昨日の続き、西洋の手漉き紙

日本の手漉き紙の殆どは桑の仲間のこうぞ楮という植物の皮に含まれるセンイを原料としますが、
西洋では、麻の布を原料とします。布と言っても衣服やテーブルクロス、敷布として洗濯を重ねながら長年使い古したボロです。古布ですから汚くなってしまっているのもあって、それは安い紙の原料に、きちんと洗濯してあって白い布は高級紙の原料にするのです。ですから昔は景品と交換したりして古布を集める人がいました。
そこで、こんなストーリーも考えられるのです。あるところの娘さんが自分が使い古した布をボロ屋さんに売りました。その布はボロ屋さんから紙漉きさんに渡り、紙になりました。紙は文房具屋さんに売られて、その店に来た若者に買われて行きました。その若者はあるところの娘さんに恋をしていたので、ラブレターを書いて送りました。受け取った娘さんは、その手紙を読んで大感激。でもその紙は、娘さんがボロ屋に売ったあの古布でできているのです。と、まあこんなストーリーです。
いかがですか、続きはまた明日、増田勝彦