人の神話的想像力のなせる記述かもしれません。けれども、神話の故地に立ち、
その風景の中に身を置くと神話の時空に誘われるような気がします。
  

地元では小学生が遠足に高千穂に登ると聞きました。
卒業したゼミ生の顔を思い浮かべながら、 コロナ禍が終息したら2時間半をかけて、
高千穂に登るぞと決意を新たにしました。 授業で神話を講ずる旅はまだしばらく続きます。

(KR)